Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
さて、道中色々あって、ようやくショッピングモールにやって来たけど・・・・・・。
「さぁ~て!どこから行こうか?」
・・・・・・楽しそう。
「『どこから』って、服を見に来たんじゃないの?」
「ある意味正解!いい加減、映司の新しい服を買わないといけないでしょ?」
「・・・・・・人の事を言えるの?」
「アタシ、これでもリサやひまりちゃんとショッピングしたりして服買ってるから!」
あ、そうですか。・・・・・・いつの間に?
「それにしても、変わったね。」
「ん?」
「前は『映司を守る』って言って、人を避けていたのにさ。今はちゃん呼びや呼び捨てするまで仲の良い人たちがいて・・・・・・。」
「映司にもいるでしょ?同じクラスの晴斗君が。」
「・・・・・・確かに。」
そんな会話をしながら、服屋に向かっているけど・・・・・・。
「あ!映司見て!可愛くない?」
「うん?」
「映司、この帽子はどう?」
「今のでいいよ・・・・・・。」
「映司、ネックレスは?」
「付け外しが面倒だからいらない。」
服屋に行くまでに3~4件くらい寄り道させられた。
「ふんふふ~ん♪映司・・・・・・疲れてる?」
「えぇ、予想以上に・・・・・・。」
これで疲れない男性はいないでしょ・・・・・・。
「それにしても、女子っていつもこうなの?」
「さぁね~?でも、リサたちと行った時はこんな感じだったよ。」
「そうですか・・・・・・。」
途端に女子と買い物に行きたくなくなったんですけど・・・・・・。
「・・・・・・そういや、服屋はまだなのか?」
「とっとと用事済ませて帰ろうとしてる?」
「え?はい、まぁ・・・・・・。」
何かマズイ事言ったかな・・・・・・?
「映司、知ってる?女の子の会話って長いんだよ・・・・・・。」
ちょっと待った。なんで怪談風に言うの?
「それじゃあ今日は、映司にたっっっっっぷりと女の子の買い物を教えてア・ゲ・ル♪」
「え?・・・・・・ちょっ、待って・・・!?」
それから、服屋に行くまでに5~6件の寄り道、服屋に20~30分、その後5~6件別の店見て、ショッピングという地獄から解放されました・・・・・・。
いや~、ウィズ怖いね・・・・・・。アタシ、何回か一緒にウィズとショッピングしてたけど、客観的に見たら、あんな感じだったんだ・・・・・・。
「それで沙綾、あの2人のこと、どう思った?本当に付き合ってると思う?」
「・・・・・・無い気がしてきました。」
「私も、そう思います・・・・・・。」
沙綾の『映司とウィズが付き合ってる』って言葉に紗夜が反応して、今2人を尾行してるんだ~。
あ、香澄は『私はついていけません!』って言って有咲のとこ行ったよ。・・・・・・多分、『この展開に』ってことだろうけど。
「さて、そろそろ帰ろっか?・・・・・・痛い思いしたくないし。」
「そうですね。」
「あの、『痛い思い』って?」
「それは、俺のことか?」
「ひっ!?」
「この声は・・・・・・!?」
アタシの耳が反応してしまった、この声に。
「そ、蒼空~・・・・・・なんでここにいるの?」
「燐子とショッピングに来てたら、お前たちを見つけたんだ。何してるんだろうな~、て見てたら、あっちの小説の反省が出来てないじゃないかな?って行動してるから・・・・・・。」パキパキ
ヤバいヤバい!蒼空の拳が音上げてるよ!?
「紗夜、沙綾、逃げよう!」
「えぇ!」
「え!?どういう──」
「逃がすか!!」
この後、3人は頭を押さえながら帰りました。
タイトル?・・・・・・フザケテナイヨ。
ってことで、前半は『ドレガイザードファブニル』様リクエストの『ウィズが映司を色々連れ回す』を採用しました。
後半はね、アタシの別作品の『閉ざされた蒼空の下に咲く白薔薇』内であった『デートに尾行してくるRoselia』を採用しました。・・・・・・常習犯が2名いるけどね。