Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
あれから一夜明けて、アタシはもうすぐ退院出来る状態へとなりつつあった。美咲さんに教えてもらった羊毛フェルトも一晩で完成しちゃったし。
「ハァ・・・、暇だな~・・・・・・。」
羊毛フェルトしよ!って思っても作れるだけの糸も無いからな~。
と、ここでまたまた扉がノックされました。
「どうぞ。」
「失礼します。」
「失礼しまーす。」
「あれ?紗夜さん?」
「え!?おねーちゃん知ってるの!?」
いやいや、この人何言って
「えっと・・・、ウィズちゃん。彼女は『氷川日菜』ちゃん、紗夜ちゃんの双子の妹よ。」
「イエーイ♪」
・・・・・・マジっすか!?
色々自己紹介して、来た理由のお話から。
「じゃあ、2人もお見舞いって訳ですね。」
「えぇ。私たちと、交流が深い5バンドから2人ずつ順番にお見舞いに行く話にはなっているのよ。」
「そうなんですね。・・・・・・でも、なんでお見舞いに?」
「CiRCLEでいつもお世話になってるからね。そのお礼も兼ねてよ。」
そうなの?・・・・・・あんまりPastel*Palettesは見ないけど。
「彼が映司君?」
・・・・・・そちらのお嬢さんなんか、印象強過ぎて逆に忘れないって。
「いつになったら目を覚ますの?」
「ちょっと日菜ちゃん、静かにね。」
「はーい・・・。」
「でも、私たちは2人の状態を知らないから、少し気になるわね。」
・・・・・・昨日もそうだったけど、紗夜さんはアタシたちの状態を話してないの?
「アタシはもうそろそろ退院できる状態です。でも、映司はまだ意識が戻らないので・・・・・・。」
「そう・・・。ごめんなさいね、変なことを聞いて。」
「いえ。・・・・・・でも、紗夜さんは何も話してないのですか?」
「何も話してないよ。だって!『千聖ちゃんと行くから、2人の状態教えて!!』って言っても『行けば分かるわ。(モノマネ)』しか言わないんだもん!」
へー。・・・・・・ごめん、なんでモノマネしたの?
「でも、日菜さんって真剣な顔すると紗夜さんに似てますね。」
「ホント!?聞いた千聖ちゃん!?おねーちゃんと似てるって!ヤッター!!」
「・・・・・・日菜さんは、紗夜さんのことが好きなの?」
「うん!だーい好き!」
・・・・・・妹とかってこういうものなのかな?映司は最近感情を出さないから・・・・・・いや、出してた。あの時、
『心火を燃やして・・・・・・ぶっ潰す・・・・・・!!』
『最後行くけど、いい・・・?』『答えは聞かないけど・・・・・・。』
あの時、映司は感情を顕わにしていた。・・・・・・怒りの感情だけど。
「ウィズちゃんって、お姉ちゃんなの?それとも妹?」
「え?・・・・・・
何?なんでそんな事を聞くのかしら?
「映司君ってウィズちゃんの事好きなの?」
「・・・・・・うーん、どうなんだろう?」
「え?分からないの?」
「映司、基本感情を出さないからね~。」
「そうなのね。・・・・・・確かに、私が会った時もほとんど顔に感情が出てなかった気がするわね・・・。」
「でも、・・・・・・多分好きだと思うよ。ある意味。」
2人共不思議そうに見てるけど、アタシは映司が好きだよ。・・・・・・恋愛対象として、ね。
この事は、アタシの胸の中だけにしておこう。
いかがでしたか?
今回は読めるタイトルとなっています。ウィズの心の中のディスクにはどんな思い出が入っているのでしょうか?・・・・・・捏造してそうだけどね。(作者が言うな!)
では、また次回!