私達のクラスに転校生がやって来ました。昨晩、父親との対面を果たしたと言うのに連続で驚くような事ばかりですね。…織斑先生の話では「男装令嬢」だとの事です。織斑一夏の『IS』記録と細胞や遺伝子を摂取する事が目的のスパイですね。男装は手段の一つとして、最後は泣き落としなどの行為で詰め寄る。そんなところでしょうか?
「シャルル・デュノアです。よろしくお願いします」
「キャーーッ!!爽やかイケメンよ!」「仕事が捗るわね!」「顔からして鬼畜攻めよ!」「ヘタレ攻めに決まってるでしょ!?」「はぁ!?あの顔は攻めてたけど、攻めすぎて受けに反転するのよ!」「「それだ!」」
私のクラスメイトは腐女子というモノにカテゴライズされる生命体なのでしょうか。
今度、クラリッサにでも聞いてみましょう。あの人は博識ですから色々と教えてくれそうですからね。最近、懲罰房から出てきた織斑一夏の周りには織斑先生との接点を持とうとする輩しか居ません。
尤も、そのことには気が付いていない様子ですけど。チヤホヤされるのは心地好いのでしょう。パシリのように扱われています。
そんなことを考えていると、織斑先生の右腰に『ガンナーホルスター』が見えました。ラウラの使っているモノと形状が異なり、持ち運びやすさを重視しているみたいですね。
母さんは贔屓を嫌う人ですからね。山田先生にも渡しているのかもしれませんね。デュノア君を見ながら更衣室へと向かう途中、ラウラから「男装の精度は最低値ですね」と言われていた。言われてみれば女性にしか見えませんでしたね。
まさか、学園は承知の上で入学させたんですか?等と考えながらグラウンドに隊列を組みながら並び。ジャージ姿の織斑先生と『ISスーツ』に身を包んだ山田先生が飛来してきました。言い方が違いますね、墜落してきました。
『
私の後ろに立っていた筈のラウラは、ディストラクションマズルを押し込ながら生徒達の前に立ち塞がり、山田先生の乗っていた『ラファール・リヴァイヴ』の地面衝突を防ぎ、クラスメイトと山田先生の安全を守っていました。
「山田先生、ご無事ですか?」
「ふぇ?あ、はい!ボーデヴィッヒさんのおかげで怪我はありません!」
「諸君、すまなかったな。あとで、私達が食堂のスイーツでも奢ってやる。オルコット、鳳、前に出てこい」
「あら、鈴さんとですわね」
「セシリア、今日は勝つわよ?」
二人は放課後の自習訓練を繰り返しており、ライバルのような関係を築いているそうです。ちなみに情報源はラウラと箒さんからです。
「二人共。今回の相手は…真耶と『私』が相手しよう」
「「え?」」
『
「変身」
織斑先生は右手に持っていた『ルパンガンナー』のマズルを押し込み。ゆっくりと上から下に『ルパンガンナー』を振り下ろして右側に腕を広げて構えた。次の瞬間、全身をパワースーツに覆い隠されていました。やはり、母さんの技術を盗むのは時間が掛かりそうですね。