Take me to・・・   作:ENDLICHERI

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第7話 灰色の花

今日は僕1人だけバイトが入っていて、受付をしていた。

 

 

 

「・・・・・・今日も客、来ないな・・・。」

 

 

 

まるで店が潰れる勢いで客が来ない。・・・・・・まりなさん、店閉めたら?

 

 

 

「こんにちは。」

 

「いらっしゃいませ。」

 

「スタジオ、空いてるかしら?」

 

 

 

空いてるどころか空きっぱなしだよ。

 

 

 

「はい。今でしたら大丈夫ですよ。」

 

「そう。・・・・・・2時間は使えるかしら?」

 

「構いませんよ。」

 

「では、それで。」

 

「分かりました。スタジオの準備をしてきますので、少々お待ちください。」

 

 

 

まりなさんは・・・・・・どこにいるんだ?まぁいい、ある程度スタジオの準備は出来るから。

 

 

 

「お待たせしました。スタジオの準備は完了しました。何か必要な機材があれば、スタジオ内の受話器から頼めますので、ご利用ください。」

 

「ありがとう。」

 

 

 

・・・・・・銀髪でクールな性格、か。あまり人と関わらなさそうな人だったな。

 

 

 

「ホント、クールだよね~。」

 

「うん。・・・・・・ん?え?」

 

「なんか、銀色の花って感じ?」

 

「ウィズ、なんでいるの?」

 

 

 

知らぬ間にウィズが受付にいた。

 

 

 

「あ、ヤッホ~!」

 

「いやいや、『ヤッホ~』じゃないよ。なんでいるの?」

 

「だって、映司もうバイト終わる時間でしょ?だからお迎えに。」

 

「いやいや、自転車渡したんだからそのまま帰って、なんか家事してなよ。」

 

「だって家事でやる事終わったんだも~ん!」

 

「ハァ・・・。」

 

 

 

()()()()は一流なんだよな~。それを家計の方にも向けてくれればありがたいんだが。

 

 

 

「そういえばさ、アレ買うお金、もうすぐ溜まりそうなの?」

 

「うん。今月の給料次第では、だけど。」

 

「そうなの~!アタシ()のために頑張って稼いでね!」

 

「・・・・・・花、ね・・・。」

 

「何よ?」

 

「花は花でも、色合いとしては灰色なんだろうな。」

 

「あっはっは~!どういう意味よ、それ~!?」

 

 

 

カウンター飛び越えてヘッドロックしてくるウィズ。

 

 

 

「う、ウィズ・・・!苦しい・・・!!」

 

 

 

ウィズは意外とスタイルが良いから、顔に当たっている。・・・・・・だからといって僕自身がどうという訳ではない。

 

 

 

「映司く~ん、そろそろ上がっていいよ~。」

 

「は、はーい・・・!ウィズ、そろそろ離せって・・・!」

 

「え?あぁ、早く戻ってきてね!」

 

 

 

やっと離してくれた・・・。とりあえず、着替えてこよう。

 

 

 

「映司くん、仲良いね?」

 

「・・・・・・姉弟ですから。」

 

 

 

正直、今のコメントはどう対応しようか悩んだ。ちょっと苦し紛れの返答だったな・・・。

 

 

 

「ウィズ、お待たせ。」

 

「も~、遅いよ~!」

 

「・・・・・・自転車は?」

 

「忘れてきちゃった♪」

 

「おい。」

 

「たまには良いじゃん!歩いて帰ろ!」

 

「ハァ・・・。」

 

 

 

それから僕たちは歩いて帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシが家事をほとんど終えたし、暇だし映司に会いたいって思ったのは事実。でも、

 

 

 

「映司~、手繋ご?」

 

「嫌。・・・・・・恥ずかしいし。」

 

 

 

可愛い~な~、コイツ~!!

 

アタシたちは人を信じることを出来ない。でも、

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「・・・・・・。」

 

「っ!・・・・・・映司?」

 

「・・・・・・今日は、良いかなって。」

 

「ふ~ん、優しいね~!お姉ちゃん嬉しいぞ~!」

 

「うっさい。」

 

 

 

アタシは、こんな映司に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()んだろうな~・・・・・・。




いかがでしたか?今回のタイトルの意味は本編で触れたのと同じ意味ですけど。

今回CiRCLEに来たお客さん、銀髪でクールな人ってなんとなく分かるんじゃないですか?

それと、ちょっと危険な恋愛事情発覚!!さぁどうなるのやら!・・・・・・あ、この2人はその辺モヤモヤしてるから・・・・・・知ーらね。


では、また次回!

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