私はフランツェスカ・ボーデヴィッヒです。   作:SUN'S

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第43話『彼女の作戦とはなんなのか』

会議室のドアを開けるとスーツ姿のイチカ・オリムラと『電子造形像』で構築された顔だけが映し出された『タブレット』を持ちながら座っていた。

 

「……俺…だよな?」

 

「ああ、そうだぜ?」

 

向こう側のイチカ・オリムラが驚いていると、こちら側のイチカ・オリムラの手には『真っ赤なバイラルコア』が握られていた。

 

「避けなさい!!」

 

咄嗟の判断で向こう側のイチカ・オリムラを突き飛ばした。次の瞬間、私の身体は後ろへと仰け反るようにして吹き飛んだ。…やっぱり、『織斑一夏』と同化しようとしたんだ。血の滲む白衣越しに肩を押さえながら立ち上がり、イチカ・オリムラと『イエル』を睨み付ける。

 

『フランツェスカ・ボーデヴィッヒ。やはり、お前の存在は計画の邪魔だな』

 

「フランツェスカさん、俺と来ませんか?今ならイエルとも話せますよ?」

 

「ハンッ、青臭いガキが。そんなセリフじゃあ、子持ちのオバサンを口説けないわよ?」

 

白衣の中へと血濡れた左手を入れると27機の『ヘルプダイバーズ』を発進させ、私を除いた全員を絶対防御のシールドバリアの中に閉じ込める。左手を後ろ腰に忍ばせていた『スイッチ』に伸ばして見せびらかすようにボタンを押した。

 

次の瞬間、会議室の壁を突き破って『ラビットタンカー』と『ラビットカー』が現れた。

 

私の身体に小石や木片が突き刺さる最中、悔しそうに顔を歪めるイチカ・オリムラへと『リスキーキャスター』と『スコープハンター』を飛ばして写真や映像を撮ることに成功した。絶対防御のシールドバリア内では飛ばすことは出来なかった。突然の行動に巻き込んだ事は、謝罪するとしてイエルを破壊する絶好のチャンスだ。

 

試作段階のドラッグバイクを模した『ボルトストライカー』をタブレットに向かって突進させる。僅かに射線が外れてしまい。取り逃がしてしまった。

 

……あとで速度調整機能を付け足さないと、ダメね。

 

クロエ達が叫んでるけど。想定していた量より多く流した所為で気が遠くなってる。…ちょっとだけ、眠ろうかな。

 

「寝るなぁ!!」

 

「へぼぅえ!?」

 

チフユ先生の強烈なビンタで叩き起こされた。こっちは怪我人なんだけどな。等と思いつつ、見上げるとクロエ達が半泣きで抱き着いてきた。……まあ、あのまま眠ってたら変な雰囲気になりそうだったからね。問題無いと思うことしよう。

 

「フーちゃん、死んでも蘇生してあげるからね!」

 

「フランツェスカ、死んでも叩き起こしてやる」

 

「安らかに眠るという選択肢は?」

 

「「あるわけないだろ?」」

 

そうですよね。死なせてくれるとな思ってませんでしたけど。過激な起こし方は控えてほしいです。

 

 

 


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