Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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Twitterを見てない方には伝えれてなかったのですが、投稿時間を変更しました。午前6時から午前0時に、です。


それでは、本編どうぞ!







第31話 仮病をつかおう

季節の変わり目。それは次の季節を迎える準備期間でもあり、体調を崩しやすい時期でもある。

 

 

「ハァ・・・。」

「うぅ・・・、映司・・・。」

 

 

無論、僕たちも例外ではなく、・・・・・・ウィズがその餌食となっていた。

 

 

「38度・・・。学校は休み確定だな。」

「そうだね・・・・・・。映司、気をつけて行ってきてね。」

「は?」

「・・・・・・え?」

 

 

このバカ姉は何言ってるんだ。

 

 

「ウィズさん、あなた・・・・・・目を離した隙に色々と家事をするでしょ?」

「ギクッ!・・・・・・そ、そんな事無いよ・・・ゴホッゴホッ!」

「ほら、咳まで出るくらいだから。今日は寝てな。」

 

 

僕はウィズの部屋を出て、まずは花咲川に電話した。そして、僕の学校にも連絡を入れる。

 

電話が終わると、まだ寝間着だった事を思い出し私服に着替える。

 

 

「ウィズ、入るよ。」

「うん・・・。」

 

 

一応許可を得てから部屋に入る。いくら姉弟でも血は繋がってない。それに相手は女だ。世間的に言う『ラッキーハプニング』なんて望まない僕はその辺冷静に対応する。

 

 

「ほら、スポーツドリンク。」

「ありがとう・・・。あれ?学校は・・・?」

「自分の心配をしてなさい。・・・・・・学校なら休んだ。いわゆる仮病だ。」

「ダメだよ・・・!そんなの」

「良いから!・・・・・・ウィズを看病出来る人間は、僕しかいないんだから。」

「・・・・・・ありがとう。」

「何か食べるか?」

「うーん・・・・・・、今は入る気がしない・・・・・・。」

「分かった。氷枕持ってくるよ。」

 

 

僕は一度部屋を出て、冷凍庫に入れてある氷枕を取り出し、タオルを巻いてウィズの枕の上に置いて、そこに頭を置かせた。

 

・・・・・・作者の家だとこれか、デコに貼る冷たいやつらしい。

 

 

「・・・・・・寝たか。」

 

 

ウィズはこう見えて、体が弱い。それなのに、僕を守ろうとする。幼い頃は風邪を引きながら僕の世話をしてくれた程だ。

 

さてと、とりあえず家事しないとな。

 

 

「・・・・・・あれ?冷蔵庫の中無いし。・・・・・・仕方ない。」

 

 

とりあえず、ウィズの部屋からは寝息がほんの少しばかり聞こえてくるから・・・・・・まだ寝てるか。

 

 

「・・・・・・とりあえず、僕の分も含めて買いに行くか。」

 

 

・・・・・・すぐに起きてしまうとアレだから、今すぐ必要な分だけ買うためにコンビニに行って、すぐに帰ってきた。

 

 

ただいま・・・・・・。」

 

 

しかし、何も返事が返ってこなかった。・・・・・・起きてないか。

 

 

「・・・・・・ウィズ?起きてるか?」

 

 

まだ寝てるか・・・。

 

 

「失礼するぞ・・・。」

 

 

扉を開けると、部屋の物の配置は全然変わってなかった。

 

 

「・・・・・・ここまでぐっすり寝れるのね・・・。」

 

 

逆にピクリとも動かない事に関心するよ・・・・・・。でも、もう12時だからそろそろ一度起こすか。

 

 

「ウィズ、そろそろ一度起きてくれ。」

「う、う~ん・・・、映司?」

「おはよう。気分はどうだ?」

「う~ん・・・、ちょっとは良いかな?」

「そっか。どう、ご飯は食べれそう?」

「物に、よるかな~・・・・・・?」

「分かった。リビングまで来れるようなら来てくれ。無理なら後で持って行くよ。」

「分かった・・・。」(全く、映司は・・・。)

 

 

雑煮を作っていると、ウィズが部屋から出てきた。

 

 

「良い匂い~・・・。」

「部屋から出れる程まで治ったか。」

「でも、部屋からここまでが限界・・・・・・。」

「あまり無理しないでよ?・・・・・・はい、おまたせ。」

 

 

蟹風味のものが入った雑煮を差し出す。・・・・・・ちょっと多めに作ったから僕もそれを食べる。

 

 

「ごちそうさま。」

「お粗末様でした。この後どうする?」

「・・・・・・こっちで休んでていい?」

「どうぞ。」

 

 

こうして、家事をしつつウィズの看病をしていた。

 

 のんびりした静かな空間に、1本の着信が入る。・・・・・・僕の携帯からだけど。

 

 

「うん?・・・・・・もしもし?」

『映司君、大丈夫?』

「・・・・・・晴斗?あれ?僕、携帯番号教えたっけ?」

『あれ?教えてくれなかったっけ?』

「・・・・・・記憶抜けてるっぽい。あ、でも・・・ちょっと謝らないといけない事がある。」

 

 

僕は事情を話す。

 

 

『そうだったんだ。でも、映司君が元気そうで良かったよ。』

「姉はアレだけど。」

『最悪、君の家に行こうと考えてたけど・・・・・・いる?』

「いらない。」

『アハハ・・・、即答か・・・。』

「悪いけど、学校には『治ったら行く』とは言ってあるから。」

『分かった。お姉さんには『治ったら会いたい』って言ってたって言っといて。それじゃ、お大事に。』

 

 

電話を切って、『何話してたの?』と言わんばかりに見てくるウィズに話さなければいけなくなった。

 

 

「友達からだよ、この前言った。」

「なるほど。」

「・・・・・・あ、ウィズ。ちょっと出かけてくる。」

「どこに?」

「スーパーだよ。食材とか、色々ね。」

「・・・・・・分かった。」

「その代わり、大人しくしてなよ。」

「うっ!?・・・・・・は~い。」

 

 

さて、釘も刺したから・・・・・・安心して買い物に行ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自転車のかごに買った物を乗せて帰ろうとした時、

 

 

「葛城さん?」

「ん?・・・・・・あなたは・・・、ウィズのクラスメイトの・・・・・・?」

「氷川紗夜です。その・・・・・・、」

「ウィズなら少しずつ回復しているので、2日程したら登校出来るようになりますよ。」

「そうですか。・・・・・・あの、」

 

 

何?まだ何かあるの?

 

 

「・・・・・・あなたたちと話したいことがあります。」

「っ・・・・・・。」

「いつ、よろしいでしょうか?」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

目を隠していれば、なんとかなるか。覚悟していれば、言われてもなんとかなるし。

 

 それに、・・・・・・・・・・・・そろそろ色んな人と関わっていかないとな。

 

 

「僕と・・・・・・姉のウィズが同時にCiRCLEのバイトが入っている時なら、良いですよ。」

「そ、そうですか・・・・・・。私も、CiRCLEにはよく行くので、その時にお願いします。それでは。」

 

 

そう言って、氷川紗夜はこの場を去っていった。

 

 

「・・・・・・帰るか。」

 

 

ウィズに帰ったらなんて説明しようか。・・・・・・風邪が治ったらでいいか。

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
今回のタイトルは映司のことですね。ウィズはちゃんとした病気なんでね。

次からは、バンドリキャラと深く関わっていきますよ。・・・・・・多分。


では、また次回!

姉弟と深く関わってほしいのは誰?(10月30日23時59分まで)

  • 戸山香澄
  • 花園たえ(※彼氏います)
  • 牛込りみ
  • 山吹沙綾
  • 市ヶ谷有咲

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