ク「んでまあ、その桐生戦兎のお陰で前回新アイテム『リンク・アニマル』が完成したってわけだ」
翼「リンクス・アームズ、イグナイトモジュール・・・その二つの機能によって、シンフォギアの力は、さらに高まっている」
マ「これで仮面ライダーに後れは取らないわ」
切「最近作者はデュエルリンクスでアロマージデッキを使い始めて連勝中なのデス」
調「切ちゃん!今必要ないよその情報!?」
ク「確か回復しながら戦うデッキだったか?」
翼「回復することで効果を発揮し、相手の伏せカードを手札に戻し相手の墓地のカードを除外するの悉くを封じる。さらに永続トラップ、永続魔法、フィールド魔法の力で常に回復し、危険外から常に相手とのライフに差をつけるのが、そのデッキの強みだったな」
響「コンボが悉く決まるから結構気に入っているようです!」
ク「揃えんのはかなり大変みたいだがな」
切「あ、ちなみに使っているキャラはてん・・・」
調「ストップ切ちゃん!それ以上はダメ!」
響「と、言うわけで、もうそろそろ学校が再開しそうな感じで自身の体力不足を呪っている作者に代わって、シンフォギア・ビルド第十一話をどうぞ!」
S.O.N.G本部の発令所にて・・・
「―――それでは、説明を聞こうか。被告桐生戦兎君」
「わざわざ犯人の刑罰執行を決める裁判のように言わないでくれ・・・いや実際に俺被告だけども・・・」
なんとも冷めた目で弦十郎、翼、クリス、マリア、その他大勢の視線が殺到する先、そこにいるのは、申し訳なさそうに一時間ぶっ通しで正座させられている戦兎と未来の姿があった。
彼ら二人がこうなっている理由は、未来の持つ『神獣鏡』の事について。
S.O.N.Gどころか政府にも完全秘匿して、秘密裏に小日向未来という装者を鍛え上げていたこと、そして、神獣鏡という新たなシンフォギアの事、そして個人的な理由で隠していたことについての、説明会(裁判)が開かれているのだ。
「えーっと、話せば色々と長くなるんだが・・・どこから聞きたい?」
「何から何まで全部だ」
クリスの言葉に、戦兎は頭を掻きながら答える。
ちなみに二人とも逃げられないように影縫いで拘束されている。やったのはもちろん緒川さん。
「事の発端は、フロンティア事件の時に、未来が神獣鏡を始めて纏った時だ。あの時あいつが放った『流星』を、クロが防いだことは知ってるよな?」
「ああ。それがどうかしたのか?」
「その時俺たちは、神獣鏡の事について何も知らなかった。一応、俺はシンフォギアが七つあることは知ってたが、それが一体どんな聖遺物なのかは知らなかった。だけどあの中で、クロだけは、神獣鏡の対処法を知っていた」
クロがダイヤモンドフルボトルを使い、光を屈折させて未来の流星の一撃を防いだ。
それは見方を変えれば、事前に神獣鏡の事を知っていたという事になる。
ただの一介の機械の分際で、何故神獣鏡の特性を見抜くことが出来たのか。
「その時はまだわからなかったが、あの後クロを修理した時、部品の一部が何かの物質と融合しているが分かったんだ」
「それが、神獣鏡・・・?」
「そう。それが分かったのは事変が終わって、しばらくしてからだ。授業中、未来が一人で歌っている時に、クロの中の神獣鏡が反応、それで、確信を得たってわけだ」
それと同時に、クロの機構がシンフォギアのものと類似しており、さらにその体内で未来の歌を増幅している事にも気が付いた。
「それで、事件は起きた」
それはある意味、偶然だったのかもしれない。
キルバスとの戦いから一ヶ月。
冬の冷たさが肌に突き刺さるこの時期、未来は―――生き残っていたキルバスと遭遇した。
「キルバス!?」
「あいつは龍我が倒したはずだろ!?」
「そうだ。だけどあいつはやられる寸前、自分の体の一部を擬態として逃亡させ、生き永らえたんだ。それでもって、エネルギーを再び取り戻す手段を探していた」
そこへ、未来が通りかかったのだ。クロと一緒に。
「未来から電話がかかってきた時はマジに驚いたよ。相当焦ってたのか、間違えて俺に掛けちまったみたいでさ」
「その時、響は任務で遠くに行ってたから間に合ないって思って、だから待機していた戦兎先生にかけたの」
そして、戦兎がマシンビルダーを走らせ、現場に駆け付けた時―――歌が聞こえた。
それが、未来がクロを使っての、初めて『神獣鏡』を起動させた瞬間だった。
「念のためにとコンバータ機能を整備して、問題なく起動できるようにしておいたのが功を奏したらしくてな。幸いキルバスは弱っていて、倒すのにもそれほど苦労はしなかった」
そして、クロが神獣鏡を内包している事もバレた、というわけだ。
「そこで俺は、一つの仮説を立てた。聖遺物には意志があるんじゃないかって」
「聖遺物に意志が?」
「そう、だからクロも普通の動物らしい仕草をするようになった。そして、自分と最も親和性の高い未来に懐いたんだと思う」
「だけど、未来さんは私たちより適合係数が低かった筈・・・なのになぜ、クロは未来さんにだけ・・・」
「まあ仮説だけども、刷り込み効果って奴かもしれない。ほら、生まれたばかりの小鳥が初めて見たものを母親って認識するって奴」
「つまり、一番最初に接触した小日向を主人として認識したってことか」
「まあそんな所だ。それともう一つ、適合係数についてだ。未来は、この中で誰よりも適合係数が低いにも関わらず、戦闘におけるバックファイアが一切なかった」
どれほどの大技を連発しても、普通の装者と変わらないバックファイアを常に維持し続けた。そのお陰で、ビルドが先陣を切ったこともあり、ほぼほぼ無傷でキルバス相手に勝利を納めたのだ。
「そんなわけで、こんな風に機械的な制御を施すことによって、適合係数を安定させられるんじゃないかって思い、色々と調べた訳」
「なんだか妙に未来と戦兎先生の絡みが多いと思ったらそういう・・・」
「でも結果は思った以上のものは得られなかった」
「そう。そこなんだよ」
シンの言葉に、戦兎はげんなりとした表情でうなずく。
確かに戦兎の仮説は正しいのだ。
シンフォギアを機械的に制御することで、適合係数は安定させられる。
だが問題は、その機械的制御を、脳のどの部分に作用させるのかが問題であり、思った以上の結果は得られなかったのだ。
「結局、セレナを実験台に検証してみた結果、適合係数はそれほど上がらず、第二種適合者のLiNKER無しでの運用は夢のまた夢となってしまったというわけだ」
「なるほど、それがリンク・アニマルの起源ということか。であるならば、何故未来君が装者になったことを隠していた?」
弦十郎の問いかけに、戦兎は迷いなく答える。
「神獣鏡は、他の聖遺物にとって天敵にもなりうるからだ」
神獣鏡の持つ特性『凶祓い』。
ガングニールは一撃の破壊力、天羽々斬は自由自在に変形する武器、イチイバルは広範囲長距離射程、イガリマは魂を斬り裂く刃、シュルシャガナは無限軌道による鏖殺、アガートラームは攻防一体の短剣の遠隔操作といった具合に、大方が物理的な攻撃力を特性がほとんどな他のシンフォギアに対し、神獣鏡だけは唯一、その『特殊性』を特性とするシンフォギアだ。
その特性である『凶祓い』はありとあらゆる不浄を払い、清める効果を持つが、そこへ『聖遺物を分解・消滅させる』という力も作用する。
それを用いれば、どれだけ強力で凶悪な力をもつ聖遺物の問題も、
それは、他の聖遺物を扱う者たちにとっては、あまりにも脅威となりうる特性だ。
そんな力を扱えるなんて、その手の者たちの耳に入ってきたらどうなるか。
「想像できないあんたじゃないだろ?」
その鋭い指摘に、弦十郎は押し黙り、また、それを理解した者たちもそれを想像して目を見開く。
「えっと、結局どういう事デスか?」
無論、分からないものはいる訳だが。
「『神獣鏡』の持つ聖遺物殺しが、他者の持つ聖遺物を消滅させる場合、それは事実上の聖遺物の独占が可能になるという事。もしそうなれば、この世の異端技術のほとんどが消滅させられかねない。それを良しといない者たちが、それを知れば、結果は火を見るよりも明らかだ」
翼の説明に、切歌は理解する。
つまる所、聖遺物や異端技術を消されたくない者たち、あるいはその力を欲する者たちが、未来を狙いにやってくるという事だ。
そうなれば、未来は日常にいられなくなる。
「だから俺は未来の事を秘匿した。その上で、未来を鍛えた。もし、その力をどうしても使わなければならない時が来たら―――いつでも戦えるように」
その戦兎の眼差しは真剣そのものだった。
それは、彼の正義のヒーローとしての、そして、一介の教師として、子供たちを守る大人としての、決意の眼差しだった。
「すでに神獣鏡の『聖遺物殺し』の力は二度に渡って証明されている。一度目はフロンティア事変での響を蝕む聖遺物の除去、そして二度目は、ネメアーの獅子の破壊」
この二つをもってすれば、政府は黙っている訳にはいかないだろう。
「だからどっかから引っ張りだこにされる前に、あんたに要求したんだよ。七人目の装者として、S.O.N.Gに登録してもらうという事をな」
「なるほどな」
納得した様子で弦十郎は頷く。
「ごめん、響・・・」
かなり長い間、隠し事をしていたことの謝罪。そして、そんな辛い事を隠していたことへの謝罪。
響を信じていなかったわけじゃない。むしろ、響なら何が何でも自分を守ろうとするだろう。
だが、戦兎がそれを―――否、自分のプライドがそれを許さなかった。
力を持ったからこその意地、その力が他者に知られることで回りにかかる迷惑の考慮、そして、大切な親友にまで危害が及ぶことへの恐怖。
つまるところは、戦兎の言葉を言い訳にして、ただ自分の傲慢さを守りたかっただけなのだ。
だから、そんな自分への怒りも込めて、未来は、響に謝罪する。
そんな未来に、響は彼女前で膝をついて、目線を合わせる。
「黙っていろと言ったのは俺だ。だから、あまり未来を責めないでやってくれ」
そんな響に、戦兎はそのように言う。
その言葉を受けて響は、未来に言う。
「正直、隠していたことは、結構怒ってるんだよ」
当然だ。かつて自分に隠し事はしないでくれと言っておきながら、結局は自分が隠し事をしてしまった。
怒るのも、当然だ。
「だけど」
しかし、響は次の言葉を言う時には、未来を抱きしめていた。
「響・・・!?」
「それと同じくらい、ううん、それ以上に不安だった」
未来を抱きしめる響の肩が、震えている。
「未来があの人に殴られてた時、助けに行けなかった。それが悔しくて、そして怖かった。未来が、遠いところに行っちゃうんじゃないかって、それが怖くて・・・」
影縫いのせいで、腕を動かすことが出来ない。
それでも、響の感じていた恐怖が、確かに伝わってくる。
「だからお願い。どれだけ辛くても、痛くても、必ず帰ってくるって約束して。だって、未来は、私のひだまりなんだから・・・」
戦う以上は、無茶するのは当たり前だ。傷つくのも当たり前だ。
だから、五体満足で無事でいろなんて言わない。ただ、必ず生きて、自分の所に戻ってきてほしい。
そんな思いを、響は言葉にして伝える。
「うん・・・約束する。必ず、響の所に帰ってくる。だから・・・響も私の所に帰ってきてね」
「うん、約束する」
そうして、抱きしめ合う二人を見て、戦兎は微笑み、そして表情をなくした表情で前を見た。
(さて・・・俺は俺で生き残る方法を考えよう)
隣の明るい雰囲気とは裏腹に、戦兎の目の前にあるのは―――絶望のディストピアだった。
「・・・・とにかく」
弦十郎が口を開く。
「政府へは、俺から報告しておく、それをもって、未来君を正式なS.O.N.Gの装者として登録しよう」
「師匠・・・」
「こうなってしまっては仕方がない。戦兎君の話を考慮すれば、我々の管理下に置いた方が幾分か安全だろう。それをもって、二人の処分を言い渡す」
響が未来から離れ、正座する戦兎と未来に向かって、弦十郎は告げる。
「未来君の事については不問。まだ加入前という事で、俺に何か処分を言い渡す権利はない。だが戦兎君はしばらく給料抜き+俺考案地獄の特訓メニューだ。給料はしばらく教師の仕事で賄うと言い。分かったな?」
「サーイエッサー!」
給料と言われて思わず抗議しようとしたが弦十郎+αの威圧に負けてそう叫ぶしかなかった。
「ああ、それともう一つ」
ふと、クリスが一つ口を挟む。
「シミュレーションルームに来い」
「え?なんで?」
「こってり絞ってやる」
それを聞いて、戦兎は自分の足元が瓦解するような音を聞いた。
「アハハ・・・それじゃあ、私はこれで・・・」
「セレナ、ちょっと待ちなさい」
「はい?」
発令所から立ち去ろうとするセレナ。そんなセレナを、何故かマリアは止めた。
「貴方、知っていたわね?神獣鏡のことを」
「なんの話かな?姉さん?」
セレナがわけが分からないとでもいうように首を傾げる。
その様子に、マリアはため息を吐き、
「知ってる?貴方って嘘を吐く時は左手を背中に隠すって」
「え!?」
事実、セレナは左手を背中に隠していた。
「あ」
そしてそれに反応した結果―――今度はセレナに全員の視線が突き刺さる。
「あ、アハハ・・・・許して」
「「「誰が許すか!」」」
「ヒィィイ!!ごめんなさぁぁぁぁあい!!」
というわけで、戦兎と未来の査問会的な事は終わり、数日後――――
「全てのリンク・アニマルの作成、及びシンフォギアの改修、終わりました」
エルフナインが、調、切歌、マリアに作り上げたリンク・アニマルを渡す。
「これで私たちも」
「戦えるのデス!」
ふと、藤尭は部屋の片隅に視線を向ける。
そこには、ボロ雑巾同然に地面に沈み、形すら保てずスライム同然になっている戦兎がいた。
ちなみにその隣にはセレナがジャージ姿でぼろ雑巾になっていた。
「いや何があったの!?ぼろ雑巾は分かるけど何故にスライムになる必要がある!?」
「ずびばぜん~!」
「なんでエルフナインが泣いてんの!?」
「実は、毎日扱かれてる戦兎先生とセレナちゃんを案じて、栄養ドリンクを作ったんだけど、それが人体をスライムに変えてしまう薬だったようで・・・セレナちゃんは自分のを持ってたので難を逃れたんですけど・・・」
「それ間違いなく危ないよね・・・!?」
「一応、一日で元に戻る筈なんですけど・・・」
「ふん、ポカやらかした罰だ」
『酷い!スライムになるまではいいけどこの状態で鉛玉の大バーゲンするなんて酷過ぎる!』
「あ゛あ゛?」
クリスに睨まれて黙るスライム戦兎。
ちなみにセレナはシンフォギアを纏えないということで弦十郎に扱かれていた。
戦兎は装者と仮面ライダー、セレナは弦十郎と地獄の特訓、と言った具合である。
そんなわけで、マリアの手の上に乗る、白銀の狼。どこぞの忠犬の如くそこに居座り、微動だにしていなかった。
「・・・肩に乗りなさい」
そう指示を出せばその狼『アガートラームウルフ』はすぐさま肩に乗る。
「・・・頭」
「バウ!」
「肘」
「バウ!」
「三回転ジャンプ」
「バウ!」
「二足立ち」
「バウ!」
「いや忠実過ぎ!?」
「バウ!」
あまりにもマリアの指示に忠実過ぎるのだ。
「忠実・・・と・・・いうか・・・誠実的、かなぁ・・・?」
死んだ目でセレナも苦笑していた。
このアガートラームウルフ、形状こそはクライムウルフに酷似しているが、その塗装具合はこちらの方が明るい感じであり、そこのあたりは違いはとれる。
「ガブッ」
「デェェェエエエス!?」
その一方で、切歌のイガリマは―――サメだった。
サメ型のリンク・アニマル『イガリマシャーク』は相当わんぱくな性格なのか切歌の鼻に噛みつき、その一方で噛みつかれた切歌は発令所を痛みのままに走り回っていた。
「ああ、切ちゃーん!」
「ちょっと待ってろ」
そんな切歌の鼻に噛みつくイガリマシャークをシンが弾き飛ばす。
弾き飛ばされたイガリマシャークはそのまま響の方へ飛んでいき、今度は響に向かって噛みつく。
「ガブッ」
「ふぎゅあぁぁああ!?」
「ああ!?響ー!」
「誰かに噛みついてないと落ち着けねーのか!?」
「およよ・・・」
先ほどまで鼻に噛みつかれていた切歌の鼻は赤く腫れ、その痛みに涙目になっていた。
「切ちゃん、大丈夫?」
「どうにか・・・調の方はどうデスか?」
「ああ、私のは・・・」
調の見る先にあるは、発令所の席の上に乗って、あくびをしているピンク色の虎の姿があった。
「『シュルシャガナタイガー』・・・相当マイペース・・・」
「アハハ・・・」
「んでもってガングニールフェニックスは・・・」
一海が見る先、そこにガングニールフェニックスはいた。
「キュ、キュイーン!」
この騒動にかなり慌てていた。というかイガリマシャークにやめるように促している。どうやら、ツッコミ役だとか生真面目だとかそういう疲れやすいタイプなのかもしれない。
「どいつもこいつも変な性格な奴ばっかだな・・・」
「そうだな」
「まとめてみるとこうですね・・・」
クローズドラゴン(神獣鏡) 悪戯っ子
ガングニールフェニックス 生真面目
天羽々斬ラビット わんぱく
イチイバルドラゴン 大人しい
アガートラームウルフ 忠実
イガリマシャーク 超わんぱく
シュルシャガナタイガー マイペース
といった具合だ。
「クローズドラゴン二号機も出来ちまってるし・・・」
そうぼやく龍我の頭上には二体目のクローズドラゴンが飛んでいた。
ちなみに、クロの方は紫色の塗装が施されていた。
「まあ、とりあえず、これでイガリマ、シュルシャガナ、アガートラームも改修完了だな」
「戦兎さんの設計図より、リンク・アニマルは相応の素質と気質があれば誰でも扱えます。ですから、マリアさんに合うように勝手に調整されるので、問題なくシンフォギアを纏えると思います」
そう言うと、アガートラームウルフが地面に沈むセレナの所に降りる。
そんなアガートラームウルフに、セレナは力なく微笑み、
「姉さんの力になってあげてね」
そう言った。
「バウッ!」
その言葉にアガートラームウルフは頷くように咆え、マリアの元へ戻ってくる。
「じゃあ、あとは任せたからね。マリア姉さん」
「ええ。貴方のギアをもう一度・・・この輝きで、私は強くなりたい・・・」
そう呟くマリアに、弦十郎がうなずくように声を出す。
「うむ。ここらで一つ、特訓だな!」
『特訓?』
「「ヒィッ!?」」
反応はそれぞれ。
「無論、仮面ライダーの諸君にもだ」
「あ、仮面ライダーと言えば、慧介君は?」
「慧くんは、この間の連続変身と万全ではない状態での必殺技の連続使用で、検査入院しています。相当ダメージが大きかったみたいで・・・」
「へっくしょい!」
そのころ病院では、慧介は検査中に思いっきりくしゃみをしていた。
「あれだけやられれば、それもそうか・・・」
「無論、それほど無理はさせないが慧介君も特訓に呼ぶつもりだ」
「その理由は?」
「うむ、オートスコアラーの再戦に向け、強化型シンフォギア、イグナイトモジュールを使いこなすことに加えて、ハザードレベルの向上は急務である。近く、筑波の異端技術研究機構にて、調査結果の受領任務がある。諸君らはそこで、心身の鍛錬に励むといいだろう」
「筑波と言えば海だな」
幻徳がそう呟く。
「それについて一つ問題が・・・」
「あ、戦兎先生が元に戻った」
スライムから戻ったが過労でぶっ倒れたまま、戦兎が手を挙げる。
「なんだ?桐生」
「俺たち水着持ってない・・・・」
「「「・・・・・あ」」」
去年、ノイズの撃退など、様々な任務に追われていた為に、仮面ライダー勢は水着をもっていなかった。
その上、F.I.S勢も学校指定の水着はあるものの、私的に使う水着は持っていない。
ちなみに戦兎は講師であって体育教師ではない為もってなく、龍我は筋トレをジムで済ませる為持っておらず、一海は農場の仕事、幻徳はそんな機会に見舞われることすらない為、仕方がないことである。
「というわけで、私たちの水着の新調もかねて!ショッピングだー!」
響がこれでもかとはしゃぐ。
今この場にいるのは、仮面ライダーである戦兎、龍我、一海、幻徳、シン、慧介に、シンフォギア装者である響、翼、クリス、マリア、調、切歌、未来の七人、そしてセレナやエルフナインがやってきていた。
「すみません、ボクの分まで・・・」
「気にしなくていいよ!好きなの選んでいいから!」
「払うのは俺だけどな・・・」
涙を流しながら、戦兎は銀行から下ろしてきた金を入れた財布を見ていた。
このショッピングモールは想像上の大きさであり、その中にある水着売り場はかなりの広さを誇り、バリエーションは様々。
「いたた・・・体がまだ痛むな・・・」
「慧くん、大丈夫?」
「ああ、どうにかね」
体のあちこちに包帯を巻いている慧介もまた水着をもたない者の一人。
一応、入院するほどの怪我ではなかった為に、医者からも許可は降りた為、この場にいるという寸法だ。
「無理しないで・・・」
「心配してくれてありがとう。まあしばらく休めば大丈夫だよ」
「なら、いいけど・・・」
調にとって、慧介の容体は水着なんかよりも優先すべきこと。だから心配するのは当たり前だ。
「あ」
が、しかし、ここで呪いが発動したのかよろける慧介。
そのまま調の方に倒れ、その体に寄りかかってしまう。
「きゃっ、慧くん大丈夫・・・あ」
「ああ、うん、大丈夫っちゃあ大丈夫なんだけど・・・」
手が、胸をがっちり掴んでいた。
「ぅぅ・・・ぅぅうううう!!」
「ふべら!?」
お決まりともいえる張り手が炸裂し、慧介は床に沈んだ。ついでその衝撃で体の各部分が一気に悲鳴をあげる。
と、言うわけでそれぞれが各々の水着を選び始める。
「うーん・・・」
そんな中で戦兎は、ボクサー系の水着を見て回っていた。
「どれがいいのか全然分からねえ・・・」
「であれば」
「うおっ!?幻さん!?」
いつの間にか、戦兎の隣に幻徳が立っていた。その手には、一枚の水着が―――
「これを選ぶといい」
それには『ムゥゥゥンサァルトォォォオ!!!』ととてつもなく気合の入った文字と炎の柄が描かれたボードショーツタイプの水着が握られていた。
だが、
「誰か着るかそんなもん」
「何故だ!?お前にものすごくあっているだろう!?」
「確かに文字はそうだけどそんな痛々しい奴を一体誰が着るんだよ!?」
「俺はこれだ」
と言って幻徳が取り出したのは『オゥラァァア!!』と書かれた黒と紫の水着。
そこまで文字が大好きか。
「ちなみにオーダーメイドだ」
「オーダーメイドをわざわざもってくんな!?」
戦兎の鋭いツッコミが突き刺さる。
「ていうか、幻さん仕事はどうしたんだよ?」
「何、前々から言っていた
「ええ・・・」
幻徳が仮面ライダーということは、実はあまり知られていない。
三か月前のロケット墜落事故の時も、実はライダーは四人ということだけ伝えてあって、そのうちの二人、一海と幻徳だけは、正体不明の戦闘員ということだけ国連に伝えていたのだ。
その他云々の話はまあ置いておくが、何はともあれ、先日の襲撃で日本政府には幻徳の正体がばれてしまった。故に、幻徳は前々から計画していたS.O.N.G.専属の外交官としての転属をひそかに進めている所なのだ。
まあ、それが実現するのはしばらく後になるのだが、少なくとも今年中にはいつでも転属できる用意は出来るようだ。
とにもかくにも、彼の父親にして総理大臣の氷室泰山の後ろ盾があれば何も問題はないだろう。
「まあ別にいいけど・・・余計なことはするなよ」
「それをお前が言うのか」
「この・・・絶望センスのくせして」
「それはやめろ」
その一方で。
「なあクリス」
「なんだよ龍我」
「どれがいいと思うよ?」
「どれがいいって・・・どっちがだよ」
「どっちて、俺の水着に決まってんだろ」
「龍我の水着をアタシが選ぶっていうのか?いや、まあ、別にいいけどよ・・・」
そうしてクリスが探した水着は、赤い龍の柄の入ったボクサーパンツタイプの水着だった。
「こ、これなんかどうだ?」
「ん?これか?・・・うん、いいかな」
「ほ、ほんとか!?」
「おう。お前が選んでくれたもんだからな」
という様子を、遠目から眺める未来の感想はこうだ。
(おそろいだね)
クリスが選んでいた水着は、選んだ水着と同じ龍の柄の入った水着だからだ。
その様子に、未来は生暖かい視線を向けていた。
「ねえ未来未来。これなんかどうかな?」
「うん、響らしい色で似合ってると思うよ」
「そうかな。フェニックスもそう思う?」
「キュイ」
「そっかー!じゃあこれ買おっと!」
「・・・・うーん」
「あれ?未来どうかしたの?」
「・・・・なんかしっくりこない」
「え?」
未来の言葉に、響はぽかんとし、次の瞬間、未来は指笛を鳴らした。それも結構高らかに響く奴だ。
次の瞬間、店内にいたリンク・アニマルたちが一斉に未来の元へ集ってきた。
「ぬぉぉおぉぉおお!?」
「な、なんだいきなりぃ!?」
「何が起こってるデスかぁぁあ!?」
「わわわわわわ!?」
「いた、痛い痛い!髪を引っ張らないでぇ!」
・・・相方の装者も一緒に。
「ハア・・・ハア・・・い、一体何が・・・・」
「フェニックスだとかウルフだとか、なんかしっくりこないので名前を今この場で付けたいと思います!」
「名前って・・・後でもいいんじゃ・・・」
「こういうのは先に決めるべきです!」
何か、未来の威圧感がすごい。
「しかし、こうして並べてみると、なんだか圧巻だな・・・」
そう呟く翼の視線の先には、横一列に並ぶリンク・アニマルたちがいた。
「適合係数を安定させる、という目的で作られたとはいえ、こうしてみると、なんだか愛着が湧くわね」
「うん、可愛い」
「同感デース!」
「んで?どうやって名前つけるんだよ?」
「私が考えたものでいいなら言ってもいいかな?」
「それでもいいが・・・」
「じゃあ発表します!」
そんなわけで未来が考えた名前とは―――
ガングニールフェニックス→『ニクス』
天羽々斬ラビット→『アメ』
イチイバルドラゴン→『バル』
アガートラームウルフ→『ラム』
イガリマシャーク→『マシャ』
シュルシャガナタイガー→『シュル』
「という感じです」
「いや本名からもじっただけだろ?」
「クロだってクローズドラゴンからもじったんだよ?ねー?」
「キュル!」
「こんな時に意気投合してんじゃねえよ!」
だがしかしである。
「下手な名前を付けるよりはマシよね」
「慧くん二号は却下されたし・・・」
「調、それはいくらなんでもないデスよ?」
「大概のネーミングセンスじゃねぇか!?お似合いか!?」
「とりあえず、これで彼らの呼び名は決まったわけだ。改めてよろしく頼むぞ、アメ」
「キー」
そう言って手を差し出す翼の手の上に、天羽々斬ラビット改め、アメが元気よく乗る。
「それでは、私は水着選びに戻る」
「じゃあ私たちも。行こう、シュル」
「ガウ」
「マシャもいくデスよ」
「ガブガブ」
「アタシも龍我の所に戻るからな?行くぞバル」
「キャールル」
「それじゃあまた後で会いましょう。ラム」
「バウ!」
それぞれがそれぞれの場所に戻っていく。
それを見送って、
「それじゃあ、私たちも行こうか未来」
「うん」
「行こう、ニクス」
「キュイーン!」
「クロもね」
「キュールル!」
その間に、
「うーん・・・」
セレナは一人、水着選びに難儀していた。
「姉さん、というかアガートラームウルフがいきなりどっか行っちゃって姉さんもそれを追いかけて行っちゃったし・・・それにしても水着多いな~・・・」
ずっと施設ぐらいだったために、こういうイベントは初めてで戸惑いが多い。
学校で水泳の授業はあるものの、そこでとんでもない程のカナヅチ性を見せて大恥を掻いたことは記憶に新しい。
「もうあんな思いをしない為にも、一度海で泳ぎの練習を・・・」
「セレナ、水着は決まったか?」
と、そこへシンがやってくる。
「あ、シンさん。シンさんの方はもう決めたんですか?」
「ああ」
その手にあるのはスパッツタイプの水着。なんともシンらしいシンプルなデザインだ。
「お前はどうなんだ?」
「私はちょぉっと難儀してまして・・・」
「ふむ・・・」
そういわれてセレナの目の前にある女性用水着を見て一考するシン。
そんな二人に、声をかける女性がいた。
「それなら、これなんてどうかしら?」
「え?あ、ありがとうござ・・・」
突然話しかけられて、振り向いたセレナの視界には、紅蓮のような髪をもった女性が立っていた。
「貴方は!?」
「エリザ・・・!?」
言わずもがな、シンがジャックだったころの仲間、エリザベートである。
「ハイ、こうして会うのは初めてね、セレナ・カデンツァヴナ・イヴ、いえ、リトルネッロ・ヘルカートの方がいいかしら?」
「できれば前者の方で見知っていただけると幸いです・・・」
「そう。ちなみに、この間の喫茶店であなた達が会話を盗み聞きしていたのは気付いてたから」
エリザがそう言った直後、
「何言ってるの。シンくんと離れた時に私が言わなきゃ気付かなかったじゃないか」
「・・・」
ひょっこり現れたアルに真実を告げられて、エリザはなんとも言えなくなる。
「アルフォンス・・・」
「やっほー、久しぶりだねシンくん」
「一体何の用だ?」
「何、少し話をしたかっただけだよ。あ、言っておくけど、私たちは君たちとことを構えるつもりはないよ。むしろ友好的でいたいと思ってる。これは我が社の本意だ」
「む・・・まあこちらも争わないで済むならそれにこしたことはないが・・・」
「なら良かった。じゃ、買い物しながら話をしようじゃないか」
といいつつ、買い物客を装いつつ、四人は会話を始める。
「言っておくけど、私たちは君を勧誘することを諦めてはいないからね」
「言ってくれる・・・俺がそちらに行って何かメリットがあるのか?」
「まあ正直言うとあんまりないかなー。ただやることはS.O.N.Gよりも血生臭い事ばかりってことかな。うちはこう見えて、警備会社なだけに血を見る事が多いから」
「私、民間警備会社って聞くと、ならず者っていうイメージが強いんですけど・・・」
「まあ普通はそうだろうね。ただまあうちはそこまで気性が荒いって訳じゃない。非合法に手を染めてるとはいえ、やってることはそれなりに世の中の為になるって思ってる」
次々に水着をとっかえひっかえしながら、アルは話を続ける。
「うちは基本的に誰でも受け入れる主義でね。異端技術はもちろん、科学、魔術、錬金術、なんでもござれだ。ただうちの技術主任は結構貪欲な人でね、櫻井了子っていう天才が現れてから、過去何度もその技術を超えようと躍起になってたよ。そこへ桐生戦兎のライダーシステムも現れて高齢者のくせに科学者魂が完全に再燃しちゃったみたいでね~。ライダーシステムを再現しようと躍起になってるよ」
「確かに戦兎先生のライダーシステムもシンフォギアに次ぐ科学系統の異端技術の一つですけども・・・そもそもフルボトルがなければ、再現すること自体不可能ですよ?」
「そこであのジジイは作っちゃったのよ」
「「は?」」
エリザの言葉に、二人そろって素っ頓狂な声を挙げる。
「今回、私たちが君たちに接触したのはこれを渡す為さ」
そう言って、アルはシンに何かを投げる。
それを受け止めたシンは、それに目を落とす。
それは、リボンで閉じられた小さな箱――いわゆるプレゼントボックス。
「うちの主任、ドクトルからの贈り物だよ。それを前金替わりに受け取ってほしいってさ」
「・・・何故そこまで俺を求める?」
その言葉に、アルは含みある笑みで答える。
「君の力が欲しいからだよ。単純な話さ。有能な人材を欲するのは、会社として当たり前の事。引き抜けるというのなら、引き抜いて見せる。私の役割は優秀な人材のスカウトだからね」
そう、アルは言って見せる。
「・・・そうか」
シンは、受け取った箱を懐にしまう。
「とりあえずこれは受け取っておく。だがお前たちの誘いに乗るかは俺の気分次第だ」
「今はそれでいい。だけど私は諦めないよ。私たちストレイ社は、いつでも優秀な人材を歓迎している」
シンの言葉に、アルは戸惑う様子も見せず、微笑んで見せる。
「ジャック」
そんな中で、エリザが口を開く。
「人の本質は変わらないわ。どれだけ貴方が心の中で否定しても、その本性までは隠せない。自分を思い出して、ジャック」
「・・・」
そのエリザの言葉に、シンは視線をそらしてしまう。
その気まずい様子に、セレナは交互にシンとエリザを見る。
と、そんな空気に―――真っ黒な感情を滾らせた声が。
「ちょぉっと・・・」
それを聞いたセレナの喉がひゅっと鳴る。
ついで、シンは額を抑え、アルはあーっと気まずい表情になり、その中でエリザはげんなりした表情で舌打ちする。
「ま、マリア姉さん・・・?」
そこにいたのは、真っ黒なオーラを滾らせてエリザを睨みつけるマリアの姿が。
「なぁんで貴方がここにいるのかしらァ・・・!?」
「面倒なのが来た・・・」
エリザがそう呟けば、マリアの中で何かがブチっと切れるような音が聞こえた。
(これはダメだ・・・)
「はっ、こうしてこそこそとしかシンと会う度胸しかない根暗女に、面倒くさいと言われたくないわね」
また、エリザの方でもブチっという音が聞こえた。
「ふん、薬がないとまともに戦えない引きこもりとは違って、こっちは現役なの。たかだかモニターを見ている事しか出来ない女と違って、私はいつだって忙しいのよ」
「時間の管理も出来ないのかしらそんなに忙しいならちゃんと余裕をもって働きなさいよ」
「ニートのくせに」
「何よ根暗」
「泣き虫」
「腰抜け」
どんどんレベルが低下していってる二人の口喧嘩。いや、その分ヒートアップしているともいえる。
「あわわわわ・・・」
「また始まった」
「いやー、ごめんねえうちのエリザちゃんが」
「いや、うちのマリアこそ・・・」
「あのー、お客様、他のお客様のご迷惑になりますので喧嘩は他所でやってください」
「「すいませんでした」」
結局、水着売り場なのに筋肉モリモリマッチョマンの店員に威圧されて二人の喧嘩は鎮圧された。
そして数時間後――――
「いやー、良い水着が買えてよかったよ~」
多くの者たちがご満悦といった様子で店から出ていく中で、
「すっからかん・・・」
もはや数円の小銭しかなくなった自分の財布を見て、絶望している者が約一名いた。
「ここ数ヶ月分の給料の三分の二が消えた・・・」
「私も良ければ出しましたのに・・・」
「いや、こればっかりは俺が悪いから気にすんな・・・」
未来からの提案を断りつつ、戦兎は深いため息を吐く。
(また銀行から金下ろさねえと・・・んでもってしばらく節約しねえと・・・)
想像以上の出費に、苦しめられている状況だ。
「桐生」
「ん?翼か」
そこへ翼がやってくる。
「もうみんな先に行ってしまってるぞ?」
「ん?ああ、そうだな」
翼に言われて、戦兎は頷き、慌てて歩き出す。
「そういえば桐生」
「ん?なんだよ?」
「リンク・アニマルの性格は・・・お前が設定したわけじゃないよな?」
「は?いやんな訳ないだろ。機械的に聖遺物を反覚醒状態にして意識を持たせて、体を持たせたってだけだから、性格自体は聖遺物そのものの性質に作用するぞ?」
「そうか・・・うむ、そうか・・・」
「それがどうかしたのかよ?」
「いや・・・なんだか奏に似ているなと思ってな」
いつも元気で、自分を引っ張ってくれた存在。
半ば、いや、かなり依存していた為に、二年間もその死をひきずっていた、相棒ともいえる存在。
その彼女の性格に、アメは似ていた。
その性格から、翼は、自分の手を見る。
あの闇の中で見た、自らの
そんな翼を見やり、戦兎は―――
「イグナイトモジュールが見せるのは、そいつが心の奥底で抱えている闇そのもの。例えるなら、そいつの本性を暴き出すことと同じだ」
心の奥底に抱える闇を暴き出し、それを原動力に湧き上がる破壊衝動へと変換し、『暴走』を引き起こし、そして三段階のセーフティロックと999.99カウントで制御する。
それがイグナイトモジュール。その発動過程で見た幻覚は、その者の心に隠れた本性そのものと言えるだろう。
「その本性とどう向き合うかが、イグナイト制御の鍵になると思うぞ」
そう言って、戦兎は翼の頭に手を置く。
「だから頑張れ」
「・・・ああ」
その言葉に、翼は少し安心したように笑う。
「翼さーん!戦兎せんせーい!置いてっちゃいますよー!」
「デスデース!」
「早くしろよなー!」
向こうで、仲間たちが呼んでいる。
「おっといけねえ」
「急がないとな」
そう言って、二人は走り出す。
「桐生」
「今度はなんだ?」
「・・・ありがとう。少し楽になった」
うっすらと微笑んで、翼はそう言った。
次回!愛和創造シンフォギア・ビルドは!?」
特訓の為、海へとやってきた一行
「死ィねェポォテトォ!!」
謎のデッドヒートを起こすバレーボール。
「斬撃武器が・・・」
「軒並み負けたデス・・・!」
引き起こされる仁義なき戦い(コンビニ買い出しじゃんけん)
「夏の思い出作りは十分かしらぁ?」
襲撃してくるオートスコアラーとデイブレイク社。
「ここで負ける訳にはいかない・・・!」
その状況に、イグナイトに手を出したのは―――
次回『復活の銀腕と歪鏡のハウリング』
「私は、何に負けたのだ・・・?」
さあお待ちかね 変身講座ァ!!
はい、小日向未来です。今回の変身は私が担当させてもらいます。
なんだから作者さんが、変身バンクにおいて装者が聖詠を歌う時に色々やるから、だったらこの小説でも同じことをやろうと思って、せめてものイメージを読者に持ってほしいからそうです。
え?そんなことは言わなくていい?メタ発現はするな?
はあ・・・まあとにかく、前回までのシンさん、慧介君に続き、今度は神獣鏡の変身シーンをお見せします。
はい。というわけで、まず用意するのは、私の相棒の『神獣鏡クローズドラゴン』のクロです。
元々は龍我さんのものだったんですけど、今回の話をもって、正式に私のリンク・アニマルとなりました。
まず、クロの側面にあるボタン『スタンバイスターター』を押します。
『STANDBY!』
それぞれのリンク・アニマルによって、この音声に違いがあるみたいだから、注意してね。
すると、クロがあっという間に炎に包まれて、大きな龍となって私の周囲を飛び回ります。
イメージとしては、『仮面ライダーウィザード』のインフィニティフォームの初変身シーンのあたりかな?
そして、私は聖詠を歌うと同時に、変身モーションをとります。
この場合、ポーズって言った方がいいのかな?
じゃあやるね。
まずはこの立った状態から、円を描くように手を広げながら頭上にもっていく。そして頭の上で手を組み、顔の前にもっていって、願うようなポーズをとる。そして、組むのを解いて、両肩に手を置くように腕を交差させて、そして、聖詠が終わった後、胸を張って、両手を広げて、クロを迎え入れるようにポーズをとる。
「―――
この時の変身バンクなんだけどね、事細かに説明すると、
クロの炎でインナーが足元から形成される→次に炎が蛇のように巻き付いて、それが手袋に変化。右手の手袋に龍の頭、左手に竜の尾が描かれている→続いて、右足を高く上げてそのまま膝を折ったまま床に叩きつける、そこに炎のドラゴンヘッドが現れそれがホバーパーツに変化、左足も同様にやり、竜の頭がギアに変化する→腰のギアパーツが装着された後、ヘッドギアが装着、頭の後ろにダイレクトフィードバックの装置が装着、そこへ周囲を飛び回っていたクローズドラゴン・ブレイズが入り込み、そしてバイザーを形成し、噛みつくように閉じてバイザーの竜の目が光った後にバイザーが開く→そのまま回転、二度蹴りを放った後、流れるように鉄扇を出して、その先を向けるように構えて完了。
と言った具合です。なお、全て作者の妄想な為、変身バンクはそちらでイメージください。
シンフォギアの必殺技って色々とあるんだけど、中には合体技もあるんだよね。
ちなみに、クロは他のシンフォギアとは違って、ウェル博士が外したステルスや視覚保護の強化だとか、あとレーダー機能もあって、直接的な戦闘も出来るんだけど、後方に回って戦況報告や指揮なんていうコントロールも・・・え?熱くなりすぎだって?ネタバレに注意しろ?
別に熱くなってつもりはないんだけどな・・・
とにかく、これで私の変身講座は終わり、次回はマリアさんだから、楽しみにしててね。
では、小日向未来とクロでした!
特報!
GX、グリス編の後―――シンフォギア・ビルド、オリジナル章をやる―――かもしれない。
――――それは、いつもの日常―――の、筈だった。
―――仮面ライダーのいない世界・・・
「貴様か、私の名を騙り、悪事を働く輩は!」
東京の街で悪事を働く、『風鳴翼』の偽物。
その調査に当たっていたS.O.N.G.―――否、風鳴翼は、その『風鳴翼』の策略に嵌る。
「―――戦兎は、どこ・・・?」
消えてしまった『ヒーロー』
「お前が偽物だな」
「・・・・・・え」
敵となったS.O.N.G.
「戦兎先生の家、クリスの家の隣、長崎の農場、総理大臣の名前・・・何もかもがなかったんです」
「何も・・・なかった・・・?どういうことだ・・・!?」
唯一、記憶が残っていた未来から告げられる真実。
「これで、私が『本物』となりお前が『偽物』となる」
謎の懐中時計によって、天羽々斬を纏うもう一人の『風鳴翼』
「逃げてください、翼さん!」
「せめて、天羽々斬さえあれば・・・!」
何もかもが変わった世界で、S.O.N.G.と『風鳴翼』に追い詰められた翼は―――新たな『仮面ライダー』に出会う。
「こんな歴史になったのは、過去のどこかに、タイムジャッカーが介入した筈だ」
魔王を名乗る『常盤ソウゴ』と、その仲間たち―――
「行こう、全ての始まりの日に・・・!」
そして翼は、全てを取り戻す為に、過去に飛ぶ――――
―――シンフォギア『天羽々斬』が、何故生まれたのか。
その先で、出会ったのは―――
「お母様・・・?」
「未来の、翼・・・?」
翼と同じ、RN式を纏う、翼の母『隼綾女』だった。
「何故、お母様がそれを纏っているのですか・・・!?」
「『風鳴』を、潰す為よ」
始まる、母と娘の戦い――――
「戦わなければ、貴方は一生『偽物』のままよ」
「あぁぁあああ!!?」
起動する、RN式改天羽々斬――――
「そうはいかないぞ。仮面ライダージオウ」
姿を現す、タイムジャッカー『カイン』。その目的は――――
「この世界に必要なのはシンフォギアの力のみ!」
立ち塞がるS.O.N.G.と『風鳴翼』―――アナザー天羽々斬。
「全てを奪われた貴様に、もはや『絆』などありえない」
決定してしまった過去―――
「過ぎた過去は変えられないのだろう・・・?」
途絶えぬ悪意―――
「誰にも変えることは出来ないのだァ!!」
それでも、彼らは―――
「でも、未来なら自分の力で変えられる」
―――『夢』を、『絆』を。
「絶対にここは引かない!」
「百億連発だ!」
「ここで仕留める!」
―――取り戻す為に。
「私の歌を世界に聞かせ、人々の胸に届かせ世界を繋ぐ・・・その夢を叶える為に戦う・・・!」
愛和創造シンフォギア・ビルド
―――シンフォギア『天羽々斬』誕生の秘密が今、明かされる。
―――アンケート実施するので、その結果からやるかどうか決めます。
期限は・・・GX編第十八話あたりまでとします。
では投票のほどお願いいたします。
ちなみにこれはシンフォギア・ビルドG編の後書きで書いた令ジェネリスペクト偽予告の脳内ストーリーなどを大幅に設定変更したものです。
何か不満があれば活動報告も載せときますのでそちらにて(ただし十八話掲載まで)
ではまた次回にて。
RN式改天羽々斬のイメージ画です。妹に依頼しました↓
【挿絵表示】
オリジナル章はやったほうがいいか
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バーサーカーソウル!(いいぞもっとやれ
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そんなことはどうでもいい!(どちらでも
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嘘を吐くな!(やるな