Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
高校生活3年目が始まり数日。
「なんでアタシだけ別の学校なのよ・・・・・・。」
偶然にも光一たち4人もバイトが入っていて、『6人で行きましょう!』ってなったけど・・・・・・今まで、『やかましくなるから』って理由で隠していた『光一たちがどこの学校に通っているのか』がバレて、
「わ、私はウィズさんと同じ学校が良かったんですけど~・・・!!」
「吏佐、そのセリフはちょっと・・・・・・。」
「仕方ありませんよ。僕たち、錘さんに『あの学校へ行きなさい』って言われてあの学校にいるんですから。」
「う゛っ!?」
おいおい、現実突き付けてるよ・・・・・・。
「だから・・・・・・諦めてください。」
「ぐはっ!?」
「おい、剛!?」
会心の一発~!
「とにかく、早く行くぞ。バイトに遅れる。」
「映司~、アタシを慰めて~・・・!」
「帰って覚えていたらね。」
「今じゃないの!?」
現実を見せられたウィズを引っ張りながらバイト先のCiRCLEに到着した。
「それじゃあ、いつものように始めますか。」
『はい!』
「りょーかい!」
僕と剛で受付を始め、光一と吏佐は機材運び、彩紗とウィズは外のカフェで仕事をしている。
「お~い、次の予約の分の機材は運び終えたぞ~。」
「分かった。映司さん──」
「聞こえてる。」
「・・・・・・ですよね。」
光一の声、思ったより大きいんだよ・・・。
「こんにちはー!・・・・・・あ!映司さん!」
「いらっしゃいませ。・・・・・・今日は揃って来店なんだ。」
「えぇ。・・・・・・それはそうと映司。あなた、アーティストデビューするそうね?」
一体どこからその情報が回ってるんだ・・・・・・。
「それはね~、これ!」
さすがギャル。スマホ見せてきたよ。
「これ、エンタメニュースですよね?」
「そそ!そこに、こんな記事があったから!」
「うん?・・・・・・うわ・・・。」
「僕たち、全員載ってますね・・・・・・。」
そう。剛の言うとおり、僕たち6人の写真が大きく載っていたのだ。
「それも、4月1日にね~!」
「最初、嘘かと思いましたよ。ですが、『デマ』という情報が無かったので、この記事が本当だということになりました。」
4月1日?・・・・・・あ、エイプリルフールね。
「それで、ここはどうするの?」
「え?『どうする』って・・・・・・何が?」
「だから、ここのバイトだよ!」
「あぁ。・・・・・・剛、何か聞いてる?」
「僕が聞いた時は、『バイト?無茶しない程度ならいいよ!』って、社長に言われました。」
あの社長、制限緩いんじゃないのか?
「・・・・・・あ、映司君!剛君!」
「「はい?」」
まりなさんがこっちに来た。
「えっとね、・・・・・・2人はCiRCLEではなく、『shamanippon』の仕事に専念していただくので、」
「「は、はい・・・?」」
「・・・・・・CiRCLEでのバイトを辞めていただきます!」
「「・・・え!?」」
まさかのクビ宣告!?
「・・・・・・正直、映司君とウィズちゃんは特になんだけど、ここでずっと働いてほしい。・・・・・・凄く楽出来るから。」
「今すぐ辞めていいですか?」
「ちょっと待って!話を聞いて!」
いや、そんな
「でもね、君たちがアーティスト活動するって聞いて、『負担をかけたくない』って思ってね。」
散々かけといてよく言うよ。・・・・・・黙っておこう。
「だから、『Quartzer』と『NOASIS』の6人には、『shamanippon』のアーティストとして頑張ってもらいたくて!君たち、思ってた以上に勇敢だから!」
そういう理由か・・・。
「ますます、アーティスト活動をしっかりやらないといけなくなったな。」
「そうですね。」
僕たちは、アーティスト活動への気持ちを固め、CiRCLEのバイトを辞めることになった。
「あ!でも、いつでもライブとかバイトは歓迎するよ!儲かるし!」
「「今すぐ辞めますね。」」
なんで4人にバイトさせてしまったのだろうか・・・?