豪欲強人 Side in
放課後になり、俺は緑谷と校長室の前にいた
コンコン
「失礼します。豪欲です。」
「み、緑谷出久です。」
「来たか豪欲君、緑谷君。まあ座り給え。」
「有難う御座います。」
「そうかしこまらないでくれ。そうそう、なんで呼ばれたか分かるかい?」
「い、いえ。わ、わかりません。」
「早く説明してやれラース。そのせいで俺はこいつにカツアゲと勘違いされた。」
「豪欲君!校長先生にそんな口調駄目だよ!」
「いや、いいんだよ。それより、緑谷君単刀直入に聞くが君、爆豪君に虐められているね?それにクラスメイトの子達にも」
「……はい……。」
「それについて私は君に謝らなければならない。気付いていたんだがいかんせんうまく躱しいてな。」
「い、いえ……無個性なのにヒーローを目指した僕が悪いんです。」
「お前馬鹿か?」
「馬鹿?ひどい!」
「そりゃそうだ、無個性だから駄目なんて考えこそ駄目だろう、第一個性に頼ってる奴が強いわけがない。」
「だけど……。」
「豪欲君言う通りだ。私の個性は『最強の眼』どんな物も目で追えるし、攻撃も追える。しかし片目だけな上、潰されたら終わりだ。だからこそ私は剣術を極めた。」
「俺もだよ、俺の個性は『最強の盾』しかしこれは覆う発生型の個性、覆うスピードより早く部分を斬られたら終わりだ。だが、お前は無個性だ。校長先生のように目を潰されて無個性になるのは不利だ、俺もおんなじ原理だ。でもお前は五体満足で戦える。」
「確かに……」
「そこで本題に入る。豪欲君に君を鍛えてもらうんだよ。」
「僕を……鍛える?」
「あぁ、君はヒーローになりたいのだろう?だったら鍛えるしかない。やるのか、やらないのかは自由だ。決め給え。」
「僕…やります!ヒーローになって人を救けるために!」
「君は敵を倒す為ではなく、人を救けるためにヒーローになるのか……それこそがヒーローの本質だ。頑張り給え、明日は丁度休みの日だ。私も一緒に見よう。」
「校長先生!豪欲君ありがとう!」
「俺の訓練はキツイからな音を簡単にあげんじゃねぇぞ。」
「うん!」
「そろそろ完全下校時刻だ今日は明日のために身体を休めなさい。それじゃあさようなら」
「さようなら、今日は有難う御座いました。失礼しました。」
豪欲強人 Side out
緑谷出久 Side in
「ねぇ少し気になったんだけどさっき豪欲君の個性は『最強の盾』って言ってたけど校長先生の個性に名前が似てたね、親族か何かなの?」
「……まあそんなとこだ。」
「そうなんだ……校長先生は剣術を極めたって言ったけどどのくらいか知ってる?」
「昔手合わせしたときは木刀の二刀流だったが俺の個性が覆うスピードより早かったぜ。」
「覆う早さを見たことがないからちょっとわからないな…見せてもらうってできる?嫌、でも個性の使用は犯罪だし、でも見たいし……。」
「じゃあ俺の家に来るか?」
「そんなこんな時間じゃご両親に迷惑だよ!」
「俺、両親いねぇ。」
「え?……ごめん、し、知らなくて……。」
「何泣きそうな顔してんだよ、気にすんななかなかクズだったから。」
「でも…ごめん。」
「じゃあ俺の家に来いそうしたら許してやる。」
「……分かった。」
その後豪欲君の家に行って個性を見せてもらった。なんだか黒い膜が身体を覆って行く感じで覆う早さは頑張って目で追えるくらいだった。顔は覆うのが嫌いらしく覆っていなかった。それよりあの速さより早く木刀を当てるってどんだけ早いんだ校長先生の剣術は……。
その後遅くまで話してしまったためお母さんに心配されて怒られてしまった。豪欲君のことを話したらとても嬉しがっていた。なんだか明日、嫌な予感がする。
次は特訓回です。