瞬時加速の反動を利用して『ルパンガンナー』を鳳の構えていた双天牙月の刀身に叩き付け、そのまま顔面にエネルギー弾を発砲すると空中へと飛び上がり、真耶の射線から抜け出た。
次の瞬間、真耶の撃った弾丸をビット砲で弾き消すオルコットに感心しながらエネルギー弾を放ち、左腰のシフトホルダーから飛び出してきた『ブレードカー』を『ルパンガンナー』に装填する。
『
「真耶、援護射撃を頼む!」
「はい!」
真耶とオルコットがビット砲とライフルで連鎖弾道を繰り広げる最中、私と鳳は刃を弾き合わせながら間合いの取り合いを行っている。
元々、刀身の短い『ルパンブレード』では受け流しや返し斬りを必要とする。鳳は『甲龍』の持ち味である『龍砲』を忘れており、私との斬り合いに熱くなっている。仕方がないな。
開脚するように伏せた瞬間、双天牙月を振り下ろそうとした鳳の『甲龍』は豪雨のように放たれた弾丸のを受け、シールドバリアを消失させる。
最後に残ったオルコットは真耶の密かに持っていた
「この様に前衛後衛の役割を分割するタッグマッチ戦の戦い方もある。来月の学年別トーナメントは、タッグマッチとなる。自身の適したパートナーを見付けるように」
そう締め括ってから変身を解除する。真耶も『ラファール・リヴァイヴ』を待機形態へと変更させ、『打鉄』と並ぶように『IS』を遠隔展開する。
「補助や助言を掛け合いながら迅速に行動しろ」
「「「はい!」」」
しっかりとした返事は帰ってくるが。一夏の歪んだ視線を感じてしまう。未だに『ルパンガンナー』を欲しているのか?それとも『白式』を返して欲しいのか?
最近、アイツの考えていることが分からなくなってきた。今ではフランツェスカに炊事洗濯の知識や訓練を受けたいるからな。部屋の掃除を頼むことは無くなった。それが不服なのか?流石に違うな。
ボーデヴィッヒ姉妹の補助も助言も的確で助かるな。…篠ノ之の擬音を挟む癖は直っていなかったとは…。オルコットは理論を教え込んでも着いてこれる者は少ないぞ。鳳は感覚的な発言が多いな。流石、デュノアは『ラファール・リヴァイヴ』の開発会社だったな。的確な説明と効率良く動かす方法を熟知している。
今の段階で優秀なのは。ボーデヴィッヒ姉妹とデュノアだけだな。一夏に至っては順番を守っているが、やる気を感じることが出来ないな。この『ルパンガンナー』を回収した後、懲罰房の中から『IS』は女の乗る物と決め付けるような発言が録音されていた。
「おわっとと!?」
移動基礎は授業中に教えた筈なのだが、転ぶような説明を話した覚えはないぞ?
「織斑君、大丈夫!?」
「あ、ああ、平気だよ」
心配されて嬉しくなっている。アイツ、態と転んで注目を集めているのか?