〜???side〜
盛大に揺れまくる視界の中で、僕は目覚めた。
朦朧とする意識の中で、自分は今愛機のコックピットの中にいると分かった。
制御を失った機体はスピン状態に陥っており、木の葉のようにクルクルと空の上で回り続けている。
このままではまずい。
僕はこんな所で死ぬわけにはいかない。
「ふっ!……くっ!」
ラダーペダルと操縦桿を同時に操作し、スピンからの復帰を試みる。
スピンによるGで吐き気を催してしまうが、自慢のスーツが汚れてしまう為、何とか堪える。
どうやら上手くいったらしく、スピンから見事復帰することができた。
しかしスピンから復帰したはいいものの、機体の状況はあまりいいものとは言えなかった。
コックピットの後ろにあるエンジンは黒煙を上げ、複数の小さな『弾痕』からは燃料が吹き出ている。
こんな状態で飛び続けられる訳が無い。
一か八か、僕は脱出を試みる事にした。
幸い、キャノピーは歪んだりはしておらず、すんなりと開いた。
背中に背負ったパラシュートを開く紐の位置をしっかりと確認し、頭の中で『3……2……1……』と数え、1になった所で意を決して機体から飛び降りた。
このままどこか人の住んでいる場所にでも降りられれば良いのだが、どうなるかは分からない。
コンパスも地図も無いのでは現在位置の把握など不可能。
視界を遮る雲の中で、何とかパラシュートの紐を掴み、思い切り引っ張った。
ちょうど雲の下に出たのとパラシュートが開かれたのは同時だった。
その光景に僕はただ唖然とするしかなかった。
辺り一面に広がる水、水、水。
嘗て住んでいた場所にもそれなりの大きさの湖はあったが、これは湖と言うより最早『海』だ。
広大な海の水平線を見つめながら僕は独り叫ぶ。
「もしかして僕って『穴』の向こうに来ちゃったぁ!?」
〜レイ・ドミネイトside〜
出発してからかれこれ二週間は経った。
現在は水の確保の為に海の上で飛行船を停めている。
今も飛行船の下部から伸びたホースが大量の海水を吸い上げている最中だろう。
ここ十数日、やる事が無さすぎて皆退屈している。
飛行船の対空警戒、火器管制、その他諸々は全て主任がどうにかしているし、敵が襲ってくる事も無い。
あまりに退屈だったのでローテファーネのメンバーは食堂にいる姐さんとあの主任からの『プレゼント』に付きっきりなメルツェルを除いて全員魚釣りに行っている。
一方自分は自室の中で音楽を鳴らしながら読書に耽っていた。
いつの年代か分からないロックが飛行船の中で見つけた綺麗なラジカセから大音量で流れ、それが俺の鼓膜に響く。
このまま一日が終わってしまうのではと思っていると、突然自室のドアが何者かによって開かれた。
「誰っすか?」
ラジカセから流れる音楽を止め、扉の方を見ると、そこにはダンがいた。
何やら焦っているようだ。
「RD!ちょっとこっち来てくれ!」
「どうしたんすか? そんなに焦って」
「人!人が海の向こうから流れて来たんだよ!」
「……は?」
言われた事がよく理解出来なかったが、ダンに促されて仕方なく飛行船の下へ降りた。
幾つかの階段を降りて辿り着いたのは飛行船の左側面の出口。
出口の前で釣竿と獲物の詰まったバケツを背負ったメンバー全員が誰かを取り囲んでいた。
「うぇっっぐじっっ!!!」
取り囲まれていた男は余程寒いのか盛大なくしゃみをぶちまけた。
よく見ればその男の着ているスーツはびしょ濡れであり、その所為で男は凍えているようだ。
「おいおい、大丈夫かよ?」
「こ、こ、これが大丈夫に見えると思う……? さ、寒……」
彼が鼻水をズルズルと啜りながら震えた声でボソボソと言っていると上の格納庫からメルツェルがやって来た。
「やけに騒がしいから来てみれば……一体何が起こって……っ!」
メルツェルはこの男を視界に入れた途端、目を見開いて硬直した。
この反応からしてメルツェルは彼の事を知っていそうな気がする。
でなければ初対面であんな反応はしないだろう。
「メルツェル?」
不審に思ったオールドキングが話し掛けると、メルツェルはハッとした表情になり、「何でもない、大丈夫だ」と言って彼の元に歩み寄った。
「大分凍えている。 今すぐそのびしょ濡れの服を脱がして風呂に入れてやれ。 それと替えの服もだ」
どうするべきか分からなかった皆は取り敢えずメルツェルの指示に従う事にした。
ガタガタと震える彼に肩を貸し、上にある浴場へと運んでいく。
〜メルツェルside〜
おいおい……嘘だろ……夢なら醒め(ry
何やら下が騒がしかったので来てみたら、そこにいたのは驚くべき人物だった。
いきなり話を変えるけど俺は少し前に放送された空戦系アニメ、『荒野のコトブキ飛行隊』を見ていたのだ。
兵器に関する知識はにわか程度しかない自称ミリオタだったが、あのアニメにはなかなか惹かれる物があった。
ユーハング。 そこに繋がるとされている穴 。 そしてそれを狙うイサオと彼の率いる自由博愛連合。
結局色々と分からないことが残ったままアニメは終了してしまったが個人的にはかなり楽しめたアニメだ。
一番好きなシーンは自由博愛連合の戦闘機隊との大規模な空戦だな。
夥しい数の戦闘機とそれらの間で繰り広げられる空戦に俺は魅せられたものだ。
特にイケスカでの戦いで『F-86Kセイバードッグ』が出てきたのは鳥肌が立った程だ。
そんな個人的名作なアニメだが、その中で俺が好きなキャラは以外にも『イサオ』だったりする。
彼はユーモアに富んだ性格をしており、人を楽しませる才能がある。
事実、コトブキ飛行隊との初の対面の時はチカはイサオに対していい印象を抱いていた。
だが裏の顔はイジツに時折現れる穴から手に入る利益を独占しようとする悪の指導者。
その優れたカリスマ性から味方は多く、事を起こすまでは信頼していた者も多かった事だろう。
もし彼がコトブキ飛行隊の味方となっていたらさぞかし頼りがいのある仲間になれるだろう。
そんな妄想をしながらアニメをニ○ニ○動画で見返していた時もあった。
そしてそんな話をするという事は…………。
あの男……どう見ても『イサオ』だ!
身に付けていた赤っぽいスーツは間違いなくイサオで間違いない!!
ということはだ!
つまり!ここは!
『荒野のコトブキ飛行隊』の世界って事だァァァ!!!
ヒャッホォオオオオオオオオオオオイ!!!
やったぞぉぉぉぉぉ!!!
つまり俺達が向かってるレッドランドはイジツって訳だ!
原作キャラに出会えるぞぉ!
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登場したキャラはイサオ!
あの穴の中に震電と共に吸い込まれたシーンを今回の話と繋げてみました。
これから荒野のコトブキ飛行隊のキャラと関わっていく予定なのですが、主人公と登場人物との関係はどんな感じがいいですか?(尚、それが本編に反映されるかは不明)
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原作キャラとイチャラブハーレム
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恋愛関係無しの普通に仲間
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寧ろ敵対
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女性全員ヤンデレ化(じょ、冗談じゃ…)
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ゲイヴンだ!我らにはそれが必要だ!!