「もぉ~っ、鬱陶しいんだよ!」
そう言いながら篠ノ之束の変身した『仮面ライダーラビ』は生徒の避難経路に待ち構えていた『ゼアヒルド』を蹴り飛ばし、2年生と3年生は常備していた拳銃や警棒を駆使して1年生の先導している。
「後ろ!?篠ノ之先生っ!!」
「分かってるよ!」
後ろ回し蹴りをカウンターとして叩き込んで『ゼアヒルド』を破壊するとフランツェスカから貰っていた『シグナルバイク』を一斉に走らせる。
「君達、ちーちゃんに怒られない程度に暴れていいよ!責任は束さんがとる!!」
束の言葉を聞いた『シグナルバイク』は壁を突き破り、侵入してきた『ゼアヒルド』を個々の特性を活かして封じていき、芯核らしき物へと突進して破壊していく。そんな最中、束は『淡い緋色のシグナルバイク』を取り出した。
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仮面ライダーラビは燕尾服の様な装甲を纏うと『DH-コウリン』は時計のようなメーターを内包しており、1秒ほど針が進んだ瞬間、束の身体がブレた。
「さあ、夢から覚める時間だよ」
束の台詞と共に『ゼアヒルド』は粉々に弾け飛んでいき、生徒達は見ることさえ出来ない攻撃に驚きつつも安堵の溜め息を吐き出していた。
「こらァ~っ!安心するのは早いんだぞ!まだまだ、襲ってくる可能性だってあるんだから!早く、安全な場所に向かいなさい!」
束の言葉を聞いて慌てずこ走りで移動していく生徒達と束の前に飛び降りてきた『ゼアヒルド』は標的を生徒へと移そうとしたが、束によって遮られた。
「チッチッチッ、主役は私だぜ?おりゃりゃりゃりゃ!!おりゃあぁ!!」
ドスドスドス!と音を立てて『ゼアヒルド』の胸部や腹部を殴り付けて注目を集めていき、生徒達から『ゼアヒルド』を引き離す。
「さァ~って。本気の走りを魅せてやるよ」
束はドライバー上部に在るスイッチを叩くように連打する。
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軽快な電子音と共に『ゼアヒルド』や逃げていた生徒達が直立して眠り始めた。その間に超高速で『ゼアヒルド』を叩き潰していく。例えるならば「任意で行える『擬似的停電』の様な特性」である。
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前後左右上下から幻影を出現させながら『シグナルバイク』によって一塊になっている『ゼアヒルド』にキックを叩き込み。
『
爆発を背中で浴びながらピースサインを生徒達に送る。内心では「決まった」等と考えており、後ろに振り返ると生徒達は普通に避難していた。