Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
花咲川の文化祭から数日・・・・・・を通り越して、今は夏休み。夏休み中はほとんどバイトを入れて稼ぐことにした。
「ねぇ映司、何書いてるの?」
「詞と曲。」
「ふ~ん。・・・・・・ん?曲?」
おかげさまでバイトのシフトはウィズと同じ。最近はバイトの新人スタッフを入れたらしいから、僕たちが一緒の休みでも問題ないとか・・・。
「映司・・・・・・。」
「ん?」
「お姉ちゃんはもういらないの?」(泣)
・・・・・・訂正。今この瞬間、問題が発生した。
「お姉ちゃん、頑張って作曲してるのに・・・・・・!」(泣)
とりあえずこのイカれたお嬢さんを落ち着かせないといけなくなった。
「あのな、ウィズ。これは、ちょっとした体験なんだ。」
「・・・え?」
「今までは、僕の書いた歌詞にウィズの素敵なメロディーを合わせていたけど、1曲自分の歌詞とメロディーだけで作ってみようかなって。」
「・・・・・・そっか。そっか~!それじゃあ、アタシもやってみよ!」
ふぅ~、なんとかなった。
文化祭ライブの後、Poppin'Partyが話しかけてきた。特に話すことも無いからいつも通り適当に会話して終わった。これから先、Quartzerとして会うことは無いからだ。・・・・・・会うならウィズを迎えに行く時にほんの少し会うだけだろうけど・・・・・・、
「あ!今日はQuartzerの2人がいるよ!」
「こら香澄!ここでその呼び方するな!」
最近入った新人スタッフのせいでPoppin'Partyと出会う回数が増えてしまった。
「・・・・・・。」
「?・・・おたえ?」
「あ、あの・・・!」
「「ん?」」
声をかけられたからスタッフとして対応しなければと思ったが、話しかけてきた人物の顔を見て、『客とスタッフ』ではなく『僕たちと彼女』という立場の会話が起きるだろうと思った。
「あの、お2人に話が「ねぇ!」・・・っ!」
ウィズが何かを察したのか、彼女の言葉を遮る。
「『客とスタッフ』ではない会話をご要望なら、ちょっと一緒に来てくれる?」
「・・・・・・はい・・・。」
ウィズは僕に『一緒に来い』とアイコンタクトをして、3人でしばらく使う予定のないスタジオに入った。
Poppin'Partyは彼女:『花園たえ』の話が終わるまで外で待っているらしい。
「それで、『お話』って?」
「・・・・・・。」
ウィズは優しく話しかけるが、内心は穏やかではないだろう。僕もなんとなく分かるが、話の内容は『
「・・・・・・この前の、彼の目についてです・・・。」
すると、花園たえは僕の方を見て、
「あの時は、ごめんなさい。すぐに謝りたかったんですけど、なかなか会えなくて、言い出せなくて・・・・・・。」
あの時天然感が滲み出ていた彼女がこんなに落ち込むなんてな・・・。
「ウィズから聞いたと思うけど、僕の目のことは誰にも話してないよね?」
「はい!また、あなたたちを傷つけないために!」
「そっか・・・。」
意外と、他人のことを考えていたんだな・・・。
「・・・・・・なら、僕は許すよ。」
「・・・え?」
「元々、僕がこんなのだから起きた事だし、君が悪意を込めて言ってないことも分かったから。・・・・・・ウィズもそれでいい?」
「・・・・・・ハァ・・・。当事者がそう言うなら良しとしますよ。」
「・・・!ありがとうございます。それと、本当にごめんなさい!」
これで、彼女との問題は解決した。
「「いらっしゃいませ。」」
「あの。」
・・・・・・第一印象、『赤のメッシュを入れた不良とその仲間』。あの新人スタッフが招いたバンドの1つだな。
「あなたたち、『Quartzer』にお願いがあるんですけど。」
「「・・・え?」」
一難去ってまた一難。
こんな面倒な展開はもういらないんだが?
いかがでしたか?今回のタイトルは・・・・・・なんとなく察する通りです。
次回はAfterglowと絡みます。
では、また次回!
映司とウィズに深く関わって欲しいバンドは?(このアンケート終了後に1位のバンドのメンバーでアンケートします。期限は10月1日23時59分です。)
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Poppin'Party
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Afterglow
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Pastel*Palettes
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Roselia
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ハロー、ハッピーワールド!