俺とハタと宇宙人と   作:fruit侍

5 / 8
探索

俺達は病院に向かった。るりかに言われた事を思い出したからだ。

 

「るりかの母さんは三階の東側の病室って言ってたな。」

 

「急いで助けるでやんす!」

 

俺達は病院に突入した。やはりハタ人間が多く、あちこちを歩き回っていた。その監視をくぐり抜け、俺達は無事二階にたどり着いた。

 

「ここには薬が置いてあるはずだ。使えるものは持っていこう。」

 

ここは一応病院だ。薬やら包帯やらはあるはず。使えるものは持っていかないと、俺達が生き残れない。

 

「ここは…リハビリ室だな。」

 

二階にある一つだけ大きい部屋。そこは、リハビリ室だった。もしかしたら、クラスメイトが隠れているかもしれないので、俺達は入ってみることにした。

 

「開けるぞ。」

 

俺はリハビリ室の扉をそっと開けた。すると、

 

「どりゃあっ!」

 

「ぐえっ!」

 

腹に殺人キックが飛んできた。急所が外れてるとはいえ、痛い。

 

「あ、ユイ!」

 

「あ、夏菜!」

 

やはりこのキックの正体はユイだった。

 

「いててて…痛いじゃないか!」

 

「ゴメンゴメン。急所を外しちゃった。次はよーく狙って…」

 

そう言うとキックの正体、ユイは、俺の急所に狙いを定める。マジであれは洒落にならないくらい痛い。

 

「わー、こら!俺はハタは立ってないぞ!」

 

少し経ち、なんとかユイを落ち着けることに成功した。

 

「いやー、私もそそっかしいわねえ。あははははは。」

 

「とにかく無事でよかった。ところでどうして病院に?」

 

いないはずのユイが病院にいるのは不自然だと思ったのだ。

 

「学校から家に帰るとね、お父さんがハタを片手に忍び寄ってきたから、急所を思いっきり蹴り上げたの。そしたら口から泡を吹いてピクピクしてたから、慌てて病院に来てみたら、もう大変。キックは連発するもんじゃないわね。」

 

どう考えても、大変だったのはハタ人間の方だろ…。

 

こうして俺達はクラスメイト、ユイの無事を確認した。

 

その後俺達はるりかの母さんを救出するために、三階へ行った。三階に着き、俺はずっと思ってたことを言う。

 

「それにしても…病院って気味が悪いよなぁ…。」

 

「そうでやんすね…。」

 

病院はメジャーな恐怖の舞台の一つなのだ。廃病院から幽霊が出たという話はよく聞くし、病院関連のホラーゲームも多い。

 

「ばあっ!!」

 

「うわぁ!出たぁ!」

 

あまりの驚きに平常心を保てなかった俺は、つい声の方に水鉄砲を構えて撃ちまくってしまった。どうやら正体はハタ人間だったらしく、上から下までびしょびしょだ。

 

「…なんだハタ人間か。驚かすなよな。」

 

俺達は先に進もうとする。

 

(カツン!)

 

すると何かを踏んだ。

 

「あ、カギだ。」

 

「何だか大きいでやんす。」

 

メガネの言う通りそのカギは、俺の手の大きさくらいあった。俺はそのカギについている札を読んだ。

 

「どうやらこれは…モールの冷凍庫のカギらしいな。」

 

一度職場体験があった時に、中に入らせてもらったことがある。そこは、この世の終わりと思えるくらい寒かった。

 

「ここにはるりかの母さんはいないみたいだな。」

 

「別の部屋を探すでやんす。」

 

俺達は別の病室をくまなく探した。そして、

 

「……。」

 

「いた!るりかの母さんだ!」

 

ついにるりかの母さんを見つけた。俺達は近づく。

 

「ハタはまだ立ってないでやんす!」

 

とりあえず無事のようだ。俺は呼び掛けてみる。

 

「るりかの母さん!良太郎です、助けに来ました!」

 

「…」

 

しかし返事がない。ただn…ってもうこれはいいよ。それに勝手に殺しちゃ駄目だ。

 

「呼吸はしてるようだが、目を覚まさないな。」

 

「無理に起こすのはまずいな。ここに置いていく訳にはいかないし、基地に運ぶぞ!」

 

「良太郎君、あっちに担架があるでやんすよ!」

 

俺達はるりかの母さんを担架に乗せた。

 

「よし、これで準備は出来た。急いで基地に戻るぞ!」

 

俺達は急いで基地に戻る。ただ、慎重に。

 

そして、ようやく基地に到着した。

 

「るりか!母さんを助けてきたぞ!」

 

「え?!」

 

奥からるりかがやってくる。やはり、心配だったんだな。

 

「お母さん!お母さん!」

 

やはりるりかの母さんは反応しない。

 

「ちょっと見せてみい。」

 

すると教授が来て、るりかの母さんを調べた。

 

「ふむ、命に別状は無いようじゃが、何らかの原因で昏睡状態に陥ってるようじゃな。もしかしたらそのお陰で、ハタ人間になるのを免れたのかもしれん。」

 

「教授!分かるんですか!」

 

「ワシを誰だと思っておる。医学は専門外じゃが、天才のワシに不可能などない!」

 

天才というのはあまり頷けないが、それだったら治す方法もわかるはずだ。

 

「それじゃ、治す方法も!!」

 

「当然じゃ!幸せ草を10、青い石を4、黄色の粘液を7持ってくれば、ワシがすぐに治す薬を作ってやろう。」

 

…そんなものでどうして薬ができるんだ?

 

「…なんじゃ、天才のワシの言うことが信用できんのか?」

 

「いや、そんなことはないですよ!天才じゃなかったら、あの光線銃なんか作れないでしょうし。」

 

「ふふふ、そうじゃろそうじゃろ!」

 

なるほど、教授は煽てられるのに弱いんだな。今度使ってみるか。

 

「ええ、私も信じます。…良太郎、一緒に集めてくれますか?」

 

「うん、勿論だよ!少しでも早く目覚めさせてあげようよ!」

 

俺達は、るりかの母さんを必ず目覚めさせることを目標とした。

 

 

 

俺達は少し休み、次に行く場所を決定した。

 

「そういえばモールの冷凍庫のカギを拾っていたな。よし、モールに行ってみよう。」

 

俺達は病院でモールの冷凍庫のカギを拾っていた。使わないのも勿体ないので、モールに行くことにした。

 

そして、モールに着いた。

 

「モールに着いたぞ。」

 

モールに着いた俺達は、すぐさま探索を開始した。

 

「まずは食料の調達だな。」

 

「それなら私に任せてくれ。」

 

夏菜は食料のことに関しては人一倍目が光る。

 

「缶詰めとかインスタント食品ばっかりじゃ、体に悪いからな。ちゃんとした料理を食べないと。ここの電気設備はまだ生きてるからな。」

 

夏菜の料理…食べてみたいなぁ…。

 

「そういえば冷凍庫のカギがあるんだったな。冷凍庫に行ってみよう。」

 

モールに来た半分の理由を、俺は忘れかけていた。俺達は冷凍庫に着いた。すぐそこだったからな。

 

「ここからでも、ちょっと寒いな…。」

 

あの時の記憶が蘇ってくる。しかしそんなことを考えてる場合ではない。俺は覚悟を決めた。

 

「よし、開けるぞ。」

 

俺は冷凍庫のカギを使って扉を開けた。そこにいたのは、

 

「あ!石田!」

 

「ムホー!!良太郎とメガネと霧生だ。」

 

(むしゃむしゃ)

 

沢山の食べ物に囲まれた石田だった。俺達はここにいた理由を聞いた。

 

「なんだって?ずっとここに隠れてた?」

 

「うん。ここだと食べ物に困らないし。」

 

まず一つの疑問があった。

 

「寒くなかったのか?」

 

ここはかなり温度が低い場所だ。寒いと感じない人間は少ないだろう。

 

「…いや、そんなことはどうでもいいか。それよりここにいたら、そのうちハタ人間に見つかって酷い目にあわされるぞ。」

 

「ぶぅ~、やっぱり?」

 

「基地に行ってろ。あの南西のビルだ。食べ物も集めてあるからさ。」

 

「うん、分かった!じゃ、おやつを持って行っておくよ。」

 

こうして俺達はクラスメイト、石田の無事を確認した。

 

さっきの場所と変わって、今は二階。ここは、最初に夏菜と会った場所であるおもちゃ売り場がある場所だ。

 

「なんでここに来たでやんす?」

 

「水鉄砲は多い方がいいからな。それに、ここには役に立つ物があるだろうし。だけど、まだ人数が多くないし、二、三丁くらいでいいかな。」

 

俺達は水鉄砲を三丁ほど取って、持ってきていたリュックにしまう。すると、足音が聞こえてきた。

 

「っ!誰か来る!隠れろ!」

 

俺達は見つからないように隠れる。暫くすると、足音が止まった。

 

「これこれ!これだよ!」

 

聞き覚えのある声がした。

 

「全く、これで本当に倒せるのかねぇ…。」

 

また聞き覚えのある声だ。

 

「フッキー、試し撃ち行こ!」

 

「…そんな危険なことしなくていいんじゃない?」

 

「何言ってんの。危なくなってから試したって遅いかもしれないじゃん?本当に水が効くのか試そ!」

 

「全くしょうがないわね…って待ちなさいよ!」

 

足音が遠ざかっていく。間違いない。リコと白瀬だ。声からして水鉄砲を取って行ったのか?だとしたら何処でその弱点を知ったんだ?いろいろ疑問が出てくる。ってそんなこと考えてる場合じゃない!

 

「リコと白瀬を追うぞ!」

 

俺達はリコと白瀬の後を急いで追った。無事な仲間がいるなら、一人でも多く仲間にしておきたい。

 

怪奇!ハタ人間編 二日目 6:00

決戦まで残り 八日と18時間

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。