Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
「2人とも、歌って!」
唐突に言われた言葉。今日はウィズだけがバイトだから、CiRCLEに置き去りにして『勝手に帰ってこい』って言うつもりだったのに「ちょっとちょっと!前回言ってたのより酷いんですけど!?」うるさいなぁ、ナレーションに口を挟まないでくれる?
「・・・・・・で、なんで僕たちに『歌って』と言ったんですか?」
「だって、2人の歌聴いたことないから。」
聴かせる訳ないでしょ。・・・・・・なんて言ったら後が面倒だから止めておくか。
「いきなりは厳しいので、少し時間をいただけます?」
(え!?映司さん、やるの!?)
(やらないと、『歌って』ってまとわりつかれるぞ。)
(それもそっか!)
「2人とも、目で会話しないの。」
そういうことで、僕たちは2時間後にライブをすることになった。会場はCiRCLEのライブステージ。
「ま、ここは覚悟決めますか。映司、何歌うの?」
「考え中。」
「ですよね~!」
急に『歌う曲を何にしようか』とか、考えるのは厳しいんだけど。
とりあえず、歌う曲も決まり、ステージ横でスタンバイをすると、
\ガヤガヤガヤガヤ・・・・・・/
「ねぇ映司。」
「なんでしょう。」
「あれ、全員スタッフかな?」
「そんな訳ないでしょ。明らかにお客さんでしょ?」
「アタシてっきりまりなさんが満足するがために仕方なく歌うと思ってた。」
「同感だ。」
客席、全部埋まってるんじゃない?
「2人とも、準備出来たよ!」
「あの、客席にいるお客さんって?」
「え?・・・・・・ああ!看板で『バイトの有名姉弟スタッフ《Quartzer》がライブします!』って書いたらいっぱい来たの!」
「「・・・・・・ハァー。」」
もう溜息しか出ないよ・・・。
「仕方ない、やるか。」
「だね。文化祭以来のこのライブスタイルで行きますか!」
僕たちはステージに立った。
湊さんの誘いで、Roseliaの5人で『Quartzer』のライブに来ていました。葛城さんのライブを見るのは、夏休み前の文化祭と今回の2回だけですが、今回は『楽曲は彼らが作った』ってことを頭に入れて聴くことにしました。
\キャアアア!!/
「紗夜、始まったよ!」
「っ!は、はい・・・。」
普段とは違う姿のクラスメイトを見るのに、緊張しているのでしょうか?ステージが暗くなり、ライブが始まる瞬間を忘れていました。
そして、メロウなようで、アップテンポな感じの曲が流れ始め・・・・・・、
「痛いくらいの不安を一人で抱え 眠れぬ夜に打ちひしがれる」♪
葛城・・・・・・君にしましょう。彼が唄い始めました。文化祭の時も聞きましたけど、歌が上手ですね。
だけど、この後少し・・・・・・と言えるか分からない事件が起きました。
「こんな時代じゃ 退屈な夢も 僕らは
後で知りましたが、傍点部分の本当の歌詞は『見ることさえ許されないだろう』だそうです。・・・・・・若干、弟さん笑ってますけど?
「砂漠のように
なんて!?笑ってましたし、最後何言ってるか分かりませんでしたよ!?・・・・・・その割には音程はほとんど外していない・・・・・・。なんか、逆に凄いですね・・・。
「「ビロードの闇に
先程のことが無かったかのように事が進んでいますけど、流石は姉弟と言ったところでしょうか。息が合い過ぎて・・・・・・。
私と日菜とは大違いですね・・・・・・。
「「幸せの光が 射す場所へと目指す
この『ビロードの闇』が終わった後、噂によるとAfterglowにしか聴かせたことのない『
ライブを終えたアタシたち。一度楽屋に戻るなり、アタシは映司に言いたいことを速攻で言った。
「映司!なんで2回も『打ちひしがれる』の!?」
「仕方ないでしょ、浮かんだのがそっちだったんだから。」
「いやいや!仕方なくないからね!たかが2曲分の歌詞くらい覚えなさいよ!」
これが後に、『Quartzer 打ちひしがれ事件』と語り継がれることとなるのだった。
いかがでしたか?今回は、作中に出た曲のタイトルです。・・・・・・この事件、実話ですよ。嘘だと思うなら『ビロードの闇』か『打ちひしがれ事件』で検索してください。
それと、今回確か初かな?姉弟以外のキャラの視点でこんなに書いたのは。・・・・・・でも、初めてでは無かったですね。書きながら思い出しました。
それと、遂にこのサイトに歌詞が正式に使えるようになりましたね。・・・・・・今までドキドキしながら書いてましたけど、今もちょっと不安です。タイトル、大丈夫かな・・・・・・。
では、また次回!
姉弟と深く関わってほしいのは誰?(第27話投稿日の23時59分まで)
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弦巻こころ
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瀬田薫
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北沢はぐみ
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松原花音
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奥沢美咲