Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
今日は僕1人だけバイトが入っていて、受付をしていた。
「・・・・・・今日も客、来ないな・・・。」
まるで店が潰れる勢いで客が来ない。・・・・・・まりなさん、店閉めたら?
「こんにちは。」
「いらっしゃいませ。」
「スタジオ、空いてるかしら?」
空いてるどころか空きっぱなしだよ。
「はい。今でしたら大丈夫ですよ。」
「そう。・・・・・・2時間は使えるかしら?」
「構いませんよ。」
「では、それで。」
「分かりました。スタジオの準備をしてきますので、少々お待ちください。」
まりなさんは・・・・・・どこにいるんだ?まぁいい、ある程度スタジオの準備は出来るから。
「お待たせしました。スタジオの準備は完了しました。何か必要な機材があれば、スタジオ内の受話器から頼めますので、ご利用ください。」
「ありがとう。」
・・・・・・銀髪でクールな性格、か。あまり人と関わらなさそうな人だったな。
「ホント、クールだよね~。」
「うん。・・・・・・ん?え?」
「なんか、銀色の花って感じ?」
「ウィズ、なんでいるの?」
知らぬ間にウィズが受付にいた。
「あ、ヤッホ~!」
「いやいや、『ヤッホ~』じゃないよ。なんでいるの?」
「だって、映司もうバイト終わる時間でしょ?だからお迎えに。」
「いやいや、自転車渡したんだからそのまま帰って、なんか家事してなよ。」
「だって家事でやる事終わったんだも~ん!」
「ハァ・・・。」
「そういえばさ、アレ買うお金、もうすぐ溜まりそうなの?」
「うん。今月の給料次第では、だけど。」
「そうなの~!
「・・・・・・花、ね・・・。」
「何よ?」
「花は花でも、色合いとしては灰色なんだろうな。」
「あっはっは~!どういう意味よ、それ~!?」
カウンター飛び越えてヘッドロックしてくるウィズ。
「う、ウィズ・・・!苦しい・・・!!」
ウィズは意外とスタイルが良いから、顔に当たっている。・・・・・・だからといって僕自身がどうという訳ではない。
「映司く~ん、そろそろ上がっていいよ~。」
「は、はーい・・・!ウィズ、そろそろ離せって・・・!」
「え?あぁ、早く戻ってきてね!」
やっと離してくれた・・・。とりあえず、着替えてこよう。
「映司くん、仲良いね?」
「・・・・・・姉弟ですから。」
正直、今のコメントはどう対応しようか悩んだ。ちょっと苦し紛れの返答だったな・・・。
「ウィズ、お待たせ。」
「も~、遅いよ~!」
「・・・・・・自転車は?」
「忘れてきちゃった♪」
「おい。」
「たまには良いじゃん!歩いて帰ろ!」
「ハァ・・・。」
それから僕たちは歩いて帰った。
アタシが家事をほとんど終えたし、暇だし映司に会いたいって思ったのは事実。でも、
「映司~、手繋ご?」
「嫌。・・・・・・恥ずかしいし。」
可愛い~な~、コイツ~!!
アタシたちは人を信じることを出来ない。でも、
「・・・・・・。」
「っ!・・・・・・映司?」
「・・・・・・今日は、良いかなって。」
「ふ~ん、優しいね~!お姉ちゃん嬉しいぞ~!」
「うっさい。」
アタシは、こんな映司に・・・・・・
いかがでしたか?今回のタイトルの意味は本編で触れたのと同じ意味ですけど。
今回CiRCLEに来たお客さん、銀髪でクールな人ってなんとなく分かるんじゃないですか?
それと、ちょっと危険な恋愛事情発覚!!さぁどうなるのやら!・・・・・・あ、この2人はその辺モヤモヤしてるから・・・・・・知ーらね。
では、また次回!