〜メルツェルside〜
現在、俺は飲食店を出てオッツダルヴァとオールドキングに着いていっている。
そりゃそうよ。
自分の房どこか分かんないんだもの。
しかし飲食店にいた時の二人は変だったなぁ。
友好的な笑みを浮かべていたというのに急に睨んでくるからそれに対抗して更にスマイルを強めたら二人ともなぜが目を見開いて汗流しちゃうし。
名を聞かれた時、ふとあの電報を思い出していたら、考えるよりも先に口が動いてしまい、ついついメルツェルと名乗ってしまった。
おいおい、俺みたいな雑魚にORCA旅団の副団長なんて務まるわけがないだろう。
俺の発言に店の皆ドン引きしちゃってたし。
……まぁいいか!
早く戻って寝よう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
あの後、そのまま二人に着いていくと、自分の房が二人の房のすぐ隣にある事が分かった。
周りを見れば他の囚人達も外出していたのか満足そうな顔で両手に大量の商品の入った袋を持ってそれぞれの房へと戻っていく。
ここの房は二人に一部屋なんだけど……誰と相部屋なのかな?
そう思いながら房の重たい扉を開ける。
入ってすぐ右にあるベッドに彼はいた。
「あ? あぁ、お前がここに来るって言う新入りか」
その男は航空機関連の雑誌を読んでいたが俺に気付くとそれを閉じて半身を起こした。
見た感じはなんだか脳筋っぽい見た目してるな。
それに上はタンクトップだけか。 ここ暑いからなぁ。
「メルツェルだ。 これから宜しく頼む」
そう言って右手を差し出す。
すると彼も俺の手を握った。
「俺は『ヴァオー』だ。 宜しく頼むぜ」
…………またORCA旅団員かよ…………。
そのフラグ回収は余りにも早すぎた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「メルツェルって言うのか。 あの世界最強のエースパイロットと同じ名前とはな」
「飛ぶことの出来ない私には到底似合わない名前だな……」
互いに挨拶を交わした後、ヴァオーと暫く雑談をしていたが、直ぐに消灯時間になってしまい、俺達は互いのベッドに潜り込んだ。
いや〜目の前にゲームのキャラがいるもんだから緊張しちゃってあまり話せなかったなぁ……。
まぁいいや、明日話そ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
そんなこんなで翌日。
朝を迎えた俺達は朝食を取った後、直ぐに職場へと向かった。
どうやら俺達の仕事とは航空機の整備のようだ。
ハンガーにズラリと並べられた航空機の数々。
その中で俺とヴァオーはとある飛行機に割り当てられていた。
「随分と大きな爆撃機だな」
「Me-264、重爆撃機だ。 所長が購入したらしい」
「新たな戦力と言う訳か」
四発のエンジン、備え付けられた四丁のMG131と二丁のMG151機関砲、そして何よりもその巨大な機体だ。
大きな主翼はハンガーにギリギリ収まる程のサイズで、胴体も他の双発機等とは比べ物にならなかった。
っといかんいかん。
仕事をしなくては。
「早く始めるぞ。 看守に折檻を受けたくはないだろう」
とは言ったものの…………。
「…………………………」
これどうすんの?
エンジンカウルを外してはみたが中のエンジンには一切手を付けていない。
というよりどうすればいいのか分からない。
こういうのって事前に指導とかあるもんじゃないの?
あれか? 習うより慣れろってか?
よし、こうなったらヴァオーを見よう見まねしてみるか!
ヴァオーはエンジンから何かのパーツを取り外すと工具箱から新品を取り出して付け替えている。
あのパーツって……もしかしてこれか?
エンジンの中からそれっぽい物を見つけ、試しに取り外してみる。
それはスパークプラグと呼ばれる部品なのだが、そんなもの俺が知ってる訳無いよねー。
堪らずヴァオーに教えを乞うたが、スパークプラグに加えてイグニッションコイルだのシリンダーヘッドカバーだの未知の単語ばかりでわけがわからないよ。
仕方ないのでエンジンは他の整備員に任せて機内に移った。
コックピットの座席や計器類に降り積もった埃などを雑巾で拭き取りながら機内をじっくりと眺める。
コックピットの中に入った事なんて人生で一度も無かったので少し興奮気味である。
…………誰も見てないよな?
周りに誰もいない事を確認すると他の整備員の目を盗んでコックピットの操縦席に腰掛けた。
「おぉ……」
すげえな、まるで機長になった気分だぜ!
目の前の操縦ハンドルに手を伸ばし、両手で強く握る。
流石にハンドルを回すのはまずいので握るだけに留めておこうとしたが、興奮のあまりハンドルを思い切り後ろに引き起こしてしまった。
その瞬間
バキッ
絶対にしてはいけないような音がなったのとハンドルが外れたのは同時だった。
「あ」
や、や……
やっちまったァァァァァァァァァァァ!!!
しかも副操縦席の方には何故か元からハンドルが無かったのでこれでは操縦なんて出来ない。
と、とととととにかく直さないと!
元ある場所にハンドルを挿そうとすると、後ろから声が聞こえて脊髄反射で取れたハンドルを服の中に隠してしまった。
「メルツェル、もうこっちは終わったぞ」
ヤバいヤバい!!
もうこうなったら隠し通すしかねぇ!!
「あぁ、此方も完了した所だ」
「なら別の機体に移るぞ」
「分かった」
早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ早く終われェェェェェェェ!!!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〜ヴァオーside〜
Me-264のエンジンの点検と修理を終えた俺はメルツェルのいる機内に向かったんだが…………見ちまった。
不良品だったせいで片方しかない操縦席のハンドルを無表情でもぎ取っていたメルツェルの姿を…………。
その行動には目を疑ったが、バレたらこっちまで連帯責任を負わされるので知らないフリをして話し掛けた。
俺の声に気付いたメルツェルは服の中にハンドルを隠すと振り向き、俺を見た。
その時の目は忘れられなかった。
あの目には「バラしたら殺す」。
そんな感じの言葉が込められていた。
思わず鳥肌が立っちまったが、何とか平静を装い、メルツェルと次の作業場へと行った。
しかしまずい事になった。
Me-264は武装蜂起計画で俺達が逃げるのに使うだけでなく空賊団への報酬としても重要な機体な為、それを無力化されるのはかなりまずい。
まさか、アイツ武装蜂起計画を知っていてあんな行動を取りやがったのか……?
だとしたら余計にまずい。
兎に角メルツェルには警戒しておこう。
それに、ハンドルも今日中に取り返さなくては。
計画実行は明日だからな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〜メルツェルside〜
作業が終わって囚人は全員房へと戻っていく。
服の中にはまだあのハンドルが隠されている。
何とかして防衛戦の中に持ち込みたかったのだが、ゲートを通ろうとした瞬間、そこにいた2人の看守に止められた。
「ボディチェックだ。 服の中に何も隠してないな?」
看守が俺の体に手を伸ばす。
させるかァァァァァァ!!!!
俺の放った右ストレートが看守二人を昏倒させるまで僅か0.8秒!!
音速の如き速さで看守を殴り倒した俺はそそくさとその場を後にする。
俺最後尾で良かった……。
しかもここ監視カメラ何て物無いし。
数十分後、目を覚ました看守二人は数十分前からの記憶を失っており、困惑しながらも職場へと戻っていったのだった……。
登場キャラのリクエストは今も受け付けていますので引き続きリクエストがありましたら感想にてお願いします。
ACキャラの話し方って難しいなぁ……。
特に一番迷ったのは一人称ですね。
ガバガバ知識なのでどのキャラがどの一人称なのか分からない時があるんですよねぇ……。
あと最初の五人を全部登場させようとも思いましたが知識不足によってネオニダスはまだ可能性がありますがジュリアスは厳しいかと…………申し訳ありません……。
これから荒野のコトブキ飛行隊のキャラと関わっていく予定なのですが、主人公と登場人物との関係はどんな感じがいいですか?(尚、それが本編に反映されるかは不明)
-
原作キャラとイチャラブハーレム
-
恋愛関係無しの普通に仲間
-
寧ろ敵対
-
女性全員ヤンデレ化(じょ、冗談じゃ…)
-
ゲイヴンだ!我らにはそれが必要だ!!