荒野のORCA飛行隊   作:COTOKITI JP

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小鳥は鴉を運ぶ

〜メルツェルside〜

 

未だ続けられる主任(搭乗機Su-27 フランカー)との激しいドッグファイト。

 

互いの位置が前後に何度も入れ替わり、その都度主任の機銃から銃弾が放たれるがまだ俺に当たることは無い。

 

他の僚機も助けに来てくれてはいるが、正直フランカーの性能を前にして何も出来ていないのが現状だ。

 

幸いな事はフランカーの方が何故か此方の速度に合わせてくれているという所か。

 

兎に角俺はどこかしらで先手を打たなければと内心焦っていた。

 

そしてその時はやって来た。

 

見事なコブラ機動で俺にオーバーシュートを起こさせた。

 

位置が此方の後ろに変わり、失速から復帰したフランカーは機首の30mm機関砲の照準を合わせる。

 

クソっ!

 

どうするよこれ!?

 

まず一射目。

 

ドドドッ!!というまるで工事現場のドリルのような音と共に銃弾がキャノピーのすぐそばを通り過ぎ、それにビビりながらも間一髪で被弾は回避した。

 

あぁもうどうにでもなりやがれ!!!!

 

遂にヤケクソなった俺は直感だけを頼りにラダーペダルを踏んづけ、その次に操縦桿を思い切り横に倒す。

 

突然の浮遊感。

 

揺れ動き、上下が反転する視界。

 

気が付けば、後ろにいたフランカーはいつの間にか目の前にいた。

 

フランカーは突然の事に対応が遅れているのか回避機動は取っていない。

 

その好機を決して逃す事は無かった。

 

「…死ね……!」

 

速水ボイスで悪態をつくと同時に主翼下のロケットを六発全弾発射した。

 

それと一緒に7.62mmの銃弾も浴びせる。

 

爆炎で何も見えないが、手応えは確かにあった。

 

墜した。

 

そう思い、慢心した俺はこの後の出来事に自分の先程の行動を後悔する事となった。

 

なっ何だぁっ!?

 

黒煙を唐突に上げ出すエンジン。

 

かなり酷い損傷を負っているのが見て分かる。

 

原因など、少し考えれば直ぐに分かる事だった。

 

やっちまったァァァァ!!!

 

ゼロ距離ロケットで自爆とか勘弁してくれ!!!

 

そう、先程のゼロ距離ロケットによってロケットの破片を浴びたI-16はエンジンに致命的な損傷を負い、満身創痍な状態であるのだ。

 

計器を見ると、エンジンの回転数が徐々に下がって来ているのが分かる。

 

もう音からしてエンジンが停止するのは時間の問題だった。

 

どっどうすんだよこれ!?

 

不時着するか!?

 

あっいや、それは不味い!!

 

ここで不時着かパラシュートで脱出なりすれば確かに命は助かるかもしれない。

 

だがそれだけである。

 

荒野のド真ん中でたった一人で救助が来るまで生き残り続けられる自信などある訳ない。

 

そう考えている間にもエンジンは停止しようとしている。

 

どっかに着陸できる場所…………あった!!

 

着陸出来て尚且つ救助してもらえる場所。

 

それは飛行船のカタパルトだった。

 

そうと来たら動かずにはいられない。

 

急いで操縦桿を横に倒し、飛行船に接近する。

 

目指すは船体前部にあるカタパルトの入口。

 

途中で失速を起こさないように緩降下しながら最短ルートで船体前部へ回りこむ。

 

よし……行ける……行けるぞぉ!!

 

前部に到達し、やや大回りに左旋回。

 

次第にカタパルトの入口が見えてくる。

 

あと少し……あと少しだ……!

 

カタパルトへの着陸準備を整え、ランディングギアを展開しつつ機首を少しずつ下げている最中、とうとうエンジンの音が止んだ。

 

《おい!エンジンが停止したぞ!》

 

《大丈夫なのかよそれ!?》

 

オッツダルヴァとヴァオーが心配の言葉を投げ掛けてくれている。

 

嬉しい(小並感)

 

「まぁ……失敗したその時には、『私』が死ぬだけの話だ」

 

《なっ……!?》

 

あかん、緊張で声が震えてしまう……。

 

これじゃ折角の決め台詞が台無しじゃないか!

 

どうでもいい事を頭の中で考えながら速度を落としつつカタパルトへ接近するが、あることに気付く……否、気付いてしまった。

 

あれ?これ距離届かなくね?

 

どんどん下がっていく高度。

 

この下がり方でカタパルトに到達してしまえば不時着どころか下手すれば正面衝突して木っ端微塵だ。

 

………………………………マズイ……。

 

そうこうしている内にもカタパルトとの距離は縮み、高度はどんどん下がって来ている。

 

…………まるか…………たまるか……。

 

心の中で『何か』の導火線に火がついた。

 

その火は導火線を伝い、たちまち何かへと引火し、爆発する。

 

それ即ち…………生存本能ッッ!!!

 

死んでたまるかァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!

 

それはあまりにも神がかったタイミングであった。

 

カタパルトと接触する僅か数秒前、俺は操縦桿を思い切り引き起こし、機首を全力で上へ上へと上げた。

 

その結果、なんと機体の前部分が奇跡的にカタパルトの端っこに乗ったのだ!!!

 

だが後輪の方は乗っかっていないので、ズルズルと音を立てながら機体は墜ちようとする。

 

しかし!俺にとってはその残された数秒で充分だった!!

 

シートベルトを引きちぎるように外し、コックピットから飛び出した俺はそのまま機首を伝い、機体がずり落ちる直前でカタパルトへ向かって飛んだ!!

 

距離は充分近い。

 

思い切り飛んだ俺ははるか数千メートル下の地上へ落ちること無くカタパルトへ着地した。

 

ずり落ちたI-16は木の葉のように舞いながら墜ちていった。

 

やった……やったぞぉぉぉぉぉ!!!

 

FOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




またもや更新が大幅に遅れてしまったッッ!!!

ついでにACキャラ&その搭乗機募集中!!
感想にて頼む!

これから荒野のコトブキ飛行隊のキャラと関わっていく予定なのですが、主人公と登場人物との関係はどんな感じがいいですか?(尚、それが本編に反映されるかは不明)

  • 原作キャラとイチャラブハーレム
  • 恋愛関係無しの普通に仲間
  • 寧ろ敵対
  • 女性全員ヤンデレ化(じょ、冗談じゃ…)
  • ゲイヴンだ!我らにはそれが必要だ!!
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