いつも誤字報告ありがとうございます。もう義務教育終えている身なのに本当に恥ずかしいです。
けど気付いてくれてありがとうございます!
風呂場で倒れた洸汰くんを急いで運び、マンダレイから礼を言われた。こちらこそ、洸汰くんが無事でよかった。
天魔さんを中心とした事故でクラスの皆が使い物にならなくなったから、一時はどうなることかと思ったけど…。
今この場にいるのが僕とマンダレイ、気絶した洸汰くんだけということに気付いて、出会った時から気になっていたことを聞いてみようと思った。
「洸汰くんは…ヒーローに否定的なんですね」
「ん?」
「僕の周りは昔からヒーローになりたいって人ばかりで…。あ、僕も…で、この歳の子がそんな風なの珍しいな…って思って」
「そうだね。当然世間じゃヒーローを良く思わない人も沢山いるけど…普通に育ってればこの子もヒーローに憧れてたんじゃないかな」
「普通…?」
まるで、洸汰くんが普通じゃないって言い方だ。
僕がそんな風に考えていると、ドアが開けられてピクシーボブが飲み物を盆に乗せて入ってきた。
「マンダレイのいとこ…洸汰の両親ね。ヒーローだったけど…意識不明の植物状態なの」
「え……」
「二年前…
『両親は
二年前、
野次馬が撮った映像もテレビで流れて、修正しても隠しきれない血の赤に驚いていたような気がする。身体の大きな
お茶の間に流れたこの動画は、随分と世間を賑わせたものだ。
レプリカをヒーロー視する者が増え、その連れである少年の対応の正しさ。そして見ているだけの悪い野次馬。街中での戦いについて、市民がやるべき事を改めて考えさせられた動画だった。
「同じヒーローである私らのことも良く思ってないみたい…けれど他に身寄りもないから従ってる……って感じ。私らより、会ってもないレプリカのほうがまだ心を開いてる。洸汰にとってヒーローは、理解出来ない気持ち悪い人種なんだよ」
(救えなかった人間などいなかったかのように、ヘラヘラ笑ってるからだよなあ)
ショッピングモールで死柄木が言っていた言葉を何故か思い出した。
…とても無責任で
「緑谷、あの子供どうだった」
「轟くん…。うん、気絶しただけで大したことないって」
沈んだ気持ちのまま、男子の大部屋に帰ると真っ先に轟くんに話しかけられた。保須市でヒーロー殺しに遭遇した時に分かったけど、轟くんは優しい人だ。だから洸汰くんの事も心配だったんだろう。
「?どうした?」
「あ、いや……ちょっと、色んなことがあったから考え事しちゃってて」
「あの子供のことか?」
「それもあるかな。実はね、洸汰くんはヒーローが好きじゃないみたいで…お世話になってるマンダレイよりもレプリカに心を開いてるって聞いて…」
「………レプリカだと?」
「うん…。あ、ごめん!オールマイトみたいなヒーローに憧れてる轟くんにこんな事言うもんじゃないよね!」
「いや、いい。…レプリカと会ったことあるからな」
「…へ?そうなの?」
「ああ」
嘘、轟くんも!?
「ぼ、僕もレプリカに会ったことあるんだ!随分前…それこそ、個性が発現する10年前くらいに」
「俺もそのくらい前だった気がする。あのクソ親父がぶっ飛ばされたからな、忘れたくても忘れらねえ」
「エンデヴァーが!?ってことは、レプリカって相当な実力者なんだよな。10年程前とはいえ、その頃にはエンデヴァーの戦闘スタイルも確立してたはずだし…ブツブツ」
「緑谷?」
「ハッ、ごめん!ついクセで…僕も昔、個性について悩んでた時に会ったんだ。泣いてる僕を抱きしめてくれた。今思うと、わんわん泣いてる子供の僕って迷惑だっただろうなって恥ずかしいよ…はは」
「…俺もだ。お前には言ったが、クソ親父の稽古が死ぬほど辛かった時に撫でてもらった。機械の手が…温かかった」
「……うん、僕もだよ。硬くて痛いはずなのに、涙が止まらなかった。だから、今度会えたらお礼がしたいんだ!」
「ああ、俺もだ」
**************
「弔くんから荷物届いたよ!全員分あるから、現地まで運んでくれだって!」
「疼く…疼くぞ……早く行こうぜ…!」
「まだ尚早。それに派手なことはしなくていいって言ってなかった?」
「ああ。会った途端に襲いかかってきたクセに、急にボス面し始めやがってな」
「使命にでも目覚めたんじゃねえの?俺達の実力を見せてみろーってな感じで。知らねーけど」
「今回はあくまで狼煙だ。