病気になるけど不老不死   作:篠崎零花

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番外編 不死身兄妹達の平穏な日々2(篠崎茜視点)

コーヒーカップに乗った俺達は……いや、俺は疲れた。なにせ悠希と葵がやたらと回してくるもんだからやばかった。何回俺たちのとこだけブレーキをかけられたことか。

ちなみにその2人は飲み物を買いに行っていて、この場にはいない。元気だな、あいつら。

 

 

「………あー、湊。大丈夫か?無理そうなら次のアトラクション、休んでてもいいぞ」

 

「ハハ…油断してたわ。物によっては考えとくわ。茜こそ平気かい?」

 

適当に手を振る。久しぶりのせいもあってだいぶ来た。

むしろこの時にしかやれないからこそ俺も羽目を外しすぎたのか。実は俺も勢いかけるのに手を出したのがまずかったのか。もはや分かんねぇ…。

 

(うぅん、遠い目をしてる辺り大丈夫じゃないな。茜も羽目を外すときあるとかめっちゃ珍しいわ。……うん、久しぶりらしいから仕方ないかな?)

 

 

「…まあ、なんだ。次のは落ち着いたのに乗ろうか」

 

コーヒーカップに比べて、というのは黙っておくか。反応が見たいし。

それに面白そうだ。…っと、2人が戻ってきたな。横目で、だがその2人の組み合わせが意外と身長差あるし、分かりやすいんだよな。

 

チラ見してる感じからして葵が爽健美茶2本、悠希がジュース2本持ってるな。

 

 

「…うん、だね。っと、篠崎さんと悠希おかえり」

 

「ん、今戻った」

 

「よう、カルピスか爽健美茶。どっちがいいよ」

 

微笑みを浮かべながらの葵に悠希は…おう、元気そうだな。

というかジュースか。今もコーラはあるのかもしれないが、今は飲みたい気分ではないな。

 

 

「兄さんは強制爽健美茶ってことで」

 

「うぇーい」

 

「なら俺はカルピスで。さっぱりした味が飲みたくなった」

 

「んじゃ、俺もカルピスー。葵は茜と同じでも構わないよな?」

 

(この人なら頷いても分かるから頷いておこっと。コミュニケーションが楽でいいな)

 

 

4人かけの席に葵と悠希も座ったところでひとまずそれぞれの前に置いてもらった飲み物を一口飲むことにした。

値段は…うむ、あとで葵から聞けばいいか。

というか人が増えてきたな。時間がたってきたからか?

 

「ひとまず次はなにに乗る?私的にはジェットコースターがいいんだけど」

 

「待った待った。それって落ち着いてなくないか?わりと激しいと思うんだけど」

 

半目で呆れたように見てくる湊が左横に座っているのをいいことに肩に手を乗せてニヤリと笑う。

 

なにを今更。俺が“落ち着いた”とか言って実際にそうだったのは数少ないだろう?ーーー特に俺が笑みを浮かべたときは相手にとって落ち着いた感じのところを教えなかったはずだが。

 

 

(うわぁ……ふざける時はとことん、ってだけあるわ)

 

 

「あ、じゃあ昼食前にさっさと行こうぜー」

 

「んだねー。昼食後でもよさそうだけど、混んでなさそうな今の方がいいだろうし」

 

「さんせー」

 

「なら12時ぐらいに間に合うよう早く行こ?」

 

 

最後に葵がそういった事でなるべく早く飲み物を飲み、向かうことに。

その時はまだ混んでなかったので、すぐに乗れたな。でもさ……一番前が俺と葵って、聞いてないぞ。

すぐ後ろには悠希と湊。かわれよ、みたいな視線を送ったが無理だった。

 

 

とはいえ、普通に楽しかったんだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小落下1回、大落下1回だったジェットコースターから降りた俺達は次に乗るアトラクションを探しつつ、少し広めの園内を歩き始めていた。

いや、十分広いか。ジェットコースター、回るコーヒーカップにライド系とかいくつかあるもんな。

 

「楽しかったから次は“上げて落とす”のお化け屋敷でいい?」

 

「テンションを上げて落とすとかえげつねぇ…」

 

「というかお化け屋敷ってここは2ヶ所あったんじゃないかい?子供も泣かないような短いのと本格的な方。もし行くなら本格的な方に私は行きたいんだが」

 

……何故悠希は一瞬俺を睨んだ?

いや、知らないわけじゃないんだが、湊がいるだろ?この4人組の中でホラーが苦手なの、知ってるだろ?

人が怖がってたらいい、と言ったのはどの口なんだか。

 

ーーーかくいう俺は不老不死になってからというもの、お化け屋敷なんて“程度”のものは怖くなんてないんだよな。もっと怖いものは別にあるし。

よし、いつもの通り無視で。お前達と楽しめるうちに楽しみたいってのもあるから強引な手も使うぜ?

 

 

「うん、全員の意見がまとまったから食べ歩きしながら行こうか」

 

「ちょっ、おま」と言いかけた悠希を尻目に湊も「お、興味ある〜」とか言い出した。これで3対1だな?悠希よ。

 

そう思いながら少しばかりドヤ顔を向けたから、今度なにか対戦系でやられるな。うん。間違いない。

ま、それも楽しいからいいんだけどな。そう考えられる相手だからこそ、ってとこだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出たあとは悠希に少し睨まれたり、湊の反応が面白かったりと入ってみてよかったと思ってしまった。

もちろん、あまり入りたくないと湊からのみ苦情が来たが、悠希も葵も楽しめたってことで流された。ま、頑張れ!

 

 

 

んで、その後も色々と回って、買って楽しみまくった。土産も買った。

今後も遊べるかは分からんけど、今を楽しむしかないしな。まだ考えんとこ。先延ばしだとしても、俺達とこいつらとの時間は別だからな。

 

だって、両親や悠希や湊(こいつら)と俺達兄妹の関係はーーー

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