黒グニール「そして、そんな桐生戦兎だけど・・・ちょっと待ってなんで私まだ黒グ―――」
戦「ちょーっと野暮用で里帰りをしていたのでしたー!」
黒グニール「待って、お願いだから私の話を」
万「んでもってその前日にはクリスはやっと心を開いてくれたのでした」
黒グニール「待て待てお願いちょっと待てどうして私のはな」
ク「う、うるさい!いいか!あの時のは色々と溜め込んでたものがあったからついうち抱き着いちまっただけで」
黒グニール「いやだから話w」
響「もークリスちゃんったら恥ずかしがっちゃって~」
ク「うっさい!」
黒グニール「ねえ、はn」
翼「はあ、バイクで行くなら私もツーリングしたかったな・・・」
黒グニール「あn」
ク「ハッ、どーせ後で行ったんだろうっていうオチになるんだろ?」
黒グニール「・・・」
農具「まあバイクの免許持ってるのは翼さんとライダー全員デスからね」
工具「いずれ行けるから安心」
黒グニール「・・・私泣いていいかしら!?」
戦「と、いう訳で」
黒グニール「無視!?」
戦「第十七話を」
黒グニール「泣く!泣くわよ!?泣くからね!?いいのね!?」
戦「どうぞ!」
黒グニール「うわぁぁああぁぁあああん!!」(号泣&逃亡
農具工具セット「「先に○○が出た報い」デス」
無性「なお、意味のないネタバレ隠しによるアドリブです」
戦「あ、そういや前回に対する感想の数が十を超えたぞ!」
翼「読者の皆様には感謝しかありません。是非とも今後ともこの小説をよろしくお願いいたします」
作者「ありがとうございます!」
――――翌日――――
「桐生」
「ん?」
ふと、戦兎の研究室にて、翼が戦兎に話しかけてくる。
「どうかしたのか?」
「実は、これを渡したくてな」
そう言って渡されたのは、一枚のチケット。
「これは・・・ライブのチケットか?」
「出来れば万丈にも渡したかったんだが、今は雪音の事で手一杯なんだろう」
「もう大丈夫なのか?」
「ああ。アーティストフェスが十日後に開催されるのだが、そこに急遽、ねじ込んでもらったんだ」
「倒れて中止になったライブの代わりって事か・・・」
あの日、絶唱を使わなければ、予定通り行われていた筈のライブ。
その代わりと思えば、安いものか。
「それで、会場は・・・」
場所を確認すると、そこは、二年前、ツヴァイウィング解散の原因となったライブ会場だった。
「お前・・・」
「過去は、いつか乗り越えていかなければならない。この会場が、私の新しい第一歩なんだ」
翼は、戦兎を見上げる。
「それを、桐生にも見届けて欲しい」
確かな覚悟の籠った眼差しと、自分は大丈夫だと言う笑顔。
その決意の固さに、戦兎も答える。
「分かった。見に行くよ、ライブ」
「ありがとう。貴方が来るのを、楽しみにしてる」
それは、とても小さな約束なのかもしれない。
だけど二人にとっては、とても大切な約束だった。
その一方で、
「はむ・・・んぐんぐ・・・」
アンパンを片手に頬張りつつ、クリスと万丈、そしてドラゴンは公園のベンチにて休息をとっていた。
「そんで、これからどうするんだ?」
「もう一度フィーネの所に戻る。んでもって叩き潰す」
「こういうのって、色々と協力してもらった方がいいんじゃねえか?」
「したければ好きにしろ」
万丈の片手と、クリスのポケットには、弦十郎から渡された通信機が入っている。
彼曰く、いつでもこちらからサポートできるように、だそうだ。
ただし、
『いいか。一応アタシが信じてんのは龍我だけだ!まだ全ての大人を信用した訳じゃないから、そこの所は間違えるなよ!』
と、クリスは言っていた。
ようは照れ隠しである。
「アタシは、アタシが信じた奴の為に戦う。争う理由もないんだろうけど、争わねえ理由もねえ。そこの所は間違えんなよ」
「頑固過ぎんだろお前・・・」
「キュル・・・」
相変わらずつっけんどんなクリスに呆れる万丈とドラゴン。
それはまあいいとして。
「とにかく、あの野郎の屋敷に乗り込むのは良いが、問題なのはアイツをどうやって倒すかだろ?なんか良くわからねえバリア張るし、あのネフ・・・なんとかの鎧とか着て結構強ぇし、どうするんだよ?」
「ネフシュタンの鎧な・・・あの鎧には自己修復機能があって、どんなに傷つけてもあっと言う間に治っちまう。ついでに使用者の体を食いつくして融合しちまう性質も持ち合わせてる。下手すりゃ鎧に殺されかねない」
「じゃあ自滅を待てば・・・」
「あの女が何の対策もしてねえ筈ねえだろ。きっと、なんらかの方法でどうにかしてるはずだ」
「うーん・・・」
本格的に考え出す万丈。そんな万丈にクリスは溜息を一つつく。
「お前馬鹿なんだからそんな難しく考えるなよ」
「馬鹿っていうな。せめて」
「筋肉をつけろ、だろ?はいはい分かってますよ筋肉馬鹿」
「ぬぐ・・・」
何やら、揶揄われているようで面白くないと思ってしまう万丈。
だけど、不思議と悪い気はしていなかった。
それが証拠に、ふっとクリスが吹き出すと万丈も笑い、また反響するようにクリスは小さく笑いだし、万丈も笑う。
「そういや、今日はあそこがやけに明るいな」
「ん?そうだな・・・なんでだ?」
当然、翼のライブだからである。
しかしそんな事を知らないのは当然であり、二人は首を傾げるばかりだった。
「さて、そろそろ暗くなってくるし、今夜寝る場所探すか」
「だな」
そう言って立ち上がった万丈とクリス。
―――だが、そこでなんの偶然か転がってきたビンをクリスが踏んでしまう。
「は・・・?」
「え」
当然、ビンで足を滑らせたクリスは、そのまま倒れていき、
「あぶねえ!」
寸での所で万丈がその手を掴み、一気に引き戻す。
「うわ!?」
その反動でクリスは今度はつんのめり、そのまま万丈の体に抱き着く形で寄り掛か手しまう。
そして、クリスのその豊満な胸が、思いっきり万丈の胸板に押し付けられる。
「「~~~~!?」」
当然、異性同士である二人にはそれは溜まったものじゃない。
ばっと離れて互いにそっぽを向いてしまう。
「な、なんかすまん・・・」
「あ、アタシの方こそ・・・」
どうにも気まずい空気になってしまう。
ただ、ここで二人の差を解説しておくと、まず万丈は年頃の女性、それもかなり良い部類に入る美少女に抱き着かれ、さらには学生にしては巨大すぎる乳房を押し付けられた為にどこぞの中学生男子のように照れている。
だが、クリスは違った。
先ほどから心臓がバクバクと破裂するんじゃないかと激しく脈打っており、その顔はリンゴのように真っ赤になっており、さらに体は沸騰するんじゃないかと煮え滾っていた。
頭からは湯気が出ている始末だ。
なんだか知らないが、あの一件以来、どうにも万丈が気になってしまう。
それは、まあ不可抗力とは言え、万丈の腕の中で泣いてしまったが、あれはあくまで自分を慰めてくれたのであって、決して何か他意があった訳ではない。
それは彼の性格から考えると、そんなに深くは考えていない筈だ。
だが当然、こっちにだって何か邪な考えがあった訳でもない。
そう、だから自分がこれほど動揺する理由はないのだ。
ない、筈なのだが・・・
(なんでこんなに体が熱いんだよ・・・!)
訳が分からないからこうなっているのである。
しかし、そんな時間はすぐに終わりを告げて、突如として唸り出したクローズドラゴンに二人は思わず身構える。
「「ッ!?」」
身構えれば、影から出てくるのはノイズ、ノイズ、ノイズ。
「へっ、こんな時にお出ましとは、運が悪かったな」
しかし、大量のノイズを前にしても、クリスは怖気づくことなく、むしろ不敵な笑みを浮かべてペンダントを取り出す。
「今のアタシは、すこぶる調子が良い!」
それと同時に、万丈もビルドドライバーを腰に巻く。
「そりゃよかった。俺も心置きなくやれるってもんだ!」
「キュールルールルールルールルッ!」
ドラゴンが万丈の手の中に納まり、万丈は、この間出来てしまった真っ赤なボトル―――名づけるなら『イチイバルレリックフルボトル』をクローズドラゴンに差し込む。
すると、青かったクローズドラゴンのボディが鮮血の如く真っ赤に染まる。
そのウェイクアップスターターを押して、起動する。
『激唱ゥッ!』
『クロォーズイチイバルッ!!!』
ボルテックレバーを回し、四方向にスナップライドビルダーを展開させる。
『Are You Ready!?』
「変身!」
「―――Killter Ichaival tron―――」
『激唱戦場!クロォーズイチイバルッ!!!』
『イェェエイッ!!ドッカァァァァアンッ!!!』
目の前に立つノイズと、二人の真っ赤な戦士。
「行くぜクリス!」
「オッケー龍我!」
「「負ける気がしねえ!」」
そう言い、二人はノイズに向かって駆け出していく。
その一方、戦いが始まっているとは露知らずの戦兎は、ライブ会場に訪れていた。
「これが噂に聞くペンライトって奴か・・・」
若干、ライブというものが新鮮でわくわくしている天才物理学者。
それが証拠に彼の両掌には同じ色で発行するタイプのペンライトが一本ずつ握られていた。
「そういや、翼の歌、ノイズとの戦い以外で生で聞くのはこれが初めてだな・・・」
そう思い出し、やがて戦兎は頬に笑みを浮かべる。
「よし、今日は脇目も振らずに思いっきり楽しみますか!」
会場に入る前のブースにて、戦兎は腕を突き上げてそう言うのだった。
ろくに照明も付つけず、真っ暗なライブ会場―――
そこへ突如として照明がつき、音楽が流れれば、会場にいる観客は一斉にペンライトをつけ、歓声を上げた。
そして、ステージの端から歩み出てくるのは、日本が誇るアーティストにして歌姫、風鳴翼。
その姿を、青を基調とした衣装で着飾り、ただゆっくりと、ステージの中央に立って見せる。
巻き起こるの歓声の中、翼は、歌を紡ぐ。
「―――Deja-vuみたいなカンカク、制裁みたいなプラトニック―――」
同時刻―――
「オラァ!」
ブラストブレードをもってクリスに近寄るノイズを切り払うクローズ。
クリスはガトリングガンをもって遠くの敵を一掃する。
白のようなノイズが砲撃する。
「ッ!?」
『Set Up!Blast Shooter!』
その砲弾をクローズが打ち抜く。
「クリスには一切近付けさせねえ・・・!」
しかしそれでも、他の雑魚ノイズは迫ってくる。
そのノイズをクリスがガトリングで一薙ぎするも、上空に飛び上がったノイズだけは仕留められず、そのまま上空から強襲を受ける―――
「やあ!」
寸前で響が飛び蹴りを放って直線状のノイズ全てを一掃する。
「響!」
「遅くなりました!」
すぐさまノイズと向き合う響は、腕のガジェットを引いてスタンバイし、一気にノイズの群れの中を駆け巡る。
放たれた必殺の拳はノイズの群れを一気に薙ぎ払う。
そこへ、城型ノイズの砲撃が響を襲う。しかし、その砲弾にクリスが銃弾を浴びせる。
「貸し借りは無しだ!」
クリスはそう叫び、さらなる敵へその銃口を向ける。
「うん!」
それが無性に嬉しくて、響は元気よく返事を返す。
響の打撃がノイズを吹き飛ばす。クローズの斬撃がノイズを斬り捨てる。クリスの銃撃がノイズを薙ぎ払う。
サビに、入る―――
その瞬間、会場のボルテージは一気に引きあがり、歓声が轟く。
拳を振り上げた響が、地面に向かってその拳を振り落とす。
衝撃が前方へ一直線に進み、遠くの地面を砕いて城型ノイズを沈める。
その間にクリスが周囲のノイズを掃討し、そしてクローズは、ボルテックレバーを回しながら城型ノイズに迫っていた。
『Set Up!Blast Break Gun!』
その最中、変形したブラストモービルがクローズの右脚に着装される。
『Ready Go!』
飛び上がったクローズの右脚が赤い光の粒子が迸る。
それらが形を成し、やがて一本のライフルを生成。
「行くぜぇぇえええ!!」
次の瞬間、ライフルの撃鉄が降ろされ、クローズがノイズに向かって打ち出される。
『ブラステックフィニッシュ!』
叩きつけられた一撃。貫く衝撃。だがそれだけに留まらず、足の装着されたブラストモービル・ブラストブレイクガンから、高密度のエネルギー弾が叩き込まれる。
それが止めとなり、ノイズを貫通し、一気に破壊する。
破壊されたノイズは一気に炭素の塊となり、崩れ去っていく。
それと同時に、翼の歌は終わり、歓声が会場に響き渡る。
その歓声の中で、翼は、話し出す。
「ありがとう皆!」
始めに、感謝。
「今日は思いっきり歌を唄って、気持ちよかった!」
そして、まっさらな本音を言う。そこで一旦、深呼吸をしてから、翼は、意を決して言う。
「こんな思いは久しぶり。忘れていた」
その言葉に、会場は静まり返り、そこには、翼の言葉のみ流れ出す。
「でも思い出した。私は、こんなにも歌が好きだったんだ」
忘れていた事、思い出した事。
「聞いてくれる皆の前で歌うのが、大好きなんだ」
響と出会い、万丈と出会い、そして、戦兎と出会って、思い出した事。
「もう知ってるかもしれないけど、海の向こうで歌ってみないかって、オファーが来ている。自分が何のために歌うのか、ずっと迷ってたんだけど、今の私は、もっと沢山の人に歌を聞いてもらいたいと思っているの。言葉は通じなくても、歌で伝えられる事があるならば、世界中の人たちに、私の歌を聞いてもらいたい」
ずっと悩んできた事。そして、やっと決心した事。
「私の歌が、誰かの助けになると信じて、皆に向けて歌い続けてきた。だけどこれからは、皆の中に、自分も加えて歌っていきたい」
全てが変わってしまったあの日。だけど、また変わってしまった、あの出会いがあった。
「だって私は、こんなにも歌が好きなのだから」
あの頃から変わらない、本当の自分の気持ち。
「たった一つの我儘だから、聞いてほしい・・・」
ただ一人の、少女の想い。
「―――許してほしい」
その少女の想いに――――
《―――許すさ、当たり前だろ?》
「―――ッ!」
耳に届いた、友の声。
次の瞬間、会場に、止めどない歓声が上がった。
そのどれもが、「頑張れ」や「いいよ」と言う、翼を元気づけてくれる言葉ばかりだ。
そして、その中に、ただ一人、片手を上げてピースサインを送る男の姿もあった。
その声に、翼は、涙を流して、一言だけ呟いた。
「・・・・ありがとう」
「クリスちゃーん!」
「ふん」
抱き着こうとする響を躱し、クリスはさっさと立ち去る。
「ああ!待って!」
そんなクリスを呼び止めようとする響だが、クリスはびっと響を指差す。
「いいか!今回は助けてやったがアタシはお前らと慣れ合うつもりはねえ」
「龍我さんとは一緒にいるのに?」
「不可抗力だ!でだ、確かにアタシたちに争う理由なんてねえのかもしれねえが、争わねえ理由もねえ。人間がそんな簡単に手を取り合え―――」
が、そんなクリスの言葉を遮って響はクリスの手を取る。
「なっ!?」
「出来るよ。誰とだって仲良くなれる」
「そ、そんな簡単に・・・」
「どうして私にアームドギアがないんだろうって思ってた。半人前は嫌だなって思ってた。だけど、今は思わない。だって、こうしてクリスちゃんの手を握りしめられるんだから」
「・・・・」
戸惑うクリス。しかし、そんなクリスの頭にがっと万丈が手を置く。
「うわ!?」
「ま、そう言うこった。大人しく認めちまえ、こいつは俺以上の馬鹿だってな!」
「あ!龍我さん酷い!」
「どっちかって言うと龍我の方が馬鹿だろ!」
「馬鹿って言うな」
「筋肉付けろだろ筋肉馬鹿!」
「あ、そういえばクリスちゃん龍我さんの事はちゃんと名前で呼んでるんだ!」
「ッ!?(ギク)べ、別にいいだろお前には関係ない」
「私の事も名前で呼んで~」
「だぁあ!鬱陶しい!」
響に詰め寄られて、クリスの叫びが夜空に広がる―――
ライブが終わり、観客が口々に今日のライブの事を話しながら去っていく。その様子を、戦兎は入口から離れた所で見ていた。
《―――久々に、翼が歌ってるのを見れた》
また、あの白い世界に意識が飛ぶ。
「久々・・・」
《ああ、アタシがアイツの隣にいないってのが、なんか凄く悔しいな》
「・・・」
目の前に座り込む彼女は、泣いていた。
「・・・お前は、もしかして・・・」
《ごめん、また時間切れみたいだ》
視界がホワイトアウトする。
《もう少し、時間が取れると良かったんだけどな。流石にここで一人でいるのは結構退屈だからさ》
そして、視界がライブ会場に戻る。
「・・・・出来る限りの努力はする」
「戦兎先生!」
そこで、未来がやってくる。
「未来?響も一緒だと聞いたんだが・・・」
「響はノイズが現れたからそれの対処に・・・」
「なぬ・・・!?」
ノイズだと?そんな事一度も聞いていないぞ。
「おい本部!」
『いやーすまん。響君が君と翼には言わないでくれって言っててな。ついつい意見を受け入れてしまった』
「ふっざけんな!?その様子じゃ上手くいったから良かったものの、もしアイツに何かあったら・・・」
『一応、現場に龍我君やクリス君もいた。だから、対処は無事滞りなく終わったよ』
「お、俺のヒーローとしての活躍の場が・・・」
その場にがっくりと膝をつく戦兎。
「あ、アハハ・・・」
それに未来は苦笑するしかなかった。
「・・・・だ」
「はい?」
「やけ食いだァ!」
「うわ!?」
いきなり起き上がってそう叫んだかと思うと、未来の方を見る。
「万丈から聞いたぞ!なんかすごく美味いお好み焼き屋があるんだってな!?」
「は、はい、ありますけど・・・」
(あれ?この間行った筈だよね?もしかして覚えてない・・・?)
「よし、そこでやけ食いするぞ!案内しろ!」
「ええ!?わ、私これから寮に戻って晩御飯の支度を・・・」
「じゃあ場所だけでも教えてくれ!あーくっそぉ!俺の出番がぁぁあぁああ!!!」
その場に、戦兎の悲痛な叫び声が響いた。
翼が決意を示したライブの夜―――物語は、着々と進んでいた。
そして、戦兎は気付かなかった。
ポケットの中にあるラビットフルボトルが、ほんの微かに青くなった事を。
そして、その青がすぐに溶けるように消えてしまった事を―――
決戦は―――近い―――
次回!愛和創造シンフォギア・ビルドは!
「なんだよ・・・これ・・・」
フィーネの屋敷に再度突入した万丈とクリス。しかしそこにあったのは何人もの武装したアメリカ人の遺体だった。
「カ・ディンギル」
その言葉の意味とはなんなのか。
「現れやがったか・・・!」
そして現れる巨大ノイズ。
「変身!」
その脅威に今、仮面ライダーとシンフォギア装者が立ち向かう。
次回『リンクした手だけが紡ぐもの』
「「「「―――託したッ!」」」」
一つ、思いついたネタ(残酷注意)
ノイズによって文明が破壊された日本。
生き残った人々はただ、今日の食糧を求め、明日へとその命を繋ぐためにただ生きる。
されどノイズは際限なく溢れ出し、人々はただ、ノイズに怯え暮らす。
その地獄で、少女がただ一人、戦い続ける。
されど少女は自らを『人』とは思わない。
見た目が『少女』であろうとも、彼女は決して自らを『人』としない。
あの日、親友を食べたことを思い出せる。
あの日、怪物を止めようとした少女を食べた事を思い出せる。
あの日、その少女の姉にして自分の姉のような存在だった少女を食べた事を思い出せる。
あの日、恩人を自ら食べてしまった事を思い出せる。
故に彼女は自らを人としない。
その身は人ではなく、人の形をした怪物と例える。
なれば彼女は一体何者か――――
そしてその世界にも、異世界の装者が降り立つ。
「―――別の並行世界のあたしデスか」
「・・・あた・・・し・・・?」
―――少女は、
戦姫絶唱シンフォギアXDU―――『偽物の神刃』
「あたしは――――ネフィリム」
―――結局の所・・・いわゆる『ネフィリム切歌』です。
やる気はないし、誰かに書いてほしいなって思ったネタ。(誰か書いてくれてもいいんやで?)
丁寧に設定並べると(変更OK)
ネフィリム切歌
暴走したネフィリムがF.I.Sの研究所にて切歌を捕食、そのまま調、マリア、セレナすら捕食した所でとある聖遺物を取り込み、その姿と記憶を『暁切歌』として引き継いで変化させた。
しかし、暴走時、ついでネフィリムだったころの記憶がその時完全に抜け落ちており、自分が調たちを食べてしまった事は知らなかった。
ナスターシャが意図して隠し、また調たちを失った事で切歌がグレ状態になってしまい、憎悪の対象であるネフィリム(自分だとは知らない)もいない上、ナスターシャが切歌に恨まれかねない教育をし続けた事により(真意は切歌に自分がネフィリムを悟らせないため、あえて自分に憎しみの矛先を向けさせていた)、かなり陰気な生活を送る(いわゆる文スト中島敦状態)。七年後のある事件を経てネフィリムとして覚醒して暴走してしまい、ナスターシャを殺害、死に際の一言で自分がネフィリムだと知る。
その後、自身のギアである『イガリマ』を捨てる、というか食べる事によって体内に保管し、二度と使わない事を決意、偽物である事を刻み付けるために左目を斬り潰す。
以降、F.I.Sに追撃されながらも世界を流れ、ルナアタックによって世界唯一のノイズへの対抗手段と成り果てる。
それから、色々あって世紀末状態となった日本に住み着き、残った住民を守るために日々『偽物』としてノイズや錬金術師と戦っている。
外見
切歌本来のお気楽な性格は完全に死に、愛想笑いや力のない言動を見せる。渾身のジョークもガチに笑えないブラックジョーク。
手入れをしていない為に髪はありえない程ぼさぼさで伸び放題になっている。もはや手遅れレベルである。
せめて偽物らしく暗い緑を基調とした服装を身に纏う。
眼が死んでいる。
痩せてはいない。
スペック
イガリマを捨て、代わりに
今までに食べた聖遺物の能力を引き出し、自在に操る事が可能。しかしマリアのガングニール、セレナのアガートラーム、調のシュルシャガナは食べてしまっているが、罪悪感故にあえて使わない。
今までに捕食した聖遺物の特性と名前を全て記憶する事、さらに一度見た聖遺物の解析と理解が可能(ある聖遺物の特性)
さらに、食べた聖遺物をアームドギアとして顕現させる事が出来、一度に顕現させられる数は彼女自身が捕捉出来る限り、際限はない上、触れずに浮かせて遠隔操作も可能。
また、ギャラルホルンすら捕食した事がある為、並行世界の観測を任意でする事が出来る。
戦闘能力は素の状態で装者と互角、それ以上となる。
ギアを纏えばXDと同等以上の力を発揮する(捕食した聖遺物の多さと特性故に)
未だ暴走して本来の姿に戻る可能性があり、どういう訳か煙草を吸っているとネフィリム化を抑える事が出来る。
ちなみにネフィリム化すると、しばらく暴れ続け、やがて元に戻るという謎仕様。
暴走時は制御は出来ないが記憶は残る。
ネフィリムであって切歌本人ではないため、並行世界の切歌に影響を与える事はない。
以上、出来れば誰か書いて(叶いもしない願い
では次回も楽しみに!