Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
ライブの提案をまとめた書類を提出して、それをある程度お偉いさんたちが上手いことステージや演出を決めてくれるらしい。細かい部分は、後で考える。
そして、今日はまた別の始まりを迎える。
「映司~!早く~!」
「はいはい。朝から騒がしいな・・・・・・。」
「何か言った?」
「何も。」
学生としては、学校の始業式だ。新しい環境でワクワクする人もいれば、『また学校か・・・。』と憂鬱になる者もいる。
僕はどちらかと言えば、後者である。・・・・・・学校ってやかましい人多いじゃん・・・。
「ほら、そんな悲しいナレーションしてないで行くよ!」
「・・・・・・自分の自転車使いなさいよ。」
「嫌。こっちが落ち着くのよ。」
「知らないよ。」
この人は変わらないな~・・・・・・。
「それより、行くよ!」
「へ~い。」
仕方なくウィズを花咲川へ送りつけた。
「ちょいちょい!?」
うるさい、黙って学校へ行きなさいよ。
それから、僕もそそくさと学校に向かった。
「・・・・・・あ、クラス表。」
そういえば、クラスが変わったんだった。
「お、映司君!」
「うん?・・・・・・晴斗か。」
「その言い方はなんだい?」
久しぶりに出てきたね、って言いたいけど・・・・・・会話量が増えそうだから止めておこう。
「映司さーん!」
「うん?・・・・・・え?」
またまた呼ばれて、その声の方を見ると・・・・・・見慣れた4人がいた。
「なんで、ここに・・・?」
「そりゃあ俺たち、ここの生徒ですから!」
「これで映司さんともっと仲良く出来るー!」
「もう、吏佐うるさい。」
「それと、映司さんのクラスも分かったので、いつでも行けますね。」
「来なくていいよ。」
まさか、光一、剛、吏佐、彩紗がこの学校にいたとは・・・・・・。
「映司君、この人たちはこの前のライブで演奏してた人たちだよね?」
「うん、そうなんだけど・・・・・・。」
こんな会話をしてる時に気付いた。周りの視線がこっちに向いてることを。
「・・・・・・とりあえず、教室へ行こう。」
「そうだね。・・・・・・あ、また1年間よろしくね。」
また同じクラスか・・・・・・。
それから、始業式特有の色んなことをして、教室ではまた『自己紹介』が始まっていた。
「はぁ・・・。葛城映司です。趣味は音楽鑑賞です。よろしくお願いします。」
「え~、知ってる人もいると思うが・・・・・・、葛城映司君は今年から芸能活動をすることになった。」
・・・・・・え!?なんで知ってるの!?
「もしも出席してなくても、察してくれ。」
え~・・・・・・。
「人気者なんだね。」
「嬉しくないよ。」
それから、教師から僕の(芸能人としての)事情説明があり、普段通りの生活が送れるようにはしてくれた。
そして、ホームルームが終わると・・・・・・、
「映司さ~ん!帰りますよ~!」
お節介な4人が迎えに来るのだった。・・・・・・大声で呼ばないでくれるかな?
「映司~!周りの視線が~!?」
「ウィズもかよ・・・・・・。」
「大変でしたよ、朝・・・・・・。」
「紗夜さん、お疲れ様です。」
タイトルの意味は、皆分かるっしょ!?
ってことで、悩んでた『NOASIS』の4人の学校事情はこれで解決!