臨海合宿当日、車内では楽しそうに歌い合う生徒達とイチカ・オリムラの馬鹿な行為によって発症した胃痛に悩まされているチフユ先生と看病するマーヤ先生を憐れみながらバスを旅館の前で停車させる。
「さあ、到着しましたよ!」
「「「「フゥーーーッ!!海だぜ!浜だぜ!太陽で焼けるぜ!」」」」
バックを抱えながら降りていく生徒達はテンションを爆発する寸前まで上げており、女将への挨拶は悪態のようなモノになってしまったが、女将は寛大な心の持ち主だったらしく。そのまま部屋へと案内してくれた。
イチカ・オリムラとウィリアムは同室で過ごすらしい。…ウィリアムの持っている装置には気が付いていない様子だったが気を抜いてはイケない。
一応、布地の多い水着を選んだつもりだが。白衣を羽織ることにしよう。タバネ博士も同様に白衣を羽織っており、胸以外の露出を最小限に抑えていた。
「フランツェスカ、我々は防衛部隊の人達と話してくるよ」
「良い報告を期待してますよーっ」
「「任せろ」」
「が、がんばります!」
「う、うん。がんばるよ…」
ここでは防衛部隊と為っているが『ゴーコン』で知り合った『ドイツ産イケメン軍団』の事である。簡単に言えばチフユ先生達は水着姿を見せに行ったのである。私はパラソルで作った日陰の中に籠っているウィリアムの隣に居れれば問題ない。
そんなことを考えながらビーチバレーを行っているクロエ達を眺めていると、イチカ・オリムラの姿が消えていた。また、事件を引き起こすつもりなのか。
少しで良いから普通に過ごせないんですか?等と心の中で愚痴を溢しながらイチカ・オリムラの潜伏している場所を探し当てる。
座標的には『タバネ博士』『チフユ先生』『マーヤ先生』の泊まる部屋の中だった。まさか、下着を盗むつもりなんですか!?次の瞬間、睡眠状態へと表示が切り替わった。あの部屋、なにが仕掛けられてるんでしょうか?
◆◆◆◆
海鮮料理を味わいつつ、明日の訓練内容を書き記したメモを眺める。
…午前中はタバネ博士の最短最善効率化した『IS』の操縦方法や講義を聞くこと。午後は不安定な砂浜を利用した歩行操縦や反復リレー訓練を行うと書いてあった。
一応、操縦方法では手伝いとしてタバネ博士の隣に立つ予定だったりする。
それと報告することがあります。イチカ・オリムラはタバネ博士のバックを漁っている最中にサラシキさんに気絶させられたそうです。
あの男、姉の親友のバックを漁るとか頭が可笑しいんですかね。
このことはタバネ博士とチフユ先生には報告していません。二人には防衛部隊との細やかな幸せを楽しんでいて貰いたい等と考えながらもイチカ・オリムラと一緒に部屋で待機しているウィリアムの事を考えてしまう。
あんなアホと長時間も一緒にいたら馬鹿になる可能性だってあるはずです。
「ボーデヴィッヒ副室長、山葵は食べないんですか?」
「ワサビ?」
「これです、すごく美味しいですよ!」
それでは頂きましょう。……結果だけ報告します。涙とツーンとした清涼感が消えません。
だじゅげでぐだじゃい。