〜ダン・モロside〜
俺達は今、飛行船の中をクリアリングしながら進んでいる。
飛行船が飛んでいるということは人がいるのは確実。
いつ、どこで遭遇し、交戦するのか分からないこの状況で俺の手は僅か…………いやかなり震えていた。
「くそ……来るならさっさと来てくれよ……」
ボソボソと呟きながら短機関銃、『PPSh-41』の銃口をあちこちに振り回しながら目を泳がせつつ索敵を行う。
最近来たばかりのオールドキング以外は皆呆れ顔で『またか』と俺を見ている。
嫌な視線を無視しながら『こういう時ほど肩透かしさ』と心の中で自分に言い聞かせつつ更に歩みを進める。
暫く歩いてから俺達全員が異変に気付いた。
「妙だ……飛行中の飛行船がもぬけの殻など有り得ない……」
部隊の指揮を執っていた強面の男、ポール・オブライエン(いつも哨戒任務にしか出てこないのと強面で口調も荒々しい事から『警備隊長』という渾名で親しまれている優秀な団員の一人)は顎に手を当てながら銃を肩から下げ、辺りに視線を移した。
先程からかなりの時間をクリアリングに費やしており、だだっ広い飛行船の中はそれなりに探し回った筈だ。
なのに人っ子一人見つからないというおかしな事態に部隊員全員も疑問を抱かざるを得なかった。
「全員脱出したには中は随分と整えられているな」
「元よりここに人などいなかった……という可能性もあるか……?」
「それは無いだろう」
「そ、そうだよな……はは……」
ちゃっかり話に加わろうと自分の予想を言ってみたが即座に否定されてしまったので笑って誤魔化しながら黙る。
誰もいない廊下をただひたすら進んで十分位たった頃、俺達はこの飛行船の操舵室の扉の前へと辿り着いた。
ポールが扉を蹴破ったと同時に俺たち四人が操舵室の中に突入し、瞬時に周りに敵がいないかクリアリングする。
「クリア」
やっぱり操舵室ももぬけの殻。
しかし本来操舵輪があるべき場所に何やら見た事の無い機械が設置されていた。
近付いてよく見てみると何かを挿し込む穴が一つだけあった。
もっとよく見ようとしゃがみこむと、足元に何かが落ちているのが見えた。
その長方形の何かを拾い上げ、観察してみる。
形状は直方体、これも何かしらの機械のようだ。
ふと目の前の機械と手に持っている機械を交互に見てみる。
あれ、これってあの機械に挿せるのか?
手に持ったそれの先端はあの機械の穴にピッタリ収まる形をしている。
それに興味を持ってしまった俺はそれを機械の穴の中に挿し込んだ。
な、何が起こるんだ……?
楽しみ半分ビビり半分といった感情で何が起こるか待つ。
その数秒後、突然機械から大音量で誰かの声が流れた。
〈不明なユニットが接続されました〉
〈システムに深刻な障害が発生しています〉
〈直ちに使用を停止して下さい〉
「うわぁっ!?」
思いの外音が大き過ぎて俺は思わず情けない悲鳴を上げて腰を抜かしてしまった。
「うおっ!?」
「な、何が起こった!?」
「これは……」
突然の大音量に皆驚いて音の発生源である謎の機械を見ている。
あとメルツェル、お前ちゃっかり後ろで驚いてるけどいつの間にここに来たんだ!?
〜メルツェルside〜
操舵室がやたら騒がしかったから来てみたけれど……何が起きてんのこれ?
ダンは腰抜かしてるし謎の機械は不明なユニット接続されてるしカオスだ。
「あぁ……何が起きた?」
声を掛けると五人は一斉にこちらを向き、驚いたような顔をした。
「メルツェル!?お前どうやってここに……」
「少しここのカタパルトを借りただけだ」
オールドキングの問に適当に答え、目の前の謎の機械に目をやる。
ダンを通り過ぎて機械をまじまじと見つめていると、今度は別の声が聴こえてきた。
〈見てたよダークレイヴン〜。 なかなかやるじゃない? ちょぉ〜っと時間掛かったけどねぇ。 ギャハハハ!〉
またもやあの聞き覚えのある声。
主任!貴様何をする気だ!?
〈いやいやぁ〜ちょっとお手伝いをNE☆!〉
こいつ……心を読みやがった!?
大丈夫だよな……?
どっかから主任砲撃ち込まれたりしないよな?
そんな考えも杞憂に終わり、話は普通に進んでいく。
「……つまり、この飛行船は全てお前が制御してるということか? 主任」
〈そういうこと〉
主任曰く、この飛行船の操舵装置、動力、電気、武装等、全てのシステムをたった一人(?)で管理しているらしい。
「道理でもぬけの殻だった訳だ。」
オールドキングは納得したが、警備隊長ことポール・オブライエンはまだ疑問がある残っているようだ。
「だとしたら、お前は一体何者なんだ? どう見ても人ではあるまい。 それとも本体はどこか遠くにでもいるのか?」
〈う〜ん、人でないのは正解だね。 固有名称で言うなら、人工知能、即ちAI〉
うん、知ってた。
〈人工……知能……?〉
聞き慣れない単語にダンは首を傾げている。
無理もない。
そんな技術がこの世界に普及してるとは思えないからな。
〈まっ、人の人格や知能を人工的に作ったって認識でいいよ!〉
「そんな物が存在するというのか……」
AI作るとかこの世界の企業連すげえなおい。
まあでもこんな馬鹿でかい飛行船動かせるんだから有り得るっちゃ有り得るのか……?
〈あぁそれと、格納庫にダークレイヴン……メルツェルへのプレゼントがあるんだ〉
「俺にプレゼント?」
どうやらダークレイヴンというのは俺だったらしい。
残念だが俺は黒い鳥じゃないぞ。
〈プレゼント、気に入ってくれると良いけど……〉
これが……日常の終わりであり、我々『ORCA飛行隊』の始まりでもあった。
この先にあるのが何なのか、未だ誰も知ることは無かった。
次回、とある荒野のコトブキ飛行隊キャラと出会います!
ヒント、『この物語の時間軸は荒野のコトブキ飛行隊の最終話が終了した直後です』
これから荒野のコトブキ飛行隊のキャラと関わっていく予定なのですが、主人公と登場人物との関係はどんな感じがいいですか?(尚、それが本編に反映されるかは不明)
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原作キャラとイチャラブハーレム
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恋愛関係無しの普通に仲間
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寧ろ敵対
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女性全員ヤンデレ化(じょ、冗談じゃ…)
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ゲイヴンだ!我らにはそれが必要だ!!