Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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第43話 命のキセキ

 アタシは退院をした。・・・・・・まだ左腕にはギプスを装着してるけどね。でも、映司はまだ目を覚まさない。病院の都合上、映司は1人用の病室へ移動された。アタシはそろそろ学校へ行こうと考えてたけど、退院する日に校長が来て、『しばらく学校を休みなさい。』と言われた。・・・・・・校長がそんなのでいいのだろうか?

 

 

「失礼します。」

 

 

部屋の中には映司しかいないけど、一応礼儀としてね。

 

 

「・・・・・・まだ、起きないか・・・。」

 

 

病室は変わったけど、映司の様子は変わらない。・・・・・・なんか、逆に不安に思えてくる。

 

 

「失礼します。・・・・・・葛城さん、いらしてたんですね?」

「どうも。どうしても映司が気になって・・・。」

 

 

映司の担当の看護士が入ってきた。

 

 

「先程、左腕の検査をされたんですね。先生から、結果の検査の結果を渡されたので。」

「そうでしたか。それで、結果の方は・・・?」

「思ってたより、早くギプスが外れると思うよ。それも、後2,3日でね。」

「そうですか。」

 

 

思ったより、アタシの骨折の回復が早かったそうだ。・・・・・・体弱いのにね。

 

 

「・・・・・・っ・・・。」

「ん?・・・・・・映司?」

 

 

どこかからマスク越しの声が聞こえてきた。ここでマスクをしているのは、呼吸器を付けてる映司だけだった。

 

アタシは映司の横に行き、映司の顔を覗いてみる。

 

 

「・・・・・・映司?」

「・・・・・・ウィ、ズ・・・。」

「葛城さん!先生を呼んでくるね!」

「はい!・・・・・・映司、分かる?ウィズだよ?」

「・・・・・・残念ながら、記憶は失ってないよ。久しぶり、ウィズ。」

「っ・・・、うん、久しぶり!映司!」

 

 

看護士は担当の先生を呼びに行って、アタシは映司と会話が出来たことを嬉しく思い、涙が溢れてきた。

この時にアタシは、このありふれた生活が送れる幸せを感じた。アタシ2人の命があることのキセキも・・・・・・。

 

 

 

 

 

その後、映司は色々検査を受けて、約1時間後にようやく2人っきりになれた。

 

 

「お疲れ様。」

「ホントだよ。怪我人なんだから、もうちょっと落ち着いて出来ないのかね?」

「そうだね。」

「・・・・・・何?ウィズ、凄い笑顔だけど?」

「え?・・・・・・まぁ、愛しの映司がようやく目を覚ましてくれたからね!」

「『愛しの』になんか引っかかるけど、・・・・・・腕、大丈夫なのか?」

「え?これ?・・・・・・大丈夫。もうちょっとしたらギプスは取れるって。」

「・・・・・・そうか・・・。」

 

 

・・・・・・やっぱりか・・・。

 

 

「映司、今『僕のせいでウィズが傷付いた』って思ってるでしょ?」

「っ!・・・・・・悪い?」

「うん。だって、あの女は最終的にアタシたちを殺そうとしたんだよ?だったら、アタシも映司も体に傷があって当然だよ。」

「でも!・・・・・・っつ・・・!」

「ああもう!まだお腹の傷口が塞がってないんだから、大人しくしてなさいよ~。」

 

 

とりあえず、今日は映司が寝てた時の話は止めておこうかな?傷口広げないために。

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
タイトルは・・・・・・言わなくてもいいか。

悲しいこと言うとさ、ウィズ視点疲れる。だって、アタシ男の子だもん!・・・・・・21のおっさんが何言ってんのやら・・・?


では、また次回!

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