ダウナー系が本当のヒーローになるまで   作:鶴クレイン

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分けたら短くなってしまった…。


7話:ダウナー系と戦闘訓練

A対Dの対戦が終わり、それぞれの酷評も終わった。

負けた事がショックだったのか、爆豪の口数が少ない。瞳孔が開いていて、軽度の興奮状態になっている。息遣いも荒く、見ていて危なっかしい。

そんな爆豪を無視して、授業は次の対戦へと移る。先程の戦いで建物が壊れてしまった為、演習ビルBにて行うようだ。壊れても替えるほどのビルが立ち並んでいる演習会場の規模は、さすがマンモス校とでも言うべきか。

さて、次は私のチームが戦闘か。

 

 

ヒーローチームB

「……」

「……」

「……」

 

 

敵チームI

「尾白くん、私ちょっと本気出すわ。手袋もブーツも脱ぐわ」

「うん…」

(葉隠さん…透明人間としては正しい選択だけど、女の子としてはやばいぞ倫理的に…)

 

 

 

第2戦が始まった。敵チームが核の部屋に入ってから5分、作戦も言われずに2人の後ろを歩いてビル内へと足を踏み入れ、入口にて障子が複数の触手の先端に耳を造った。建物の反響音や足跡、呼吸音を正確に聞き取っていて情報収集力がとても高い事が分かる。

 

 

「四階北側の広間に一人。もう一人は同階のどこか…素足だな…。透明の奴が伏兵として捕える係か」

「外出てろ、危ねえから。向こうは防衛戦のつもりだろうが…俺には関係ない」

 

 

轟が一歩前に出て壁に触れる。接触面からピキカチと凍り、ビルの奥へと広がっていく。足の鎧が床に縫い付けられるように凍るが、常人離れした力で蹴り砕く。素足やスニーカーではなく、硬い鎧で脚を覆っているからこそ出来る芸当だ。市は忠告通りに魔手に寄りかかって滑るようにビル外へ、それを追いかけて障子が。轟が一人でビル内へと入っていく。そのうち慢心が祟って足元を掬われそうだ。

氷がビルを侵食していくのを無言で眺め、轟が核に触れるまでやる事も無いので寝転がった。市が暇なのを察したのか、小さい魔手が地面から顔を出す。腕を動かす気もない無気力な市の手で一人遊びを始め、その様子を何か言いたげに障子が見下ろしていた。

 

 

 

『ヒーローチームWIN!!』

 

 

オールマイトの声が拡声器から流れ、ビルを凍らせていた氷が溶けた。氷が融解して水になり、ビルを濡らしていく。

こうして、市は特に何もせず戦闘訓練が終わった。ヒーローが少ない人数で被害無く敵を無効化できるならばいいだろう。市の個性が必要なかったという事で、クラスメイトに個性を詳しく把握されていない。チームになった人には実際に見せているが個性名までは言っていないし、勝手に予想しているだろう。

 

 

 

「お疲れさん!!緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし真摯に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ皆 上出来だったぜ!」」

 

 

 

講評が終わったと思えば、急いで緑谷の所へ走っていったオールマイト。

彼が去る間際に残した「着替えて教室にお戻り!」の言葉通り、擦れてうるさい鎧を脱ぐ為に一足先に更衣室へと戻った。ヒーロー基礎学が終わっても、授業はある。保健室に搬送された緑谷は帰ってくることもなく時間が過ぎて放課後になった。

教科書やノートを揃えて鞄に入れながら周りの音を聞く。どうやら先程やった対人戦闘訓練の反省会が開催されようとしていた。何もしていない市がいても反省する事はないし、迷惑だろう。鞄を肩にかけて帰る準備をした。

 

 

「え、天魔ちゃん帰っちゃうの?反省会しない?」

「天魔の個性ってまだ分かんねえからさ、どうよ?」

「ああ。俺と似通った個性は少し気になる」

「………お疲れ様…」

「あ……」

 

 

 

誘いの声を無視して帰路に着いた。途中で爆豪を追い越したような気もする……が、気のせいだろう。

明日は何の授業があるのだろうか。

 




天魔’s目
血のように赤い。

天魔’s魔の手
献身的すぎて老後に欲しい。

天魔’s精神
……………。

天魔’s全身
最低限の洗練された筋肉だけで細すぎる。

天魔’s脚
頭を左右に振りながら歩く。遅いし怖い。


挿絵の容姿で魔の手使って敵を千切っては投げ、千切っては投げるからいいですよね。脅威の塊に身を任せてる無表情の子が性癖なんですよ…。戦国BASARAのお市しかり、P3のキタローしかり。
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