Take me to・・・ 作:ENDLICHERI
Roseliaの主催ライブからそこそこ経った。ウィズは素直に友希那に謝ったそうだ。だけど、僕たちにとって大きなイベントは、すぐに起きた。
「文化祭?」
「あれ?映司さん、聞いてないんですか!?」
「聞いてないけど、吏佐は知ってるの?」
「当然ですよ!ウィズさんが通う花女の文化祭、今回は特別なんですよ!」
「へー・・・・・・。」
「ありゃ?思ったより反応薄くない?」
いや、元々反応は薄いけど・・・・・・だからって驚くほどのことでもない。なんせ、去年にその文化祭に巻き込まれたしね。
「お待たせ。」
「大丈夫だよ~!・・・・・・って、あれ?剛と光一は?」
「今日は珍しくクラスの人たちと食べるんだって。」
「何かあったのか?」
「クラスメイトが、『Quartzerの人たちってどういう感じの人なの?』ってしつこく聞いてくるから──」
「生け贄として置いてきた、と?」
「はい!」
うわっ、すっごい笑顔。
「それで、今回の文化祭は何が特別なの?」
「それがですね~、今年は・・・・・・羽丘と合同で行われるんですよ!!」
「・・・なんで?」
「さぁ~?」
知らないんかい。・・・・・・最近、事務所のスタッフのせいか、関西弁が移ったかな・・・?
「それで、行くんですか!?」
「行きたくない・・・・・・って言っても行かされるだけだ。行くよ。」
「Yeah~!」
「誰か言うんですか?そんな事を。」
「ウィズと光一と吏佐と──」
「私も!?」
「あと・・・・・・誰だっけかな?」
「そんなにいますか・・・・・・。」
うん、とりあえずうるさい人たち全員かな?
「それに、今回はライブしなくて済むしね。」
「「え・・・?」」
「去年、ウィズの提案で花女の文化祭でライブしたんだよ。」
「それ!私見たかったんですよ~!」
「え?そうなの?」
「そうですよ!!2人が初めて踊ったライブですよ!!私たちの中では有名なライブなんですよ!!」
「あたしも、気になっています。」
へー。4人にとってはそんなに貴重だったのか・・・・・・。(いるかどうか知らないけど)ファンにとってもあれは貴重なライブになるのか?
「・・・・・・そろそろ時間だ。戻るよ。」
「はい。」「は~い!」
予鈴が聞こえたから、僕たちは屋上を後にして、それぞれの教室に戻る。
「映司さん、また後でね~!」
「また帰る時に。」
「うん、後でね。」
彼らのおかげで、最近は学生らしい生活を送れている。友達と雑談して、一緒にご飯食べて・・・・・・とか。彼らとは、最近心を開いて接することが出来るまでになったからね。
「あ、映司君。」
「どうも。」
久しぶりにこっちに登場した晴斗。彼の席は、嫌味のように僕の隣だ。
「映司君は、花女と羽丘の文化祭行くの?」
「多分、行かされる。」
「ウィズさんに?」
「ウィズもだけど、他の人たちにも。」
「あはは・・・。」
「・・・・・・誘おうとしてたの?」
「ま、まぁね・・・・・・。まぁ僕は、浩輔と行くよ。」
「そうしてくれると助かる。」
案の定、帰る時に光一から『俺たちと一緒に花女と羽丘の文化祭行きましょうよ!』って言われたから、予定はやはり埋まった。
「映司~、今度の花咲川の文化祭なんだけどさ~、」
「来いって言うんでしょ?ちゃんと予定は空けてあるから。」
ウィズまで・・・・・・。
そんなに僕が言わないと行かない人間だと思っているのか?(※正解)
彩紗がSっぽかったな・・・。まぁいいか。
そして、映司に出口(逃げ口)は無かったってことでこのタイトルで~す。
ってことで、これからしばらく原作2nd seasonの文化祭編だよ~。