Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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第23話 10 years

「それではあちらのスタジオになります。」

 

「ありがとう。」

 

 

 

Roselia内に見たことある人物が2人いたことに驚いたが、何より1番驚いたのは『朝倉蒼空』が一緒にいたことだ。

 

 

 

「・・・・・・映司、見つけたよ~。」

 

「何を?」

 

 

 

何か忘れてたっけ?

 

 

 

「『ENDRECHERI』が唄っている『愛のかたまり』の動画~。」

 

「・・・・・・仕事中だよ?」

 

「うん、仕事中だよ。」

 

「だったら仕事しなよ・・・・・・。」

 

 

 

見せてくるからその動画を見てしまう。

 

 

 

「・・・・・・この5人が『ENDRECHERI』?」

 

「うん。・・・・・・見たことある人がいるよね?」

 

「うん、ボーカルとベース・・・・・・。あの時、たまに孤児院に来ていた兄妹だね。」

 

「まさかあの人たちが他の人とバンド組んで唄ってるなんてね~。」

 

「・・・・・・ウィズ、このボーカルなら今そこのスタジオ使ってるよ。」

 

「・・・え!?」

 

 

 

うわぁ・・・、鳩が豆鉄砲を食ったような顔してんな・・・・・・。

 

 

 

「あの、少し良いかしら?」

 

「「ん?」」

 

 

 

・・・・・・あれ?いつの間にRoseliaの銀髪がここに?

 

 

 

「あなたたち、『Quartzer』でしょ?」

 

「「っ!?」」

 

 

 

・・・・・・そんなに僕たち目立ってたの?

 

 

 

「あの歌は誰のカバー曲なのかしら?」

 

「?・・・・・・アタシたちで作ったんだけど?」

 

「っ!・・・・・・そうなの?歌詞は・・・?」

 

「僕だけど・・・。」

 

 

 

これで、何が起きるのかしら?・・・・・・ナレーション僕なんだけどね。いつからこんな口調になったんだ?

 

 

 

「・・・・・・そう。」

 

 

 

・・・・・・あれ?帰っていった。

 

 

 

「なぁウィズ。」

 

「ん?」

 

「僕たちって、思ってるより周りに知られてる?」

 

「う~ん・・・、それは無いんじゃない?」

 

「・・・・・・だと良いけど。」

 

 

 

あんまり目立ちすぎるのも嫌だからな・・・。

 

 

 

「なぁ、ちょっといいか?」

 

 

 

今度は何?・・・・・・って、朝倉蒼空かよ・・・。

 

 

 

「君たち、錐さんの孤児院にいたよね?」

 

「っ!なんで「ウィズ。」・・・?」

 

 

 

僕はウィズの言葉を遮って、朝倉蒼空と話す。

 

 

 

「先に言っておきます。今は『スタッフの葛城映司』ではなく、『ただの葛城映司』として話しますけど、いいですか?」

 

「うん、その方が話しやすいから助かる。じゃ、俺から。」

 

「どうぞ。」

 

「改めて聞くけど、君たちは錐さんの孤児院にいたよね?」

 

「はい、いましたよ。あなたは妹さんと一緒にたまに来てましたよね?」

 

「あぁ。まさか、あの場所にいた人とこんなとこで会うとは思わなかったけどな。」

 

「それで、聞きたいことは以上ですか?」

 

「・・・・・・まぁ、そうだな。確認したかっただけだし。」

 

「僕も1つ聞きたいことがあります。」

 

「どうぞ。」

 

 

 

僕は、僕が・・・・・・いや、僕たちがずっと気にしてることを聞いた。

 

 

 

「あなたの・・・・・・あなたたち『ENDRECHERI』の曲に『愛のかたまり』って曲がありますよね?」

 

「あ、あぁ・・・。」

 

「実は僕たち、それと全く同じ曲を約10年前に聞いてるんです。」

 

「っ・・・・・・。」

 

 

 

僕たちにとっては凄く真剣なことだった。彼にとってはそんなに大きなことでは無いかもしれないが。

 

 

 

「・・・・・・君たちは、その曲の真実を知りたいと?」

 

「はい。」

 

「・・・・・・あまり公開したくないけど、あれは俺たちのオリジナルではない。」

 

 

 

彼は静かに語り出した。気付けばコーヒー片手に持ってるし。

 

 

 

「あれは俺の家にあった詞と曲をそのまま『ENDRECHERI』の曲として出しただけだ。・・・・・・多分、君たちの聴いた『愛のかたまり』は、俺の親が唄っていた時のだと思う。」

 

「え・・・?」

 

「アナタの親が!?」

 

「本当かどうか知らないけど。・・・・・・俺の家にあったし、作った人の名前には『朝倉』って名前があった。」

 

「・・・・・・分かりました。僕たちは、『ENDRECHERI』の曲をカバーしてるってことにします。」

 

「え!?ちょっ、映司!?」

 

「僕たちは、あなたの親の曲で音楽の素晴らしさを知りました。そして、今その息子がバンドを組みその曲を演奏してる。だったら、僕たちはあなたたち親子の曲をカバーするだけです。」

 

「・・・・・・そっか。」

 

「ウィズもそれでいいでしょ?」

 

「・・・・・・映司がそれでいいなら、いいよ。」

 

 

 

僕たちの中で、疑問が1つ解消された。真実を知って、少し心が軽くなった・・・・・・。

 

 

 

 

 




いかがでしたか?今回のタイトルは『10年』って意味ですが、姉弟の中にあった約10年前の曲の真実を知るって意味でとりあえずそこの中から『10年』を抜粋しました。

とりあえず、今日までで今のアンケートは終わりですが、一応次回分から他のバンドも一応聞くね。


では、また次回!

姉弟と深く関わってほしいのは誰?(10月5日の23時59分までです。)

  • 湊友希那
  • 氷川紗夜
  • 今井リサ
  • 宇田川あこ
  • 白金燐子(注:彼氏出来ます)

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