Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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最近、ガルパで『3周年カウントダウンムービー』ってあるでしょ?アタシ今6連勤で、次の休みが16日なの。この『3周年カウントダウンムービー』が『アタシの次の休みまでのカウントダウン』にさらっとなってんの。・・・・・・みんなは『知らんわ!!』でしょ、どうせ!!







第96話 ノー・チューンド

 

 

 今日は久しぶりにさーくる・・・・・・じゃない、CiRCLEに来ていた。理由は・・・・・・、

 

「RASと対バンしなさい!」

 

こういう事です。

 

「嫌です。」キッパリ

「なんでよ!?」

 

『なんでよ!?』って言われましても・・・・・・ねぇ?

 

「まさか、RASに負けるのが怖いの~?」

「いや、ただ面倒くさいだけ。」

「ちょっ!?・・・・・・ウィズは、どうかしら?」

「いや、アタシも面倒だから、今日はやりたくない。」

「えっ!?」ガクッ

 

だって今日、休みだからさ~。

 

「・・・・・・これでも、あなた方の事務所からは許可を得ているのですよ?」

「でも、『やるかどうかは本人に任せる』って言われてませんか?」

「ぐっ!?・・・・・・確かに・・・!」

 

ほらね、あの事務所はなんでもOK出すけど、基本は本人の意見を尊重するからさ。

 

「じゃ、そういう──」

 

「QuartzerとRASが対バンするの?」

「え、マジで!?」

 

「・・・・・・?」

「さぁ、逃げ場はありませんよ?」

 

うっわ、悪い笑み。

 

「うっわ、悪い笑み!」

「なっ!?」

ちょっ、ウィズ!

「ぐぬぬ・・・!さぁ、今すぐ準備しなさい!!」

「ちょっと待てって。」

 

僕はすぐさま光一たちも入ってるグループトークに『さーくるに集合』って送った。・・・・・・5分で全員揃った。あっちは15分以上かかってたけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは、演奏する順番ですけど──」

「こっちが先でいいよ。」

「え?」

「異義はおありですか?」

「な、ないわよ・・・!」

 

映司、何か作戦があるんだよね?

 

「映司さん、何か作戦があるんですか?」

「無いよ。」

 

だよね~!

 

「休みに人前に出る気がない人間なんだよ?」

「「「「知ってます。」」」」

 

お~!さすが4人、息ピッタリね!

 

「それはそうと、何演奏するの?」

「う~ん・・・・・・この前紫音さんが提供してくれた曲は?」

「ちょうど今さっき、その曲の練習してましたから──」

「こっちは準備オッケーっすよ!」

「じゃあ、それで。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 千聖に呼ばれてCiRCLEに来たけど・・・・・・。

 

「晴斗くーん!千聖ちゃーん!こっちこっちー!」

「え、日菜ちゃん?」

「私も、日菜ちゃんに呼ばれたのよ。」

 

ライブ会場に入ると、

 

「お!ちょうど今から始まるみたい!」

「え?・・・・・・映司君?」

「日菜ちゃん、何が始まるの?」

「え?・・・・・・あ、言ってなかった!」

 

でしょうね。

 

「RASとQuartzerの対バンライブだよ!」

 

はい!?

 

 事情を聞くと、RASのプロデューサーがQuartzerに宣戦布告をしたんだと。

 

 そして、MCも無しでQuartzerたちが演奏を始めた。・・・・・・彼らの歌は、この前のドームライブ以来だな。映司君とウィズさんはアコギで、他の4人はいつも通りの楽器で演奏している。

 

「お!この曲はアタシが提供した曲じゃない!」

「え!?・・・・・・どちら様?」

「紫音さん、お久しぶりです。」

「ヤッホー!」

 

 

 

W「閉まったシャッターにもたれて 僕らはとりあえず始発を待った

  しゃがんだ足元の砂がざらついた

()とりとめない話に笑い飽きて ふと街を眺めてみたけど

  肝心なもの(肝心なもの)だけがいつもぼんやりして見えない

 

()明日のことなんて(明日のことなんて) うまくやれるよって口に出すだけで

  何かが変わるなんて(何かが変わるなんて) そんなはずないんだ

 

2「僕らだってやれるよって そう チューニングの合わないギターみたいに

E「調子はずれでいいさ 行くんだ

2「答えなんてどこにだって 何通りもきっとあるはずだから

W「それぞれに手探りでもいい 生きて行け()()()()()

 

 

 

この歌、随分とゆっくりだね。ミディアムぐらいのスピードって言った方が分かりやすいかな?

 

 

 

E「街は次第に白んでく 洗いざらしたみたいな色になる

  少しずつリンカクを取り戻していく

()足早に急ぐ早起きの人をみると なんかやましくなって

  隙間埋める(隙間埋める)ように妙に口数が増えた

 

()やりたいことなんて(やりたいことなんて) いつか見つかるよって

  焦ってないフリで言った(焦ってないフリで言った) 言葉に背中押された

 

2「僕らだって飛べるよって 手を伸ばした青すぎるあの空へと

W「届かなくてもいいさ 行くんだ

2「痛みなんて涙だってきっと僕らが生きる証だから

E「何度でも迷ったっていい 生きて行け()()()()()

 

 

 

・・・・・・さっきからずっと気になってる事があるから、千聖に聞いてみよう。

 

「ねぇ千聖。」

「何かしら?」

「さっきからさ、サビの最後が『生きて行け()()()()()』って聴こえるのは僕だけ?」

「残念ながら、私もそう聞こえているわ。」

「あたしもー!」

 

ってことは、この会場にいる人全員聞こえているのかな?

 

「全く、あの2人は・・・・・・。」

「え?」

「紫音ちゃん、何か知ってるの?」

「あの2人、そこの部分が歌いずらいって言ってて、終いには『生きて行けバインダーの方が歌いやすい』って言いだしたのよ・・・・・・。」

「えぇ・・・。」

 

あの2人、発想が・・・。

 

 

 

W「明日のことなんて うまくやれるよって口に出すだけで

E「何かが変わるなんて そんなはずないんだ

 

2「僕らだってやれるよって そう チューニングの合わないギターみたいに

E「調子はずれでいいさ 行くんだ

2「答えなんてどこにだって 何通りもきっとあるはずだから

W「それぞれに手探りでもいい 生きて行け()()()()()

2「手探りでもいい 生きて行け()()()()()

 

 

 

どうしよう、全部『生きて行けバインダー』って聴こえちゃう・・・・・・。

 

 その後、RASが派手に演奏して、結果発表となった。

 

「さぁ!結果が出たようね!・・・・・・Quartzer、何か言い残した事はあるかしら?」

「とりあえず、ここで死ぬイベントは起きない。」

「・・・・・・とにかく!結果は、こうだ!!」

 

CiRCLEのホームページを使って投票した結果、どちらも同じ投票数だった。

 

「なっ・・・!?」

「マジかよ・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・。」

「チュチュ様しっかり!」

 

「・・・・・・ま、いっか。」

「そうっすね。」

「とりあえず、この後焼き肉行きませんか?」

 

RASは驚いているけど、あっちはこの後の事を話してるし・・・。

 

「くっ・・・、ちゃんと審査したんで──」

「この勝負!・・・・・・彼らの勝ちです。」

「っ!レイヤ、何を言ってるの!?」

「彼らは、自分の奏でたい音楽を奏でてる、どんな形であれ。私はそんな彼らに惹かれたから、彼らに1票入れるわ。」

 

そう言って、彼女は映司君の前に立った。

 

「次は負けません!」

「出来れば、対バン以外で一緒に演奏したいんだけど?」

 

そう言いつつも、レイヤが差し出した手を、映司君は握った。

 

 こうして、『RAS vs Quartzer』の対バンライブは終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




時系列上、六花はRASにいないので、出してません。

それとこの曲、最近久しぶりに聴いてハマったキンキの曲です。



あ、後どうでもいいことだけど、3月16日に新作出します。

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