個性ソビエト   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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警戒レベル

「うん? 高カロリーの携帯食料を作って欲しい?」

 

 私は翌日愛麗のラボに赴いてサポートアイテムとして携帯食料を依頼した

 

「別に良いけど……こうパンチ力アップのグローブだとかキック力増強シューズみたいなのじゃなくて良いの?」

 

「いや、私にそんなアイテム有っても意味ないことは愛麗が一番知ってるでしょ」

 

「この信頼関係……良い!」

 

「はーい、トリップしない。……私の活動でのネックはエネルギーをいかに接種できるかってことだから、ガソリンは可燃物だから携帯するのに向いていない……武器としては良いかも知れないけど生成できるから持ち歩く必要は無いし、石炭、木炭なんかもあんまり食べたくは無い……味的に」

 

「つまり食欲が湧くような携帯食料が良いと?」

 

「できる? 愛麗?」

 

「この愛麗に任せなさい!! どんな味が良いとか希望はある?」

 

「カレー味とか醤油ベースの味とかバター風味とか……色んな種類があると嬉しいな」

 

「確かに1種類じゃ飽きるもんね! よーし! 燃えてきました!! 体育祭までには作って見せますよ!!」

 

「あ、え? 愛麗、中間でまたロボット作りさせられるんじゃないの?」

 

「ふ、ふ、ふ……なんとヒーロー科の生徒とタッグを組む場合それが免除になるのです!」

 

「タッグ? そんな制度があるの?」

 

「ヒーロー科をサポートするのがサポート科! 大きなヒーロー事務所では専属のメカニックやサポートアイテムを作れる人を雇ったり、抱え込んだりしますのでね! オールマイトだって外人の著名人であるデヴィット・シールド博士とタッグを組んでサポートアイテムの優先供給をしていますからね!」

 

「なるほど」

 

「あと少々言いにくいのですが……ロボット作りをさせられると個人のサポートアイテムを作る時間が殆ど無くなってしまうのですよ! 特に入試のある3学期なんかは特に!! 鈴ちゃんに手伝ってもらってるお陰でサポート科の実技の赤点はギリギリ回避していますが、タッグを組んでいただいたら鈴ちゃんのサポートアイテムに全振りできるのでどうか御再考のほどを~」

 

「良いよ、私も愛麗のアイテムが使えるなら喜んで使わせてもらうよ。でも希望をなるべく言うからね」

 

「どうぞどうぞ! 私の技術力……他の同級生と比べたら低いかもしれませんが! 全力で当たらせてもらいますぅ!!」

 

「じゃあ高カロリーの携帯食料頼むね」

 

「お任せあれぇ!!」

 

 愛麗の良いところは突拍子の無い事は絶対にしない

 

 希望が有ればそれを忠実に作ろうと努力してくれるからサポート科あるあるの暴走して変な機能を取り付けるなんて事は今までの実験に協力した経験から無いと断言できる

 

 だから阿宮愛麗の事を信じているし、愛麗も私の事を信じてくれている

 

 期待に応えられるように……頑張らなくては……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1年生達がヒーロー基礎学で盛大にバトルしている映像を見ながら、授業を受けている私以外は酒盛りをしていた

 

《相変わらず画質が悪いなぁ、鈴の寮の部屋にあるテレビ(コイツらがテレビを視たいと煩いのでなけなしの小遣いで購入)の方がよっぽど綺麗に見えるぜ》

 

《仕方がないですよ小人、おや、緑髪の少年が頑張ってますね》

 

 {仕方ありませんわね。水の幕、遠見、映写}

 

 燐が呪文の様に単語を言うと水の幕が現れ、そこに綺麗な映像が映し出された

 

《魔女っぽいこと初めてやったんじゃないか?》

 

 {わたくしだって個性を伸ばすトレーニングを陰ながらやっていますのよ。マジックポイントを増やすためには魔法を使いまくらないと伸びないのでその訓練だと思ってみてくださいな。3つ同時だと1時間持てば良い方じゃないかしら? }

 

《あまり使用しすぎて倒れないでくださいな。いつも介抱しているのは私なのですから。トイレには行きましたか? マジックポイントが無くなるとあなた気絶して失禁してしまいますからね》

 

 {医者さん言わないでくださいまし! ちゃんとトイレに行きましたわ! }

 

 [そういう問題じゃないと思うんだけど……まぁいっか! 僕しーらない]

 

《ほう、緑髪の少年が爆発する少年に読み勝って訓練に勝利したか》

 

《双方共に無駄が多くありますなぁ》

 

《……》

 

《スパイや俺、ポーカーフェイスなんかは核爆弾を触るだけの訓練なら相手に見つからずにできるだろうが……鈴、燐、冷の3人はどうだか》

 

 [探知で建物を把握しちゃえばこっちのフィールドにできるから余裕のよっちゃんじゃないかな? 僕幽霊になれるし、精神攻撃できる個性だから1人は無力化して、あとは燐や鈴に任せるかなぁ]

 

《でもこうして考えると鈴の奴3つの個性を操れるみたいな感じか?》

 

 {あら、人狼のお兄様の個性も扱うことができますわよ。制御できるかわかりませんが}

 

 [僕アイツ嫌い! 死因の間接的原因だし! ]

 

《まぁまぁ、次の組の番ですよ》

 

 

 ~7人鑑賞中~

 

 

 {レベルが違いすぎましたわね}

 

 [鈴勝てるかなぁ……全力出せば勝てると思うけど完成度が段違いだよね。まぁ僕は精神攻撃で物流攻撃無効だけど]

 

《でも鈴がやられたら駄目だろ》

 

《ふむ、だが使える個性は鈴と同じクラスの奴らも多数居たが、彼らがどう成長するか……楽しみではないか》

 

 スターリンは葉巻を吹かしながら6名にそう言う

 

 その後の訓練も娯楽程度に眺めながらその日は終わる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オールマイトが雄英の教師になりましたが! 感想を」

 

「授業内容は!」

 

「教師としてのオールマイトはどうですか!!」

 

「……うぷぅ」

 

 記者達に囲まれた私は人酔い+緊張で喉に汚物が込み上げてくる

 

「おい! ヘドロの少年がこっちに居るぞ!」

 

「え! 本当ですか!!」

 

 私を取り囲んで居た人が減り、私はその隙にこの場から立ち去る

 

《あの程度で吐きそうになるとは……情けない》

 

「煩い失敗作……」

 

《鈴、お前はオールマイトを超え、完全監視社会を作りあげるのだろ。この程度でビビっていてどうする》

 

「煩い。人混みは嫌い……今のもたまたまだし」

 

《もっとお前は自信を持て》

 

「……うん」

 

「ヤバイよ1人でぶつぶつ喋ってる」

 

「怖、近寄らんとこ」

 

 私の会話を聞いていた他の生徒が私から離れていく

 

 なぜ寮生活の私が外からこの日に限って通学している理由は壁の会の会食に参加したからだ

 

 今回は会長の伝手で経理の人だったり有名サイドキックの方が参加する会食に参加させていただいたので、そのまま外で泊まり、外から学校に行くはめになった

 

 それが早々にマスコミに囲まれ、疲れてしまった

 

 

 

 

 

 

「そういえばうちらαの委員長どっちがやる?」

 

 大福がいきなりそんな事を言ってきた

 

 帝王先生の朝のホームルーム中だよ

 

「もう! 大福ちゃん今はその時間じゃないですよ!」

 

「でも先生、特別学級とはいえクラスはクラスじゃん! どっちが委員長か決める必要があるとおもうんよ!!」

 

「大福やりたい?」

 

「やりとうない!」

 

「私もやりたくない」

 

「先生が学級委員長ってことで」

 

「まてまてまてぇい!! なんでそうなるんだよ! 私は先生なんだぞ!!」

 

「だってうちらやりたくないんだもん、じゃあ先生に押し付けちゃえば解決じゃん」

 

「いや大福、先生に押し付けるのは無しでしょ。第一私達委員会とかに参加しなくて良くない? 来られても困るでしょ他の生徒が」

 

「鈴真面目! 今帝王先生弄くる時間だよ「そんな時間じゃないよ!! ホームルーム!!」先生もこう言ってるけど弄られたいんよ「なんでだよ!!」」

 

「でも帝王先生、委員会ですけど私と大福は不参加で良いんですよね? たぶん他のクラスが委員長を決める時期なので大福が気になってるだけだと思うのですが」

 

「うーん、仮免持ってるからインターンも不定期に入るから委員会やってる暇無いと思うよ。まぁ他のヒーロー科は委員長と副委員長が生徒集会に参加したりするくらいであまりやることは無いかな。生徒会とか入らないでしょ」

 

「あれヒーロー科入れるんですか?」

 

「超激務になるけどやれなくはないよ。まぁ特別学級に隔離された君達2人が生徒会に入れるかというと……」

 

「今だから聞きますが大福なんで特別学級に居るんですか? 私は精神病とクラス崩壊でわかりますが」

 

「大福はあのクラスに居たら使い潰されると先生達が判断したから保護の意味で隔離、親御さんにも納得してもらってるから大丈夫だよ……相澤先生は大福の扱いで揉めたけど」

 

「相澤先生……」

 

「とーにーかーく! ホームルーム!! 今日は来月に迫った体育祭の対策をホームルームでするよ!!」

 

「体育祭の対策? 競技も決まってないのに何を対策するんですか? 最後のタイマンでも?」

 

「フッフッフ、先生なんと今年の競技のマル秘情報ゲットしましたので開示しまーす!!」

 

「「ブゥ──ー!!」」

 

「先生それはあかん! やって良いことと悪いことがあるで」

 

「まずいですよ帝王先生!!」

 

「2人に良いこと教えます……バレなきゃ良いんですよねバレなきゃ」

 

「ヒーロー科の先生とは思えん発言!!」

 

「えー、第一種目は二人三脚障害走」

 

「「二人三脚障害走?」」

 

「2人組を作り、10mのロープを片足にハメて障害物を突破しながらゴールを目指す競技だね。何人次の競技に行けるかはまだ決まってないや」

 

「うちと鈴でやれるやん」

 

「大福と一緒ならこの競技はできるかな……」

 

「えー、なので今日僕が担当のヒーロー基礎学は内容を変更して足にロープをハメた状態で行動してもらうよ! 少しでも連携を磨いてね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼休み大福と愛麗と食事を取り、席をあける関係でちゃっちゃと食べて私達の特別教室で駄弁っていると警報が鳴った

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください』

 

 機械的なアナウンスがなり、愛麗が慌てて外に逃げようとしているのを首根っこ掴んで落ち着かせる

 

《安心しろ、マスコミが侵入しただけだ……マスコミ以外も侵入したが、もう立ち去った》

 

「大丈夫、外を見て……マスコミが入っただけだよ」

 

「ほんとや。な~んだマスコミかい」

 

「でもなんでマスコミが雄英バリア越えて入ってきてるんだろう?」

 

「さぁ? そんな個性が居たんじゃない?」

 

「マスコミに?」

 

「いや、うちに聞いてもわからんって。なにうちと鈴で愛麗は守るから安心せいな~」

 

「ひょぇー頼りになります!!」

 

(失敗作、マスコミ以外の奴追える?)

 

《無理だ。探知外に既に出てる》

 

(素早いね……何が目的だろう)

 

《鈴、カメラを巻き戻してどんな奴らかわかるか? 黒いモヤと男が1人というのは我々で突き止めた》

 

(了解。探してみる)

 

 探してみると警報が鳴って無人になった職員室にワープして侵入してきたのが判明した

 

 彼らは紙(何の紙か画質が悪くて不明)をコピー機でコピーすると再びワープして立ち去った

 

 僅か2分の犯行だった

 

(これは……警戒しておいた方が良いかな)

 

 これで終わるとは思えないので私は数日間警戒レベルを上げることにした

 

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