タッグマッチトーナメント第5試合『クロエ・ボーデヴィッヒ&更識簪』VS『セシリア・オルコット&鳳鈴音』と表示された。今現在、準々決勝へ上がる途中です。有力者達は第1試合で見せたラウラの『仮面ライダーチェイサー』に注目しており、私も同系統のモノを持っていると思っているようです。
まあ、正解ですよ。
「クロエ、ド派手に決めるよ」
「…わ、分かりました」
制服の懐から『マッハドライバー』を取り出し、腰に装着するとスロットを押し上げる。シグナルホルダーから『シグナルバイク』を引き抜いたスロットに装填して押し込む。
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ラウラと同じようにパワースーツに身体を覆い隠される。隣に立っている簪さんの後ろに下がり、簪さんの変身を眺める。変身していなかった簪さんは水色の髪を靡かせながら左手首を口元まで持っていくと大きな声で『V-Commander』に叫んだ。
「タイムファイヤー!!!」
音声入力によってクロノ粒子が放出され、少女の身体がクロノスーツで覆い隠される。客席の人々は唖然としており、世界各国の有力者達も魅入っている。
「追跡!撲滅!いずれも~マッハ~!仮ァ~面ライダーマッハ~!」
恥ずかしくて死にそうになりつつも簪さんの考えた口上を叫びながらセシリアさんに向かって立ち、簪さんの台詞を待つ。
「セシリア・オルコット!鳳鈴音!貴様等を学園保護法違反で逮捕する!」
簪さんは警察手帳に見立てた機械的な『電子投影型学園手帳』を二人へと突き付ける。
「ちょっと待ってくださいまし!違反など行っていませんわ!?」
「そうよ!っていうか、クロエの名乗りに悪意を感じるわよ!?」
「昨晩、お前達は食券売場で騒ぎを起こした上に食券販売機を破損させた」
そう言えば母さんが直すのに時間が掛かったと言っていましたね。最新型だったため、配線の組み換えや火花で燃えた食券の処理を行っていた筈です。そんなことを思い出している間に「スタート」の音声と文字が投射された。
「鈴音さん、五番戦術ですわ!」
「あいよ!」
六機のビット砲『ブルー・ティアーズ』を撹乱するように起動させ続け、放たれたエネルギー弾をコーティングする様に『龍砲』から超圧縮空気弾が飛んでくる。
「DVディフェンダー!」
簪さんはホルスターから恐竜の横顔を模した拳銃を引き抜いてエネルギー弾を撃ち落としていく最中、私は『マッハドライバー』の上部に在るスイッチを叩くように連打する。
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超高速でセシリアさんへと駆け寄り、ゼンリンシューターを回転させながら叩き付ける。一瞬だけセシリアさんの動きが止まった。その刹那を見逃すことなく簪さんが『DVディフェンダー』をソードモードに変形させて鳳さんの停止している空中まで飛び上がった。
「ファイナルモード!」
『DVディフェンダー』に高密度のエネルギーを集束させ、振り上げるように切り裂いた。
「DVリフレイザーッ!!」
簪さんは必殺技の名前は後から叫ぶようだ。
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スロットを押し上げてスイッチを押してからスロットを押し戻すとビット砲を巻き込みながら虹色のエネルギーを放出させ、ホイールのように回転しながらセシリアさんへとキックを放つ。
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簪さんの隣に着地するとフェイスガードを持ち上げて内部に溜まっていた熱を外部へと分散させる。