Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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第3話 The mAsque

僕はウィズを自転車に乗せて、花咲川女子学園にたどり着いた。

 

 

 

「ふぅ~。映司、ありがとね。」

 

「いいえ。それじゃ、また後で。」

 

「うん!学校終わったら、ラブメール送るね!」

 

「いらん。普通のメールをよこせ。」

 

「ブー!」

 

 

 

僕は自転車を漕ぎ始める。自分の通う学校に向かうために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全く・・・、映司も性格変わってしまったな~。昔は『おねえちゃん!おねえちゃん!』って言ってたのにな~。

 

 

 

「さてと、クラスは・・・・・・B組かぁ~。・・・・・・ん?」

 

 

 

なんだろう。『氷川紗夜』って名前がある。・・・・・・確か、風紀にうるさい人だったような~?ま、下手なことしなければ関わらないからいっか。

 

 それから、退屈な始業式が終わり教室に移動した。・・・・・・なかなかこういうのもめんどいね。

 

 

 

「さて、クラスも新しくなったことだから・・・・・・それぞれ自己紹介してもらおうか?」

 

 

 

えー・・・。凄く面倒くさい。女子校の教師なのに、若干暑苦しいかも・・・。

 

 

 

「次!え~・・・、葛城さん!」

 

 

 

これ、立たないといけない、よね・・・。仕方ない、簡単に済ませますか。

 

 

 

「はい、・・・・・・葛城(かつらぎ)ウィズです。去年も言ったことはありますけど、日本人の父とロシア人の母から生まれたハーフです。よろしくお願いします。」

 

 

 

あ~!恥ずかしかった~!!人前で話すのなんて大っ嫌いなんだよな~。・・・・・・仕事の時は大丈夫なんだけど。にしても、親のこと言ったけど、アタシの親はね~・・・・・・。

 

 さて、とっとと終わんないかな~?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 相変わらず、始業式は長い。おかげで軽く仮眠は取れるけど・・・・・・。

 

 

 

「それでは、それぞれのクラスに戻ってください。」

 

 

 

この後、書類を沢山配って、『クラスのメンバーと仲良くしてくださいね~』ってなって解散するのが定番だろう。

 

 

 

「それでは、クラスも変わったことで・・・・・・改めて自己紹介をお願いします!」

 

 

 

・・・・・・マジか・・・。その展開は考えてなかった・・・。

 

 

 

「続いて、葛城君。」

 

「はい・・・。葛城(かつらぎ)映司です。1年間、よろしくお願いします。」

 

 

 

これといって言うことも無いから、これでお終いだ。・・・・・・クラスの他の人から何を言われようが僕には関係ない。

 

 

 

「それでは、みんな気を付けて帰るように!」

 

 

 

ハァ・・・、やっと終わった・・・・・・。これで帰れ・・・・・・ないわ。ウィズ迎えに行かないと。

 

 

 

「葛城映司君、で合ってるよね?」

 

「・・・・・・そうですが。」

 

「僕は黒崎(くろさき)晴斗(はると)。これから1年間、よろしくね。」

 

「・・・・・・よろしく。」

 

 

 

そんな会話をしてた瞬間、教室の前の方から騒がしい声が聞こえてきた。

 

 

 

「なぁなぁ、この後カラオケ行かね?」

 

「チョーイイネ!」

 

「その後には、やっぱり・・・・・・、」

 

「「「焼き肉っしょーーー!!」」」

 

 

 

 

 

「・・・・・・僕は、ああいうのは嫌いです。」

 

「騒がしいのは苦手なんだね?」

 

「それもそうですが、上っ面で会話してるのが嫌なんですよ。」

 

 

 

僕はカバンに荷物をしまい、席を立つ。

 

 

 

「もちろん、あなたが今上っ面かどうかは分かりませんが、僕の中であなたの今の行動が本意かどうか決まるまで信用する気はありません。」

 

「・・・・・・。」

 

「・・・・・・では、僕はこれで。」

 

 

 

そもそも、姉以外簡単に信用する気はないけど。

 

 僕は席を離れ、帰ろうとする。僕の席は一番後ろの一番窓側だから、前の集団に絡まれる心配はない。

 

 

 

「・・・・・・僕も、信用しないんだ。」

 

「・・・・・・?」

 

「上っ面で接してくる人。・・・・・・って言うか、ほとんどの人を。」

 

「・・・・・・。」

 

 

 

僕には、この黒崎晴斗の言ってることが分かる気がする。・・・・・・何があったかは知らないけど、心に傷を負っているような気がする・・・。

 

 

 

「僕たちは、何か似ている気がするな。・・・・・・そうだ!記念に1枚撮らせて。」

 

「え?」

 

 

 

黒崎晴斗は慣れた手つきで首から提げていた二眼レフカメラを使って僕を撮る。

 

 

 

「・・・・・・仲良くなるための脅し道具として使うんですか?」

 

「それでも構わないよ。・・・・・・現像したらちゃんと渡すから。」

 

「・・・・・・それでは。」

 

 

 

僕は教室を後にした。・・・・・・あの黒崎晴斗、確か席隣だった気がするな・・・。それに、関係ない人間に喋りすぎた気がする・・・・・・。

 

 それはそうと、急いでウィズの下に向かわないと・・・!

 

 

 

 

 

「遅い!!」

 

「無茶言うな。そっちの方が早く終わったのに。」

 

「でも!遅くなったとしても汗だくで急いで来ない!?」

 

「僕にそんなキャラ設定は無い。ほら、行くよ。」

 

「ブー!・・・・・・そうだね、早く()()()に行かないと!」

 

「ん?・・・・・・バイト?」

 

「そーだよ!・・・・・・まさか・・・!?」

 

「・・・・・・忘れてた。急いで行くぞ!」

 

 

 

なんでバイトあるって言ってくれなかったんだよ!?




いかがでしたか?タイトルの意味は『仮面劇』ですが、これは『クラスでは仮面を被る2人の生活』と解釈していただければと思います。

それと、いかがです?クラス内では陰キャのようなキャラを演じる2人は。姉のウィズは、映司の前では厄介なブラコンお姉ちゃんになりますけど。・・・・・・世間的にはこんな姉って普通?

ただ、皆さんの脳に疑問が浮かんだでしょ?『映司とウィズは本当に姉弟なのか』と。・・・・・・名前の時点で違和感感じてるか。でも、そのことはいずれ話すさ!



さて!まぁね・・・、今までENDLICHERI作品を見てきた方は分かると思います。そして、思ったでしょう。『また別作品のキャラ出しやがって!?」と。そんな風に苛立っている方、言葉は酷いですけど、嫌なら見るな!それでも見たいならなんか案をリクエストボックスに書け!・・・・・・採用しますよ、タイミング良ければ。

・・・・・・さてと、姉弟の苗字がようやく判明しましたね。まさかの男の子の名前が『ビルド』+『オーズ』っていうね。

バンドリキャラ出したよ!・・・・・・名前だけでホントすみませんでした!!その代わり、ミラクルチケットでロりんりんゲットしてピュアの星4Roseliaが揃ったこと教えるから!


では、また次回!

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