物語の始まりは、織斑一夏やその同級生がIS学園に入学する約5年前。篠ノ之束がゴーレム1…のプロトタイプの運用試験をしていた時まで遡る。
当然、奴が世界から隠れている時期のことで。ISはステルス機能を使用していた。
ところが、偶然にもある機体のスラスター1つが不良品で、想定よりも出力が出ていなかった。
偶然、小さな(ただしIS一機を中破させるのには十分な質量・速度を持っていた)隕石が1つ落ちてきた。
偶然、先程の機体のAIがその不良品のスラスターを(不良品だと気づかずに)使う回避パターンを選択した。
そうすれば当然、その機体は墜落する。
それでも、本来なら落着地点は公海上、沈んでもISなら回収も容易だ。ステルスで気づかれないしね。
その先にあったのは、偶然にも日本の某財閥系重工の試験場。
結果、隕石の衝撃でGPSその他追跡機能が故障していたこともあり、この財閥系重工の手元に、篠ノ之束の制御を外れたISがまるごと1機転がり込むことになった。まさしく
さて、そんな幸運な某財閥系重工だが、彼らの幸運はまだまだ続く。
その鹵獲した試作型ゴーレムの研究をしていたメンバーの中には、ある夫婦がいた。お互いがお互いを異性として愛し、研究者として尊敬していた理想的な研究者夫婦だ。
そんなちょっと珍しい二人の間には、頭が多少いいがそれをかき消して余りあるほどにアホをやらかしがちな愛の結晶(男子)がおりました。
研究開始から4年半ほど経って、そんな彼ももうすぐ高校入試の勉強を始めようとする時期。
彼は塾になんか行かなかった。そのアホっぷりと頭の良さから両親の同僚からも可愛がられていた彼には、世界的に見ても優秀な両親とその同僚という最高の教師がいた。高校入試程度であれば、買ってきた参考書と問題集で自習して、わからんところを教えてもらう。これで十分だった。
そうして彼は着々と高校入試の対策を進めていったが、ある日の休憩中、そのアホっぷりが存分に炸裂した。
事の次第はこうだ。
1:休憩中、鹵獲ISコアの研究を見学していた彼はコアに触ってみたいと思った。
2:触ってみたいと言った。
3:触るだけでは危険も無し、男性が触っても起動しないから別にいいよと許可された。
4:触った。
5:起動した。
……起動しちゃったのだ。
すぐさま様々な検査が行われた。ゲノム解析プロジェクトも立ち上がった。パンツ脱がされて○○○○とか××××とかが付いてることも確認された。親父も起動実験してみたが動かなかった。
色々あったが、最終的に彼は志望校ではなく、IS学園への入学を余儀なくされた。
あろうことか専用機持ちとしてな!
こうして出来上がったのが、受験するずっと前から志望校を諦めさせられ、代わりに女の園『IS学園』に放り込まれた男子生徒…つまりこの俺『
俺のスポンサーは先の某財閥系重工、『
そんな蜜月関係だった2社だが、俺という爆弾が出現したことで事態はややこしくなる。
そう、俺の機体だ。大森はこれを機に倉持を出しぬこうと思い立った。まぁ、機体と装備の両方を一社で作れれば、装備前提の機体開発だってできるしな。
当然俺の存在は社外秘で、大森は機体を独自に作ることになった。これが不味かった。
ご存知『世界初の男性ISドライバー』の、織斑一夏が現れた。
『ブリュンヒルデ』こと織斑千冬、その弟がやってくる。最高の宣伝だ。
その頃対する我らが大森重工は俺の専用機の開発に四苦八苦、しかも無名で未熟な俺を育てる先輩ドライバーもいない。
結果、俺の専用機が完成したのは、なんとIS学園に入学した今日この日!俺自身大森備品の打鉄(装備試験用。本来はコアではなく外付け電力で駆動する。飛べない)にコアを接続して組み上げた打鉄の初期生産仕様で一通りの練習はしたものの、当然腕前には疑問しかない。さて…
「おい、お前の番だ坂上」
…っと、
そんなこんなでやって来たIS学園。 なんの配慮か知らんが俺の隣はあの織斑一夏。一応所属の上では対立関係にある訳だが…それはともかく自己紹介だ。
「あっとすみません。…はじめまして、で良いのかな?出来れば知っておいてくれたほうが良かったんだけどね。俺は坂上巧、坂の上に『スキルフル』『エクイジット』という意味の巧で、坂上巧。趣味は…航空機に関することは何でも。後はせいぜいが特撮くらいかな?以後宜しく」
ふう、何事もなく言えた。第一印象は大切だからね、しっかり時間かけて考えて良かった。
「……航…機…?」
「…時…遅れでしょ」
「…アン……ーク趣味な…かな」
……ザワザワと否定的な言葉が聞こえてくる。前言撤回、俺は何やら間違えたようだ。なんで航空機がだめなんだ?ISだって推進器付きの飛行機械なんだから航空機には違いないというのに…
とはいえ、確かにIS側からすればいわゆる一般的な航空機は『古臭い』ものだろう、それを選択したあたりは俺のアホな部分が顔をのぞかせたと言えるのかもしれない。どうやらこの
ーーーーー
で、2時間目の放課後。それまでの時間で隣の席の織斑一夏が授業についていけないなどとのたまうので休み時間に教えたり二人揃って『なんで俺たちこんな所に居るんだ…』とため息をついては『人間は集団の中で生きるものだ』などと織斑先生に一緒に説教されてみたり、と交流を深めていたわけだが。
1つ、わかったことがある。
こいつは先の授業での織斑千冬とのやり取りで、でっかく『必読』と書かれた分厚い参考書を古い電話帳と間違えて捨てたという、ドジやって志望校に行けなくなった俺に勝るとも劣らないアホっぷりを見せつけてくれたおかしい奴だ、ということだ。アホ同士仲良くしよう。
「ちょっと、よろしくて?」
「へ?」
「聞いてます?お返事は?」
……そう、それこそ、
「あ、ああ聞いてるけど…どういう要件だ?」
「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」
「特に要件は無いそうだ。無視していいぞ一夏」
金髪ロールで青い吊り目の女子生徒にこんなこと言われてたら、助け舟を出したりはするさ。いやまあ仮に絡んできたのが
「で、一夏。さっき絡まれてたけどお前なんかやったの?」
「ん?いや、そもそもなんで話しかけられてるのかどころか、この人が誰なのかさえわからない状態なんだけど…」
…無知って怖いね。だからって怒るのもアレだが。代表候補生の品位はどうした金髪ロール。
「あー、この人はセシリア・オルコットさんだ。イギリスの代表候補生なんだと。一応有名人らしいぜ」
「ふーん。代表候補生ってなに?」
…そこからかよ。ちょっと噎せたし周りの女子驚いてずっこけてるぞ、おい。マジで無知怖いな
「おいおい、字面から考えてみろよ。『代表』の『候補生』だぞ?その国の国家代表ISドライバーの候補生のことだってわかるだろ?テレビとか新聞とか、見ない?」
「あー、確かにテレビはあんまり見ないな。新聞も地方欄くらいか」
「見ろや。…っとそういえば次の授業の内容は大丈夫なのか?」
「…次何?」
「そこからか…確かアレだ、実戦…じゃなくて実践で使う各種装備の…」
「いい加減にしてもらえるかしら!!??」
そこに響くややヒステリックな声。誰だ?
「あ、貴方達、ちょっと…いえ、かなり無礼なんじゃないかしら?」
忘れてた。セシリア・オルコットだ。
「おお、忘れてた。つい話し込んじゃってさ。で、一夏になんか用でも?今こいつ俺の電話帳で勉強中なんで、また後でってことで良いかな?」
「…っ!………はぁ、織斑一夏については仕方がありませんわね。男でISを操縦出来ると聞いて、少しは知性を感じさせるような殿方かと思いましたが、完全に期待外れでしたわ。ですが、ええと…」
「…坂上巧だ。人のこと言えた立場かよ」
「貴方は無冠の男性操縦者、しかも二人目でしてよ?対するわたくしは女性で代表候補生にして入試の主席、しかも実技試験では唯一教官を倒したエリート中のエリート。立場の違いを弁えることね」
知るかよ。別に俺、ここ志望校じゃねーし。そもそもまともに大学進学出来るかすら怪しいし。東京工業大行けなくなったらどうしてくれる。
「ん?入試って、あれか?ISを動かして戦うってやつ?」
おいこら一夏君、チミは電話帳を引く作業に戻りなさい。
「もちろん。ディベートでは無いのですから、教官と対戦する入試科目はそれ以外にありませんわ」
ほらセシリアがそっち行った。知らねーぞ?どうなっても。
「あれ?俺も倒したぞ、教官」
「は……?」
…あーあ、俺しーらないっと。
そのまま二人は(というかほとんどセシリアが)やいのやいのと騒いで無慈悲な(或いは慈悲深き)チャイムに引き裂かれる。
ちなみに俺はその試験でろくに動けず瞬殺された。というか打鉄がまともに動いてくれなかったのだ。流石IS適性D、文字通りの意味で規格外な低ランクは伊達じゃない。大森の施設で練習したときは一応まともに動いたのだが……
「っ………!またあとで来ますわ!逃げないことね!良くって!?」
ばいばーい二度と来んな。一夏お前も頷くな。
…と、そこまでは良かった(良かないがまあまだマシだった)。問題は次の授業だ。
「それでは、この時間は実践で使用する各種装備の……っと、その前に来月に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」
ほう、クラス代表。説明によれば生徒会の会議とかに参加する学級長と各クラスを国としたときの国家代表の合わさったような役職らしい。面倒くさい仕事がてんこ盛り、なるやつはご苦労さん…ってなわけにはいかないんだろうな。クラス版国家代表、なんかいやーな気配がするが…具体的にはどこぞの金髪ロール碧眼吊り目とか。
「はいっ。織斑君を推薦します!」
あー、客寄せパンダ。どんまい。無名の俺は影からサポートに徹するよ。頑張れ。
「私は坂上君がいいと思います!」
ほー、坂上さん。このクラスに他の坂上さんは…いらっしゃら…ない。そう。へー…
「辞退していいですか?」
「では候補者は織斑一夏、坂上巧……他にはいないか?
黙殺!?自薦他薦問わずをそんなに強調して言わずとも。小説だったら横書きなら文字の上、縦書きなら右に・がついてますよこれ。
「ちょっ、ちょっと待った!俺はそんなのやらな…」
そうだそうだーもっと言ったれ一夏!
「自薦他薦は問わない、と行ったはずだ。他薦されたものに拒否権など無い。選ばれた以上は覚悟をしろ」
ひでぇ。これだよ。そもそもあなた教職免許持ってます?ブリュンヒルデ枠で入ってません?
「待ってください!納得がいきませんわ!」
セシリア!?この際誰でもいい。千冬先生と交渉して俺たちに辞退させてく…
「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ!わたくしに、このセシリア・オルコットに、そのような屈辱を1年間も味わえとおっしゃるのですか!?」
「待てや。今
「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!わたくしはサーカスではなくIS技術の修練に来たのですよ!大体こんな文化が後進的な島国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛ですわ!」
「イギリスだって大したお国自慢ない島国だろ。大体、メシマズ国家ランキングで何年トップだ?」
「ほう!極東の猿と来たか。面白い、そんなにサーカスが好きなら両手足使ってお手玉でもしてやろうか?ただしボールはお前だセシリア…俺と同じタイミングで言うなよ一夏。相手は聖徳太子じゃないんだぞ」
「お前こそ被せてくるなよ…」
「あっ、あっ、あなたがたねぇ!わたくしの祖国を侮辱しますの!?」
「ほら俺の言葉ちゃんと聞こえてない。一夏のせいだぞ?俺はセシリア個人を侮辱しただけだ」
「お黙りなさい!こうなったら決闘ですわ!お二人に決闘を言い渡しますわ!」
「ほら見ろセシリアちゃんバグって日本語おかしいぞ、とは流石に言わない。うん、坂上君は賢いのだ」
「聞こえてましてよ…!」
「ありゃりゃ、声に出てたか…やっちまった。なぁ一夏」
「ああ、冷静に考えると俺たち結構やっちまったな」
「決闘だぜ決闘」
「しかも入試主席の代表候補生が相手だ。やばいなこれ」
「ああ。やばいよね。でもまあ、」
「「ここで勝ったらめっちゃカッコいいよなこれ」」
このあたりでクラスでドッと爆笑が巻き起こる。
「ねえねえ、二人とも本気で言ってるの?」
「男が女より強かったのって大昔の話だよ?」
あー、あれか。『女と男で戦争したら男陣営は3時間で制圧されかねない』ってやつか。各国軍事費をISに注いでるから確かに負けるとは思うが…正気か?確かに、IS以前のどの兵器を持ってきてもISには敵わない。でも3時間は無い。ISに積む兵器を作る技術が男にもある以上、最低1週間は持つね。女性陣営の慢心込みならもっと持つ。
「あ、私わかった。二人で挑む気でしょ!」
「あー、なるほど!」
「ふふっ、ええ良いでしょう。二人まとめていらっしゃい!」
あらあらセシリアちゃんすっかり上機嫌。さっきの激昂何処へやら。流石の自信だなイギリス代表候補生。
「「はっはっは。だが断る」」
また被ったよ。打ち合わせしてないんだぜ?これ。
「まったく…貴様らのその自信はどこから来るんだ?だがまあいい。勝負は来週の月曜日放課後、第3アリーナで行う。3人とも用意をしておくように。さて、それでは授業を始める」
織斑先生が手を叩いて意識を切り替えさせる。しかし、セシリア・オルコットか…
ーーーーー
放課後、さっさと学校屋上のヘリポートに向かい、待機していたオスプレイに乗る。陸自からの放出品だ。いまは
自衛隊に限らず世界中の軍隊が白騎士事件を始めとしたISショックの煽りを食ってその規模を縮小した。にも関わらず、アラスカ条約でISの軍事的利用が禁じられている。
Q.そうするとどうなる?
A.中東その他でテロ屋がのさばる。
そこで、元軍人の雇用対策をしたい国、重要拠点の防衛(特に石油関連施設)をしたいグローバル企業、非IS兵器技術を維持したい軍需企業、三者の思惑が噛み合った結果、『必要最低限度の装備をした民間の警備隊』という建前でPMCが自然発生したわけだ。
ホントさ、イカれてんだよね、この世界。
閑話休題、IS学園から程近い演習場に降り立った俺は、ようやく完成した専用機を目にした…わけだがなんというか、こう…仕方なくはあるんだが…
「どうだい、坂上君。これが我が大森重工の作った君専用の機体、『
「すごく……ラファールモドキです」
なんというか、遠目には口元以外の頭全部を覆うヘルメットが付属している他はほとんどデュノア社のラファール・リヴァイヴを灰色に塗っただけにしか見えないのだ。
まあ、腰部のウィングが明らかに揚力を生む構造になってたり、その上にラムジェットエンジンのような円筒がついていたり、脚部があからさまに垂直翼として機能するようになっていたり、ISとして一般的な推進器が少なかったり、装甲が打鉄レベルまで増加していたり、とよく見れば全く違う機体だとよくわかるのだが。特にウィング類の処理は素晴らしく、思わず生唾を飲み込みそうに……今の無し。今は真面目な話をする時だ。
ちなみに、俺に機体を見せてくれたのは葛城隼人さん。父さんの同僚だ。俺と大森重工間の窓口と学園生活の方針の相談(一応、俺は大森重工の広告塔としての仕事がある)を担当する人で、既に何度か一緒に食事をしている。クラスでの自己紹介なんかも、一緒に相談して決めた。と言ってもアレは俺の提案がそのまま通ったのだが。
それにしても災難な話だ、こんなに若いのに俺みたいなガキンチョのお守りをさせられるとは…いや俺が葛城さんを若いというのも変な話だしとっても失礼な思考なのでやめようかこの話題。最初から一人で完結してる
「それはともかくこのデザインいいんです?初見の印象は口元以外を覆うヘルメット付きの、灰色のラファール・リヴァイヴなんですが」
「仕方ないでしょ、ウチこれが初めての独自作成ISなんだから。それに君のオーダーはちゃんと叶えてるよ。『射撃型、装甲は並み以上で速力重視。それと弾数制限以外のデメリットがなく、かつ決定打になり得る切り札』全部揃えた。だから全体的なシルエットは勘弁して」
「デュノア社に怒られても知りませんよ?ただでさえ倉持に喧嘩売ってるんですからウチ……っていうか撃鉄その他打鉄用パッケージ開発してるんだから打鉄に寄せればよかったのに…」
「今更倉持の真似は出来ないよ。それに大まかなデザイン以外は別物だから大丈夫。特に美しく洗練された腰の主翼のこのライン、風洞実験を何百回も繰り返して到達した最適解だ。ラファールの翼型のただの推進器とは訳が違う、けっこうそそる造りになってるでしょ?」
「それは…まぁ、否定、しませんけど……?」
真剣さを保つ為にわざと見ないようにしていたというのに、嫌でも目線が吸い寄せられる。
「だろう?それにこの空力的に完成された脚!まさに僕の最高傑作だよ!!」
「…垂直翼……ですよね?ということは…」
「そう、こいつの本質はISじゃない、ISコアを積んで、人型をしているだけの戦闘機なのさ!」
やばい。かなり興奮してきた。
「なるほど、だからちゃんと
「そりゃそうだよ!風晒しのコクピットなんか時代遅れにも程がある!その上で、シールドバリアのおかげで呼吸の心配は無い。呼吸マスクからの解放だ!」
ああ興奮が止まらない、まだまだ語りたいが1週間後にはイギリスの代表候補生と一夏と決闘だ。さっそく慣らし運転しなければ。いや嘘だ。早く乗らせろ。待ちきれん。言葉遣いが乱れてる?知ったことか!俺に早くこの機体をモノにさせろ!!
「おいおいどうしたんだい?早く乗らせろって顔してるけど」
「来週セシリア・オルコットと決闘だ。あと一夏とも。だから早くコイツをモノにしたい」
「ふふっ、君にはパイロットの素質もあるのかな?いやパイロットに必要な素質とか知らないけど。さあ早く乗ってくれ。僕に灰影が空を制するところを見せてくれ!!」
逸る心を抑えて灰影に『
だが、その一方でこいつはただの航空機でもない。脳内に流れ込む現有
「Take off!!」
堪らず加速、離陸する。
…なんだこの機体は。素晴らしい。素晴らし過ぎる!
上方への加速でさえ数秒で超音速域、マッハ1.1に到達!水平方向のトップスピードはマッハ1.8、でありながら身体をくねらせることでほとんど減速せずに旋回半径10m、この運動性能でペイロードはA-10並にありながら防御もシールドバリアでかなり強固と来たもんだ。高さ約2m横約4m奥行き約2mという圧倒的小サイズも馬鹿にならない。
「ふふ…ふふふはははははくくくく………!認めよう。確かにISは既存兵器を大きく上回る。だが…」
言葉を続けようとして、やめた。空で放つには些か無粋に過ぎると、純粋にそう思った。
はじめに、この第1話を読んでいただいた皆さん、ありがとうございます。
はじめましての方ははじめまして。お久しぶりの方は…はじめまして?ゆすくうけにです。
今後とも、よろしくお願いします。