僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~   作:魔女っ子アルト姫

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一体どれぐらいで終わるんだろ、映画編……凄い長さになりそう……みんな、付いてこれるかな……。だって現段階で一体どれぐらいで終わるんだろ、映画編……凄い長さになりそう……みんな、付いてこれるかな……。だって現段階で映画の進み的に20分前後位でしょこれ。


2人の英雄編―――メリッサと黒龍

「凄い凄いまさかあのたった1年のヒーロー活動でヒーロー界隈である種の伝説を打ち立てたサイエンスヒーローのビルドに会えるなんて僕感激です!!!」

「いやぁ俺のヒーローとしてのファンなんて珍しいなぁ。ほいっサインはこんなもんで良いか?」

「感動だぁ!!」

 

と適当なカフェに入った龍牙達一行、偶然出会ったのは緑谷ともう一人の金髪でスタイル抜群な眼鏡美女。戦兎とは顔見知りらしく名前で呼び合っている。

 

「あの博士、如何してヒーローをやめちゃったんですか!?博士ならヒーローとしての両立も楽勝だったんじゃないでしょうか!?」

「そりゃ俺は天っ才物理学者だからな、本当は楽勝なんだけど。あの事は丁度集中したい研究が溜まってたし俺は元々学者志望だったからなぁ……なまじ素の能力も高かったから学校から雄英の推薦をされて、試しに受けたら受かっちゃったのが始まりだったなぁそう言えば」

 

戦兎的には最初からプロヒーローとして活躍する気は薄く、学者としてヒーローを支える側として立つつもりでいたのだが……雄英体育祭で他の実力者を捻じ伏せて優勝してしまった影響で周りが騒ぎ立てたので1年だけプロとして活動して、その後は自分でどうするか決めると宣言してから学者になった経緯が存在している。

 

「結果が出せなかったらまたヒーローとして活動しろって言われてたんだぜ俺、まあそこは天っ才ですから、御存じの通りに結果を出しまくった訳さ」

「凄いご本人からこんなお話を聞けるだなんてぇ!!博士が実用化したものと言えば……形状記憶型の液体金属、多種多様なエネルギーを保存出来る技術、個性に同調して変形するサポートアイテムとか色々ですよね!!」

「そう、俺が今のヒーロー社会の一部を支えてると言っても過言ではない!!」

「凄いやぁぁあ!!!!」

 

と完全に太鼓持ちになっている緑谷と存分に自分を褒めてくれる存在に機嫌を酷く良くしている戦兎。ある意味この二人の関係はベストマッチと言っても過言ではないのだろうか……。そんな二人を見つつ、龍牙はメリッサと呼ばれていた女性と話をする事になった。

 

「それじゃあお二人も雄英の生徒なのね?」

「はいっ葉隠 透です。見ての通りの透明人間です!!」

「黒鏡 龍牙です」

「初めましてメリッサ・シールドです」

 

シールド、そのファミリーネームに聞き覚えがあった。あのオールマイトのヤング・ブロンズ・シルバー・ゴールドエイジのコスチュームの開発を全て行い、ノーベル個性賞を受賞する程の超優秀な科学者。尋常ではないレベルの有名人だ。

 

「龍牙君、失礼かもしれないけど今のそれが貴方のコスチュームなのかしら。見た所スーツだけど」

「ええまあそんな所です」

 

今龍牙が着用しているのは一応コスチューム、と言っても普通のスーツにしか見えないだろうが……しかしメリッサは瞳を鋭くしながら席を立つと龍牙の身体に触れながらスーツを厳しく吟味するかのように触れながらそれらについて考察を始めた。

 

「基本的な防刃と防弾の素材、それに耐火性が高い素材を表面にコーティングしてるのね……他に目立った物は皆無。コスチューム……というよりも寧ろ防弾チョッキとかにプラスαした物をスーツにしているって評価した方が正しいみたい。でもこれは全然龍牙君って存在を引き立ててないわね」

「えっそこまで解るんですか?」

 

一瞬葉隠はまさか新しいライバルが……と僅かながらに思ってしまうのだが、純粋に彼女が龍牙のコスチュームに対する評価を行っていると分かり、ホッとしつつも言葉に驚いた。コスチュームの仕様書などを一切読む事もなく見て触れるだけで龍牙のコスチュームの全てを見抜いてしまっている、技術者として一流であることを感じさせながらも人を観る目もある事を思い知らされる。

 

「ちょっと身体を触らせて貰ったけど本当に良く鍛え抜かれてる、純粋に大きいだけじゃなくて戦い事に適した発達した鍛えた筋肉。これなら所謂マッスルスーツなら更にそれが促進される、マッスルスーツには元々防御面も優れてるからそっちの方がお勧めよ、そっちにすると攻撃にスピードも倍増すると思うけど」

「はへぇっ~……凄いんですねメリッサさん、一瞬しか見てないのにそこまで言えるなんて……」

「まあ今回、このI・アイランドに来た目的もそのコスチュームづくりなんですけど」

「あらっなら丁度いいわね!!あっそっか、それで戦兎さんと一緒だったのね」

 

納得がいったように笑うメリッサに釣られるように笑う。

 

「それに龍牙君の身体って凄いのね、ちょっと触っただけだけど単純なトレーニングだけじゃあ此処までならない。凄い実戦形式の訓練を送って来てるんじゃない?胸の辺りに凄い傷もあるみたい、その感触もあったし」

「ええまあ、というか身体中にありますよ。俺の師匠の訓練は厳しいので」

「へぇっ~……でもそんな訓練を送って来てるんだからきっと凄い個性なのね」

「龍牙君の個性はものすんごいんですよ!!カッコいいですし、頼もしいんです!!」

 

まるで我が事のように葉隠は龍牙の事を語りだしていく、本当に嬉しそうに語るそれにメリッサも笑顔を浮かべてそれに耳を傾ける。

 

「私たち期末試験、タッグを組んで先生と戦うんですけど私と龍牙君はオールマイトが相手だったんですよ」

「ええっ!!?マ、マイトおじ様と戦ったの!!?」

「超圧縮重りのハンデはありましたけどね」

「そして龍牙君はそのオールマイトと真正面からぶつかり合って、スマッシュを何回も受けたのに倒れなかったんです!!」

 

オールマイトの凄まじさを知っているメリッサはそれを聞いて目を丸くする。あのオールマイトのスマッシュを受けて倒れずに立ち向かい続けるという異常とも言える体力、それらも身体中に刻まれている傷に裏付けられている経験が積み上げた物があるからこそなのだろう。

 

「そ、それで試験の結果は!?」

「最後まで龍牙君がオールマイトを引き続けててる間に私がカフスをオールマイトにかけて見事に勝ちました!!」

「す、凄い!!マイトおじ様に勝っちゃうなんて!!?」

「最後は凄い無様だったみたいだけどね俺……」

 

最後の最後は最強の一撃の打ち合いになる一歩手前で葉隠がカフスを掛ける事に成功していた、あれが無ければ多分自分はオールマイトのスマッシュで必殺技ごとぶっ飛ばされていた事だろう。でなくても自分は葉隠の行動を見て安心しきったのかその時点で意識が完全に飛んでしまった墜落じみた事をやらかしている。

 

「龍牙君貴方本当に凄いのね!!」

「いやぁまあ、その……それなりには……」

「それじゃあメリッサ、彼の個性見たくないか?ちょうどこの近くにヴィランアタックって言う施設があるから、そこで実力を見ようじゃないか」

「ぜ、是非見て見たい!!」




―――あかん、メリッサヒロインの話を凄い考えてしまう……!!だって完璧すぎない彼女、本当にヒロインとしての要素がありすぎる……健気で明るくて優秀で美人で……好きだ。

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