愛和創造シンフォギア・ビルド   作:幻在

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藤「仮面ライダービルドこと天才物理学者の桐生戦兎は、同じく仮面ライダークローズである万丈龍我と、シンフォギア装者である響、翼、クリスと共に、武装組織『フィーネ』のアジトと思われる廃病院に踏み込んでいた」
緒「そして、情報は当たり、フィーネの構成員であるウェル博士とジェームズ博士、そして仮面ライダークライムであるシン・トルスタヤ、そして新たに仮面ライダータスクに変身した涼月慧介が立ち塞がる」
弦「まさかあの少年が変身してしまうとはな」
友「人のことを言えませんが、子供を戦場に出すのはなんだか気が引けますね・・・」
藤「しょうがないよ。シンフォギアを纏えるのは、彼女たちだけなんだから」
弦「仮面ライダーがいても、彼女たちを戦場に出させてしまう自分が不甲斐無い・・・」
友「ですが、戦兎君たちが来てくれたお陰で彼女たちの負担も大きく減らせています」
緒「今後も、彼女たちの支えになってくれるといいですね」
弦「うむ。では何やら不穏な空気の漂う第二六話をどうぞ!」
藤「・・・・ん?うお!?作者が昇天してる!?」
友「そういえば感想数が二十超えたんだっけ・・・」
緒「なんか新記録だ!とか叫んでましたね・・・」
作(こんなに多くの感想ありがとうございます!)


激突!ビルドVSクライム!

クライム、タスクが変身する少し前。

 

逃げた飛行型ノイズをクローズイチイバルの機動性で追いかけ、道を駆け抜けるクローズ。

ホイールの回転数を跳ね上げさせる事によってさらに加速、そのスピードを速め、飛行するノイズに追いつこうとする。だが、その先は既に海。クローズが追い付くころにはすでにノイズは洋上に出てしまっている。

であるならどうするべきか。

『そのまま飛べ!龍我君!』

無線から、弦十郎の声が響く。

(飛ぶ・・・!?)

その事に疑問を感じていると、すかさず緒川から通信が入る。

『海に向かって飛んでください!大丈夫です!我々を信じてください!』

「信じる、だって?」

その言葉に、クローズは仮面の奥でほくそ笑む。

「んなもん、とっくの昔に信じ切ってるよ!」

クローズは、その声を信じ、海へ飛ぶ。ライダーとしての脚力で飛び、さらにブラストモービルのブラストシューターでの反動を利用して飛距離を伸ばそうとするが、届かない。

ついに届かず、落ちていく。

しかし、クローズは月夜に照らされた海に黒い影を見る。

海面を突き破って出てきたのは、巨大な潜水艦。

 

それは、二課の仮設本部だ。

 

突き出した潜水艦の艦首は今飛び上がったクローズと同じ高度となり、その艦首にクローズは飛び乗り、そのままさらに大跳躍。

一気にノイズに接近し、ノイズをブラストブレードでバラバラに斬り落とす。

ケースが落下し、落ちていく中をクローズは追いかける。

それを掴み取ろうとした、その時だった。

「――ッ!?」

言い寄らぬ悪寒を感じ取り、クローズは思わず身を翻す。そして、彼の目の前を何かが横切り吹き飛ばす。

「ぐあぁあ!?」

そのまま海面に落下してしまう。

「―――っぷはぁ!」

すぐに海面から出てみれば、夜が明け、その太陽を背に海面に浮き立つ槍の上に佇む女がいた。

その女は―――

「マリア・・・!」

マリア・カデンツァヴナ・イヴだった。

 

 

 

 

 

 

「―――ぐぁぁああ!?」

想像以上の強さに、ビルドは文字通り押されていた。

地面を転がり、どうにか立ち上がるも、そこに立つ仮面ライダーはなおも余裕そうにこちらを見下していた。

仮面ライダークライム―――シン・トルスタヤ。

恐ろしいまでの剣の冴えと実力。そして、そんな化け物染みた強さを持つ彼をさらなる超人へと仕立て上げるライダーシステム『ルインドライバー』。

「どうした?その程度か?」

「な・・・めんなよ・・・!」

ラビットタンクスパークリングを取り出すなりそれを装填。すぐさまラビットタンクスパークリングになってドリルクラッシャーと四コマ忍法刀で斬りかかる。

しかし、クライムは一度身を屈めたかと思うと、まず横薙ぎの一閃でドリルクラッシャーを弾き飛ばしビルドの態勢を崩し、すかさず返す刀で胴体に一撃を入れる。

おもわずよろめいたビルドはすぐさま四コマ忍法刀で斬りかかるも、いともたやすく躱されその脇をすれ違い様に斬り裂かれる。

「がぁぁあ!?」

「ふん」

背後でよろめくビルドを後ろから見て、すぐさまクライムは追撃に入る。

狼の俊敏性によって場を駆け抜け、そしてその体を一気に斬り刻む。

「ぐぁぁぁあぁああ!?」

「戦兎先生・・・!!」

それを見ていた響は思わず声を挙げる。

(これが、ルインドライバーの本来の力・・・!?)

膝をつくビルド。

「ぐ・・・ぅ・・・あ・・・・」

そのビルドに向かって、クライムは容赦なく止めの一撃を入れようとする。

「させん!」

そこへ翼が割り込んで斬りかかる。

しかしクライムはそれを弾き飛ばし、すかさずその腹に蹴りを叩き込む。

「ぐぅ・・・!?」

まだ、ギアが重い。その為に対応できなかったといえばいい訳にはあるが、あの剣の冴えや動きは完全に達人のそれ。

(流派は、我流・・・だが、剣士・・・いや、戦士としての実力は本物・・・!)

翼は、クライムの強さに戦慄していた。

しかし、クライムは距離を取った翼に、何かを投げた。

 

それは、ナイフだった。

 

「・・・!?」

そのナイフ全てを撃ち落とすが、それらが翼の喉、左目、心臓と急所を的確に狙っていた事に響は戦慄する。

(殺し慣れてる・・・!?)

その手際から、翼は、あまりにも手慣れたクライムの動きにまた戦慄する。

 

 

 

その一方で、

「ハァア!!!」

響がタスクに向かって拳を突き出し、その響の拳をタスクは躱す。

タスクと響が、激しく打ち合う。

響の拳が、想像以上に柔らかいタスクの体の動きに躱され、すかさずその無理な態勢からタスクの蹴りが迫る。

それを響は一歩探して射程から逃れる事で躱し、再び踏み込もうとしてやめて二段目のタスクの蹴りを躱す。

「ッ!?」

「やぁあ!!」

そして響の拳がタスクに炸裂する。吹き飛ばされたタスクはそのまま宙に舞い、しかし何事もなかったかのように着地する。

「くっ」

(殴った瞬間に威力を殺すように後ろに飛んだ・・・!)

男にしては異常な柔軟性。響が今までに戦った事のない相手だ。

(早く決着をつけないと・・・!)

タスクがスクラッシュドライバーを使うのは、おそらくこれが初めてだ。

そして、おそらくタスクはスクラッシュドライバーの『危険性』に気付いていない。

(本当は戦いたくない・・・だけど!)

戦わなければ、彼を救えない。

拳を握って、響はタスクに向かって飛び出す。

しかし、先に走り出した筈の響より、タスクがいち早く響の懐に飛び込んでいた。

(速い!?)

想像以上の速さに響は後ろに飛ぶ暇もなく拳を受ける。

「ぐ!?」

「まだまだ行くぞ!」

蹴り、蹴り、蹴り。回し蹴りが右、左、右と同じ方向から炸裂し、響を下がらせる。

「づっ・・・この・・・!!」

「どうした?その程度かよ!」

タスクが恐ろしい俊敏性で襲い掛かる。

その俊敏性に、響は顔を歪めて防御に徹する。

「くそ!苦戦してんじゃねえか・・・!」

その様子を、クリスは悔しそうに眺める。

「ぐぅあ!?」

掲げたドリルクラッシャーに、クライムの高周波ブレードが叩きつけられる。

それが右肩に食い込み、さらなる激痛を与える。

(もう・・・あれを使うしかないのか・・・?)

クライムの想像以上の戦闘力。それを超えるには、もはや、あの手段しか―――

(だが、あれは・・・!?)

クライムが押し込む力を緩める。その反動で押し込まれたドリルクラッシャーが高周波ブレードから離れ空振り、そこへ蹴りを叩きつけられる。

「がぁあ!?」

「桐生!!」

地面に倒れ伏すビルド。

「こんなものか・・・」

「素晴らしい・・・!!」

クライムの呟きに、ジェームズは歓喜に震えるような声を出す。

「シン・トルスタヤの少年兵としての経験、そして、私が開発したプロジェクト・ビルドを超えるライダーシステムである『ルインドライバー』による変身・・・!その結果が、この事実!今、私は葛城忍を超えたのだぁぁぁあ!!」

ジェームズが高らかに声を挙げる。

「それともう一つ、彼女も到着したようですよ」

そこへ、ウェルによる一言。彼が視線を向ける先を向けば、そこにはあのケージを手に取ったマリアの姿があった。

「あれは・・・!」

「時間通りですよ、()()()()

『―――ッ!?』

ウェルの言葉に、二課の面子が一様に驚愕する。

「フィーネだと・・・!?」

「『フィーネ(終わりを意味する名)』は、我々組織の象徴であり、彼女の二つ名でもある」

「まさか・・・じゃあ、あの人が・・・!!」

響は、信じられないとでも言うように呟く。

そして、ウェルはそれを肯定してみせる。

「彼女こそ、新たに目覚めし、再誕したフィーネです!」

その事実に、彼らは驚愕に固まった。

潮風に吹かれ、海面に浮く槍に立つマリアは、毅然とした表情で、彼らを睨みつける。

「何かの冗談だろ!?」

「冗談じゃないんだよ!お前らがフィーネを倒してくれたお陰で、今度はマリアがフィーネに取り憑かれる事になったんだからなァ!!」

タスクが殴り掛かってくる。

それを響は下がりながらいなす。

「嘘、だよ・・・だってあの時、了子さんが・・・」

あの時、フィーネは、了子はこう言ってくれた。

『胸の歌を、信じなさい』と。

あの言葉で、和解出来たと思っていた。

だけど、目の前に立つ彼女がフィーネであるなら、あの時の言葉は一体・・・

「・・・リインカーネーション」

「遺伝子によるフィーネの『刻印』を持つ者を魂の器とし、永遠の刹那に存在し続ける、輪廻転生システム・・・!」

それによって、フィーネの魂は何度も復活する。

それが、フィーネが自らの遺伝子に仕組んだ呪いともいうべき、執念のシステム。

「馬鹿な・・・それなら、あの時、あのステージで歌っていたマリアは・・・!?」

「さて、それは自分も知りたい所ですね」

ウェルは、そう呟いた。

 

 

 

(ネフィリムを死守できたのは僥倖・・・だけどこの場面・・・次の一手を決めあぐねるわね・・・)

マリアがそう思考していた。その時、海面から何かが飛び出してくる。

クローズだ。

一度沈んで、その後ブラストモービルの砲撃で海面にまであがってきたのだ。

「どうでもいいがそれを渡しやがれ!」

ブラストシューターを放つクローズ。

それをマリアは紙一重で身を捻って躱し、すれ違い上空に飛んだクローズを見上げる。

「喰らいやがれ!」

そのままブラストブレードで斬りかかるクローズ。

それをマントによる防御で防ぐ。

「悪いけどこれを渡す訳にはいかない!」

そのまま追撃、しかしマントの一撃でいなされ、そのまま殴り飛ばされ、洋上に上がった潜水艦の船体に着地する。

そんなクローズを鼻で笑い、マリアはケージを真上に投げる。

するとそのケージはまるでどこかにワープしたかのように消える。

そして、マリアも船体に上がり、その手に槍を手に取り、クローズと向き合う。

「だからこうして、お前を倒すのだ!」

「やってみろよ・・・このテロ野郎が!」

マリアとクローズが、ぶつかる――――

 

 

 

「ハア!!」

翼がクライムに斬りかかる。

その後ろで、ビルドが呻き声を上げながら倒れ伏している。

「あれを使って、お前たちは何をする気だ!?」

「教える義理はない」

「ぐぅ!?」

未だギアの出力低下が仇となりクライムの攻撃を防ぐのに手一杯な翼。

弾き飛ばされ、すかさず翼は逆立ちとなり、一気に回転して足のブレードで斬りかかる。

 

逆羅刹

 

それに対してクライムは、突然刀を手放す。

しかしすかさず、足裏で()()()()()()()一撃で翼を弾き飛ばす。

「うわぁああ!?」

「まだ『Anti LiNKER』の効力が残っている状態でよく向かってくる・・・だが、所詮はそこまでだ」

地面に倒れ伏す翼。

「翼・・・!!」

「こんな事が・・・だが・・・」

どうにか立ち上がる二人。

「まだやるか」

「当然だ・・・」

「こんな所で、引き下がる訳にはいかない!」

ビルドはドリルクラッシャーを構えて、翼は刀を手にする。

(だが、このままじゃいずれやられる・・・)

ビルドは考える。

(奴は間違いなく殺し慣れている・・・だからこそ、こんな所で翼を死なせる訳にはいかない・・・!!)

考えてみれば、答えはすでに出ていた訳で、それがまた苦渋の決断であり、それでもビルドは、その方法を取った。

「翼・・・」

「なんだ?」

 

「―――『ハザードトリガー』を使う」

 

「―――ッ!?」

そのビルドの言葉に、翼は思わず固まる。

「・・・本気か?」

翼は、正気を疑うかのように聞いてくる。

だが、ビルドの答えは変わらない。

「ああ・・・今、奴に勝つには、これしかない」

ビルドの声が、震えていた。

「・・・だけど『アレ』はまだ出来てないんだろう?」

翼が、静かに尋ねる。

「分かってる・・・だから、もしもの時は頼んだ・・・!」

ビルドはそう答え、懐から、赤い装置を取り出した。

それは、中央部にメーター、本体上部に青いボタンとそれを保護するカバー。そして、コネクタが付いていた。

「それは・・・」

クライムは、見たことも無いものに、思わず呟く。

「ん?あれはなんですか?」

「さあ・・・私も見た事がないですが、所詮はただの悪足掻きでしょう」

尋ねてくるウェルに対して、ジェームズは不敵な笑みを崩さない。

「・・・分かった。任せろ」

そして翼は、そんなビルドを見て、ただ頷いた。

「・・・行くぞ」

ビルドは、その手の赤い装置―――『ハザードトリガー』のボタンを保護するカバー『セキュリティクリアカバー』を外し、青いボタン『BLDハザードスイッチ』を押した。

 

 

『ハザードオン!』

 

そんな機械音声が流れる。

「え・・・・!?」

その音は、響とクリスにも聞こえていた。

「余所見している場合かよ!?」

「あ!?」

「させるか!」

一瞬の隙をつこうとしたタスクに向かってクリスが銃撃し阻止する。

「ありがとうクリスちゃん・・・!」

「余所見すんな!」

「分かってる!でも・・・・」

それでも、響はビルドの方が気になって仕方がなかった。

「だって、あれは・・・」

「ああ、わかってる」

響の言葉に、クリスはうなずく。

「だからその時は、アタシたちで止めるぞ」

ビルドはそのまま、ビルドドライバーの『BLDライドポート』にハザードトリガーの『BLDライドコネクタ』に接続する。

そして、ラビットフルボトルとタンクフルボトルを取り出し、それを振り、中の成分を十分活性化させた後で、それをドライバーのスロットに入れた。

 

ラビット!』『タンク!』

 

 

『スーパーベストマッチ!!』

 

 

今までとは違う音声が流れる。

 

 

 

『ドンテンカン!ドーンテンカン!ドンテンカン!ドーンテンカン!』

 

 

 

そんな待機音声が流れ出し、一方のビルドは何かを覚悟するかのようにゆっくりとボルテックレバーに手をかけ、回す。

 

 

『ガタガタゴットンズッダンズダン!ガタガタゴットンズッダンズダン!』

 

 

そうして形成された、鋳型のビルダー『ハザードライドビルダー』。そのビルダーには、黒と黄色の警戒ラインが貼られていた。

もはやその時点で、それがどれほど危ないものかという事を物語っていた。

 

 

『Are You Ready?』

 

 

 

覚悟は良いか、と、問いかけてくる。

その問いかけにビルドは、しばしの逡巡を見せる。

 

この力で、かつて戦兎は過ちを犯した。

 

その手で、人を殺めた。その罪悪感は、今も戦兎を蝕んでいる。だけど、今は――――

 

(―――この力で、俺はもう―――誰も失いたくない―――)

 

だからこそ、彼は叫ぶ。

 

自分の守りたいものを守るために。

 

 

 

「―――ビルドアップ!!!」

 

 

 

ハザードビルダーが、ビルドを挟み込んだ。

 

 

 

 

 

『アンコントロールスイッチッ!!ブラックハザード!!!』

 

 

 

 

『ヤベェーイ!!!』

 

 

 

 

 

ハザードビルダーから出てきたビルド。

 

その姿は―――真っ黒だった。

 

ビルド本来の二色の装甲は複眼を残して全く見えず、全身を黒一色に染めたかのような姿。

それはまるで―――実験に失敗した研究者が如く。

「あれが・・・ハザードフォーム」

響は、ただその姿に畏怖していた。

 

『ビルド・ラビットタンクハザードフォーム』

 

封印した筈の禁断のフォームが、今再び復活した瞬間である。

 

 

 

 

「―――この胸に宿った 信念の火は 誰も消す事は出来やしない 永劫のブレイズ―――」

 

マリアの歌が潜水艦の艦上に響き渡り、そこへクローズが突っ込む。

双剣と槍が錯綜し、激しく打ち合う。

「オラァ!!」

下段すれすれの斬り上げが迫るも躱され、しかしすかさずもう一方から間髪入れずの追撃。そのまま左右交互、隙を見せぬ連撃を繰り出す。

しかし、今歌っているのはマリア。即ち、バトルポテンシャルが向上しているのだ。

だから、クローズにもそうそう遅れはとらない。

マントが靡き、連撃を繰り出すクローズを打ち据える。

「ぐっ!?」

弾き飛ばされ、距離を取らされる。そこへ遠距離でマントの斬撃が迫り、それをホイールの回転で躱し、続く二撃、三撃を躱す。

その度に、潜水艦の装甲に傷が入っていく。

『龍我君!マリアを振り落とすんだ!』

「おう!」

 

『Set Up!Blast Impact Bow!』

 

ブラストモービルを弓状にして一気に引き絞る。

「喰らいやがれ!」

今のクローズが放てる最高火力の一撃がマリアに向かって放たれる。

その一条の光が、マリアのすぐ横を掠める。どうにか躱したようだが、しかしその余波はすさまじい。

「くう!」

だがしかし、躱したのは事実。マントを纏い、高速で回転してクローズに迫る。

 

『Set Up!Blast double Jamadhar!』

 

すぐさまブラストモービルをナックルダスター型にして、そのマリアの黒い竜巻を真正面から受け止める。

「ぐ・・・ぅぉぉぉあぁぁああ!!!」

火花が散り、しかしクローズは耐え、力任せに弾き飛ばして見せる。しかし―――

「ぐぅ・・・」

ふと踏ん張った左足がガクつく。

その隙を逃さず、マリアは一気にその手の槍を振るう。

「ぐぁぁあ!?」

弾き飛ばされ、どうにか踏み止まるも、その時走った足の痛みに思わず仮面の奥の顔を歪める。

(くそ、はじめに貰った一撃が効いてやがる・・・・!)

「ハァァァア!!」

「ッ!?」

見上げれば、マリアが槍を振りかざしてきていた。

そのまま槍を振り下ろしてくる。

「だったらァ!!」

「ッ!?」

そこでクローズは自らの装甲の薄さを無視。そのままマリアの槍を受け、そのままカウンター気味にマリアの腹に一発拳を叩きつける。

「ぐふっ・・・!?」

「がはっ!?」

クローズは弾き飛ばされ、マリアは腹を抑えて蹲る。

(こちらの一撃に合わせるなんて・・・・・)

「ぐ・・・」

それも、かなり重い一撃だ。武器を使うよりもずっとすさまじい威力だ。

(立ち上がれない・・・・!!)

その一方で、クローズは左膝を抑えていた。

最初、ケージを掴み取ろうとした時のマリアから受けた一撃が効いているのだ。

(だけど、ホイール使えば走る時の痛みはあんまりでねえ・・・)

姿勢を保つのに多少足を使うとはいえ、その程度だった無視できる程度だ。

あと、攻撃時は我慢すればいい。

相変わらずの脳筋思考で、クローズはすぐさま戦略を組み立てる。

立ち上がって、そして、ブラストモービルをしまって拳を構える。

(やっぱこっちの方がやりやすいわ)

(あれほど攻撃を受けて、まだ戦えるというの・・・!?)

マリアは、そのクローズの行動に驚くほかなかった。

そのまま、二人は静かに対峙した。

 

 

 

 

 

ハザードフォームに変身したビルドは―――一気にクライムに迫った。

「むっ―――」

先ほどよりも速く、それでいて明らかに受ければただでは済まない感じを出させる黒いビルドの拳。

だが―――

「だが、遅い」

それよりも速く、クライムの斬撃がビルドの右肩に炸裂する。

―――だが、ビルドは、怯まなかった。

「何ッ!?」

そして次の瞬間、ビルドの拳がクライムに炸裂する。

「ぐふっ・・・!?」

その重さに、クライムは思わずよろめく。

(なんだ、今の攻撃は―――)

「がっ!?」

すかさず顔面にビルドのブロウが叩き込まれ、そこから逆転、一方的に叩きのめされる。

「ぐっ、あっ、がっ!?」

「シン!?」

クライムが押されているその状況に、タスクは驚きを隠せなかった。

(嘘だろ・・・シンが押されるなんて・・・!?)

「馬鹿な!?」

そしてそれはまたジェームズも同じだった。

「ルインドライバーがビルドドライバーに負けているだと!?たかが黒くなったぐらいで、あれほどの力が出ると言うのか!?」

「これは予想外ですね・・・」

狼狽するジェームズの隣で、ウェルは眼鏡のブリッジを押し上げる。

(しかし、確かにすさまじいですが、彼はどこか焦っている・・・その焦りは一体・・・)

観戦しているウェルの眼にはそう映り、そしてそれはまた、クライムも同じだった。

「これが、ハザードの力・・・」

そして、その強さに翼は立ち竦んでいた。

「ハッ!!」

「ぐぅ!?」

その焦りの隙をついてクライムがサマーソルト気味にバク転、手放したブレードを足で掴み取り、ビルドの顎を斬り上げる。

そして着地するや、一気にビルドとの距離を詰め、すれ違い様に斬りぬこうとするが、それよりも速くビルドが蹴りを繰り出して―――高周波ブレードを叩き折った。

「何っ・・・!?」

ハザードフォームの体の末端部分には、触れた対象を分解・霧散させる機能を備えている。

その機能を使い、ビルドは高周波ブレードをへし折ったのだ。

そして、得物を失ったクライムに、ビルドは拳を振るうも、折られたことからすぐに立ち直ったクライムは後ろに飛び、ナイフを投げる。

ビルドは、それを全て叩き落し、全て分解・霧散させる。

「なるほど・・・厄介だな・・・」

「・・・・」

対峙する二人。

すかさずビルドが仕掛ける。まるで待ったなしだ。

徒手格闘戦になった二人の戦い。ビルドの放つ拳を的確に躱すクライム。

だが―――避け切れない。

「ぐぅっ!?」

「おぉぉおお!!」

右、右、左、右蹴り、左蹴り。

その三分の一は避けれても残りの三分の二が炸裂する。

(こいつ、時間が経つ度に強くなるのか・・・!?)

ハザードフォームでは、ハザードトリガーに内蔵されている強化剤『プログレスヴェイパー』による脳の特定部分を刺激することによって、変身者の戦闘力を引き上げていく効果がある。

その浸透率は、時間が経つたびに浸透していき、やがては――――負荷に耐え切れず、意識を失う。

ビルドが深く踏み込む。

「しまっ―――」

「おぉぉおお!!!」

そして渾身のアッパーがクライムの鳩尾に突き刺さる。

「ガハッ・・・」

「馬鹿な!?」

吹き飛ばされ、地面に倒れ伏すクライム。

「シン!」

「やあぁ!!」

「がっ!?」

気を取られたタスクの隙をついて、響が吹き飛ばす。

(よし、体が大分楽になってきた)

原因不明の不調の回復を実感してきている響。

この事態に、ジェームズは狼狽する。

「馬鹿な・・・私の育てたライダーが・・・」

「戦兎!大丈夫か!?」

「ああ、まだいける・・・!」

翼の呼びかけに、ビルドは頭を抑えながら答える。

このまま追撃しようとした。その時、どこからともなくあの円盤鋸が飛んでくる。

「「ッ!?」」

それをビルドと翼は叩き落し、そこへすかさず―――

「なんとイガリマァァァア!!!」

ビルドに向かって鎌を振り下ろす切歌。

 

「―――警告メロディー 死神呼ぶ 絶望の夢Death13」

 

そのままビルドを追撃、ビルドは攻撃を避ける。

「切歌ちゃんと・・・調ちゃん・・・!?」

突然の乱入者。それに驚く響。

切歌がビルドを攻撃している間に、調は響に向かって脚部のホイールを使い、さながらスケート選手の如くアスファルトを駆け抜ける。

そして再び円盤鋸『α式 百輪廻』を響に向かって放つ。

 

「はっ、たっ、たぁっ!!」

放たれた百輪廻を、響はその拳でもって叩き落す。

そしてすかさず調は輪型の鋸を展開し、巨大な車輪として、響に突進する。

 

非常Σ式 禁月輪

 

「う、うわぁぁあああ!?」

あまりにも殺意マシマシな攻撃に流石の響も驚きを隠せず回避する。

その一方で切歌の攻撃を受けるビルド。

しかし、今のビルドは他の装者など目じゃない程に強くなっている。その為、イガリマを振るう切歌の鎌をいとも容易く殴り折る。

「ッ!?」

硬直し、隙が出来るも、ビルドは追撃しようとする。

 

しかしここで、唐突にビルドの動きが止まる。

 

「―――」

「え・・・!?」

驚く切歌。

(まずい・・・こんな時にハザード限界が・・・!?)

「何か知らないですが、今の内に―――」

「させん!」

切歌が止まったビルドに向かってもう一本鎌を取り出して攻撃しようとする所を翼が受け止める。

だが、ビルドは未だその場にとどまり、頭を抑えている。

その様子のビルドを背に、翼は叫ぶ。

「ハザード限界だ!」

「「ッ!?」」

翼がそう叫ぶ。それを聞いた響とクリスはすぐさま血相を変える。

「そんな!」

「チッ!こんな時に・・・!」

「立花!お前が一番確実だ!頼む!」

切歌の連撃をいなしつつ、翼がそう叫ぶ。

「分かりました!」

その指示に従い、響は走り出す。

「敵を前にして背中を向けるなんて」

その背後から調が追撃してくる。頭に装着されたギアから展開された回転鋸を展開し、一気に響に叩きつけようとするが、それをクリスが受け止める。

「ッ!?」

「早く行け!」

「ありがとう!」

調をクリスに任せ、響はそのままビルドの元へ向かう。

そして、腕のギアのバンカーを限界にまで引き上げる。

「ごめんなさい!戻ってきてください!」

そして、一度謝り、そして祈りを込めた拳を、棒立ちのビルドに叩きつけた。

拳の一撃と共にバンカーの追撃が叩き込まれ、ビルドはそのまま殴り飛ばされて、壁に叩きつけられる。

「な!?」

「仲間を・・・!?」

その行為に、フィーネの装者やライダーを驚く。

巻き起こる粉塵の中、出てくるのは変身解除された戦兎。

「ぐ・・・ぅ・・・」

「大丈夫ですか!?」

「ああ、どうにかな・・・」

クライムからの攻撃だけでなく響の強力な一撃。それらが重なれば、戦兎の体に蓄積されたダメージは相当なものになる。

「しっかりしてください・・・!」

「すまない・・・」

響が戦兎に駆け寄り肩を貸す。

その一方で、翼とクリスは敵と対峙する。

「お前ら、一体何が目的だ!?」

クリスが怒鳴り気味で問いかける。

「・・・正義では守れないものを、守るために」

「え・・・」

調の返しに、響は戸惑う。

「そりゃ一体どういう―――」

響が重ねて聞こうとしたところで、どこからともなく風が吹き荒れる。

 

 

 

一方、艦上にいるマリアとクローズは―――

「ハア・・・ハア・・・」

一歩も動かず、互いの出方を見ていた。

だが、マリアの方はどこか余裕がなかった。

(ギアが、()()・・・)

ギアの重さを感じながら、それでもマリアはクローズから目を放さない。

しかし、そこへナスターシャからの連絡が入る。

『適合係数が低下しています。ネフィリムは回収済みです。戻りなさい』

帰還命令が下される。

「くっ!時限式じゃここまでなの!?」

「!?」

その言葉に、クローズは驚く。

(時限式って確か、なんか薬使って適合者になる奴らだったか・・・?まさか、こいつら、奏って奴とおなじ・・・)

風が吹き荒れる。

「ぐお!?」

思わず顔を庇うクローズ。その隙にマリアは飛び上がり、見えない何かに捕まる。

そして―――

「・・・なんじゃ、こりゃあ・・・」

見上げれば、プロペラ式の垂直離着陸機がいつの間にか現れていた。

「いつの間に・・・」

そこから降ろされるロープ。それに博士二人を抱えた装者、そして仮面ライダーが掴み取り、そのまま飛行機に回収され、飛んでいく。

「逃がすかよ!」

すぐさまクリスがその飛行機を撃ち落とすべくギアを狙撃銃(スナイパーライフル)に変え、ヘッドギアを狙撃用のスコープへと変形させ、対象を狙う。

 

RED HOT BLAZE

 

「ソロモンの杖を返しやがれ・・・!!」

執念で狙いを定めようとするクリス。

しかし――――

 

ロックオンした瞬間、その姿が虚空に消え去った。

 

「なんだと・・・」

目の前で消えた敵の飛行機。

「クリス!」

「セレナちゃん!」

『反応・・・消失しました・・・』

響がセレナに呼びかければ、向こうも敵を見失っていた。

「超常のステルス性能・・・直接見ている俺たちから姿を眩ませて、レーダーすらにも映らない・・・これが、敵の持つ異端技術・・・」

ボロボロの体に鞭を打って、戦兎はそう呟いた。

 

 

 

 

 

そして、その飛行機のコクピットにて、ナスターシャは目の前にある聖遺物を見つめていた。

(『神獣鏡(シェンショウジン)』の機能解析の過程で手に入れた、ステルステクノロジー・・・私たちのアドバンテージは大きくても、同時に儚く、脆い・・・)

「ッ!?ごふっ!ごほっ!」

突然、激しく咳き込むナスターシャ。そうして抑えた手を広げてみれば、そこには、口から吐いた血が握られていた。

「急がねば・・・儚く脆いものは、他にもあるのだから・・・!」

ナスターシャは、その何かの野望に満ちた目で、移り行く景色を睨みつけた。

 

 

 

 

「ぐぅ・・・」

「シン、無理しないで」

腰かけるシンを労うマリア。

マリアは、翼との戦いでナスターシャの命令で引き、そして切歌たちと一緒に飛行機に乗り込んでいた。

その一方では、切歌に殴り飛ばされるウェルの姿があった。

「下手打ちやがって。連中にアジトを抑えられたら、計画実行までどこに身を潜めれば良いんデスか!?」

「おやめなさい。こんな事をしたって、何も変わらないのだから」

そんな切歌をマリアが咎める。

「胸糞悪いです」

そう言ってウェルの胸倉を掴み上げていた手を離す。

「驚きましたよ。謝罪の機会すらくれないのですか?」

まるで悪気の無いウェルの態度に切歌はまた怒り出す。

そこへ、その部屋のモニターにナスターシャが映る。

『虎の子を守れたのが勿怪(もっけ)の幸い。とはいえ、アジトを抑えられた今、ネフィリムに与える餌がないのが、我々の大きな痛手です』

「博士がルインドライバーの改良道具だけじゃなく、餌も持ってきてくれれば良かったんですけどね」

「・・・ふん」

部屋の隅でまるで機嫌の悪いジェームズが腕を組んで背中を壁にもたれかけていた。

「今は大人しくしてても、いつまたお腹を空かせて暴れ出すか分からない」

そう言って、調は光の格子に閉じ込められているネフィリムを見る。

「シン、大丈夫か?」

「ああ。しばらく休めば大丈夫だ」

最も酷いダメージを受けたシン。

ビルドから受けた攻撃が思いのほか、重大な事になっており、装甲を通したかのような直接的なダメージが入っていた事が伺えた。

「あの黒いビルド・・・貴方は知らなかったのか?ジェームズ博士」

そう尋ねれば、ジェームズは気分をさらに悪くして顔を歪める。

「まさかあんな形態が存在するとは・・・おのれ葛城忍、葛城巧・・・!!」

その眼は憎しみに満ちており、とてもではないが会話は出来そうにない。

その事にため息を吐きつつ、シンはマリアからの治療を受ける。

「はい。これでおしまいよ」

「ありがとうマリア」

「だけど、しばらくの出撃は無理ね・・・」

「アームドギアをいとも容易くへし折ってたデス」

あの黒いビルド。見た目の黒さのように、相当の危険性を孕んだ形態だというのは伺えた。

そして、あの時響に変身解除された理由もなんとなく理解できる。

(あの黒いビルド・・・早々に排除しておいた方が良いですね)

そしてウェルもまた、あの黒いビルドに対して、ただならぬ警戒心を抱いていた。

 

 

 

 

 

 

 

潜水艦が洋上を航行する中、その甲板にて戦兎、翼、響、クリス、龍我は座っていた。

特にダメージの深い戦兎は、コートを毛布代わりに艦上に寝転がっていた。

「ぐ・・ぅ・・・」

「桐生・・・」

痛みに呻き声を上げる戦兎を、翼は心配そうに見ていた。

彼女もまた、クライムから攻撃をもらっている。だが、そんな痛みに比べれば、戦兎の方がずっと痛いだろう。だから、我慢できる。

そんな中で、船体から弦十郎とセレナが出てくる。

「無事か、お前たち!」

「大丈夫ですか!?」

「師匠・・・セレナちゃん・・・」

セレナが救急箱をもって、戦兎たちへ駆け寄る。

そして響は、弦十郎を見上げて、ある事を呟いた。

「了子さんとは、例え、全部は分かり合えなくとも、せめて少しは通じ合えたと思ってました・・・なのに・・・」

新たに、フィーネが誕生した――――そして、今、自分たちの敵として立ちはだかっている。

そんな現実が、彼女たちに突き付けられていた。

そんな彼女たちに、弦十郎は言う。

「通じないなら、通じ合うまでぶつけてみろ!言葉より強いもの。知らぬお前たちではあるまい」

そんな弦十郎の言葉に、クリスは呆れ、翼は頷き、龍我はくくっと笑う。

「言ってる事、全然分かりません!」

そして響は、言い返す。

「でも、やってみます!」

そんな響の言葉に、弦十郎は微笑む。

(――――あれが了子さんな訳あるかっての)

が、戦兎だけは全く違う感想だった。

(了子さんとして覚醒したなら、まず月の破壊を目論むし、国土の割譲なんて頭の悪い発言なんてしない。仮に、周到な用意があったとしても、わざわざアジトが分かるような足跡なんて残さねえし、他の誰かが仕掛けてもすぐに分かった筈だ・・・)

痛みに鈍る頭を懸命に回転させて、戦兎はある結論を導き出す。

(つまり、マリアはフィーネではない・・・そして、()()()()()。だとすれば、本当の器は、残り二人に絞られる―――)

セレナと翼に治療される中で、戦兎は、考える。

(暁切歌か、月読調のどっちか・・・って所か・・・)

そして、もう一つ。

「・・・ハザードを使った感じはどうだった?」

ふと、翼が訪ねる。戦兎の手には、ハザードトリガーが握られていた。

「・・・嫌な事を思い出したよ」

一度翼の方を見て、そして俯いて、頷いた。

「アイツに勝つにはこれしかなかったとは言え、やはり暴走の危険性がある・・・早くアレの完成を急がないと・・・」

「そうか・・・」

腕の包帯を巻き終え、翼はふと手を止める。

「・・・私は、科学の事はさっぱりだ」

「ああ、それは知ってる」

「だから、手伝う事は出来ない・・・でも」

ふと、戦兎の手を手に取り、そして持ち上げて顔の近くに近付け、戦兎を真っ直ぐに見る。

「影ながら、応援している」

「・・・おう」

その真っ直ぐな眼差しに、戦兎は、笑って答えるのだった。




次回!愛和創造シンフォギア・ビルドは!?

『フィーネ』との戦いから数日後。

「毎年こんなに人が来るのか?」

リディアンでついに開催される学園祭『秋桜祭』。

「何を食べても美味しいデスよ!」

何故かいる調と切歌。

「頼む助けてくれ!」

そして何故か逃走しているクリス。

その理由とは――――

次回『教室モノクローム』

「お前は歌、嫌いなのかよ?」

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