僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~   作:魔女っ子アルト姫

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アメリカとか龍牙が人気が出そうな理由。先駆者。

いやだってハルクとかバットマンとかヴェノムとかがすげぇ人気出てるんですよ、そりゃ龍牙だって大丈夫だわって本当に思いましたわ。うん、感想で言われて自分でもすげぇ納得いったもん。


2人の英雄編―――困る黒龍と喜ぶ科学者

「ァァッ!!?最高記録が11秒であのヴィラン野郎だぁっ!!?」

「えっこの声って……か、かっちゃん!!?」

「おっ緑谷じゃねぇか!!それに葉隠も」

 

龍牙が戻ってくるのを待っている時、緑谷は聞き覚えがある声に導かれてそちらを見て見るとそこにはまさかの幼馴染である爆豪、そしてそんな爆豪と仲が良い同じくクラスメイトの切島の姿がそこにあったのである。肝心の爆豪は此方を一瞬だけ見ると一々うっせんぇだよクソナードが!!と言った後にヴィランアタックの受付を済ませに行ってしまう。

 

「何だ皆も来てたのか、俺は体育祭で優勝した爆豪が招待されたんだけど俺は付き添いで着させて貰ったんだよ」

「あっそっか、かっちゃん優勝者だもんね」

「んで、龍牙の奴も来てるのか?」

「あそこにいるよ」

 

指が指される先に切島が視線を向けると、そこにはなんと個性を発動させたままの龍牙を取り囲むかのように人だかりが出来ている上にマイクやカメラを向けてインタビューの準備をしている人たちまで控えている。

 

「うおっ何だあれ龍牙何やったんだ!?タイムアタックの1位になるとああなるのか!?」

「それもあるだろうけど……」

「I・アイランドでも雄英体育祭は放送されてたんだけど、その時に龍牙君大人気になったんだって。海外の人達からすると龍牙君って凄いカッコいいみたいだよ」

「へぇっ良かったじゃねえか龍牙の奴!!凄い見た目の事で気にしてたし、万々歳じゃねぇか!!」

 

と切島も龍牙の苦労などを知っているので友として誰も怖がらずに寧ろ自分から寄っていく人々の姿に笑みを零す。肝心の彼は戸惑いの嵐だろうが、それでも避けられたり、面と向かって悲鳴を上げられて脱兎の如く逃げられるよりは遥かにマシという物。

 

「龍牙君サインお願いします!!」

「こっち見て、目線お願いします~!」

「将来有望なヒーロー候補にインタビューを行ってるんですけど一言!!」

「えっえっ!?あ、あのちょっと待って……!?」

 

個性を解除する暇もなく取り囲まれてしまった龍牙は唯々慌て続けてしまっている、体育祭直後に大勢の人に詰め寄られて事もあったが、あれ以来通学時間とルートを変えつつ帽子やらで変装していたのでなかったが、今回のこれはあの時以上の物でもう慌てる事しか出来ない。何時の間にか握られている自分の左手に写真のフラッシュが目潰しの如く降り注ぐ、本気で如何したらいいのか分からなくなってきた。

 

「そろそろ助けてやるか……龍牙君もここでは人気があるんだから気を付けろって事は理解出来た事だろうし」

 

そう言うと戦兎は懐から一本のボトルを取り出した、そしてそれを専用のグリップに嵌め込むとボトルから粒子が溢れ出していく。粒子は刀身がドリル状になっている剣へと変貌して戦兎の手に収まっていた。

 

「うおっなんすかそれ!!?」

「これは俺の発明品の一つ、その名もドリルクラッシャー!!剣と銃を一つにしつつそこにドリルを加えた俺の自信作!!こいつにこのボトルを挿入」

 

そして再度懐から一本のボトルを取り出してそれを振るう。戦兎曰く、ボトルを振ったりするのは内部の成分を刺激する為で振ることで内部の成分が活性化しより力を発揮するように設計されているとの事。それに合わせて刀身のドリル部分を取り外して反対にして差し込むと、そのままガンモードへとチェンジ完了してからそこへと組み込む。

 

Ready go! Voltech break!!

 

差し込まれたクラッシャーから甲高い駆動音が響き始めていく、鍔に相当する部分に存在するメーターは勢い良く回転していき稼働状態が良い事を示し、それらが一気に振り切れた段階を見計らって引き金を引く。銃口からは鎖状エネルギー弾が飛び出していく。それらは器用に龍牙を取り囲んでいる人たちを避けながら真上から龍牙を縛り上げた。それに合わせて戦兎がクラッシャーを持ち上げ、そのまま吊り上げるように彼を引き上げて助け出す。

 

「大丈夫か龍牙君、いやぁもっと早く助ければよかったかな?」

「い、いえ助かりました戦兎さん……いやマジで……」

 

完全に憔悴しきっているような具合になっている龍牙はもうぐったりとしており、漸く個性を解除して一息付けるかのようにその場にへたり込んでしまう。慣れないあの状況は龍牙にとっては酷く応えた様子、それを見て戦兎はもうちょっと助けてあげますか、と親切心を出して新たなボトルを指してからクラッシャーをメガホンのようにしてから声を張り上げた。

 

「あ~あ~……申し訳ありませんねぇ皆さん、龍牙君はこういった状況に慣れてませんのでこの位で勘弁してやってください。それに今回彼はプライベートで此処に来てますので、その辺り御容赦願います。正式な取材申し込みなんかは雄英なんかを通してやってください、それじゃあそういう事で!!」

 

そう言うとボトルを引き抜き、再度クラッシャーをボトルの内部へとしまい込むと龍牙を連れてその場から足早に立ち去る事にした。その際にメリッサや葉隠、緑谷を連れて他の場所に移動する事になったが、他にも雄英のクラスメイト達がいる事が切島経由から分かったのか後々合流する事になった。一同は休憩を兼ねてメリッサが研究で使用している研究室を訪れる事になった。

 

「……」

「お~い龍牙君、大丈夫かお前。ヒーローになるんだったらこの位慣れなきゃだめだぞ」

「わ、分かってるつもりですけど……今までとのギャップって奴が……」

 

部屋へとたどり着いた龍牙だが先程の事でかなりお疲れなのかぐったりとしてしまっている。今までが恐れられるばかりだった故の弊害だろうが、戦兎の言う通り慣れていかなければならない部分も大きい事だろう。と顔を上げた時に手を強く握り込みながら瞳を輝かせているメリッサが映り込んできて思わずビクッ、と身体を震わせる。

 

「龍牙君!!是非、是非私もあなたのコスチュームとサポートアイテムの制作に協力させてほしいの!あんなに素敵でカッコよくて魅力的な個性なんだもの、あの程度のコスチュームなんて駄目よ!!もっと、もっと貴方って事を強調出来るような物じゃないと!!」

「え、ええっ!?」

「だってあんなに素敵でいい個性なのにあれだけなコスチュームは勿体なさすぎると思うの!!」

 

何か、メリッサの中に何かを刺激してしまったのか目が凄いキラキラしている彼女の迫力に押さえて引き気味になっている龍牙。如何やら個人的に龍牙の見た目がツボに入った模様。

 

「戦兎さん、龍牙君のサポートアイテムは私の方で準備したいんですけどいいですか!?丁度今いいのが後ちょっとできそうなんです!!」

「それじゃあ俺の方で取った龍牙のデータ渡してやるよ、それを組みこめば早く終わるだろ」

「有難う御座います!!そうだ、デク君に渡したいものもあるからちょっと待っててね!!」

 

そう言って部屋の奥に駆け込んでいくメリッサを見送った一同だが、戦兎を除いて何処か完全に圧倒され呆然としているような形になってしまった。

 

「メリッサさんって結構夢中になると熱くなる人なんだ……」

「なんか、戦兎さんと似たような物を感じる……」

「私もそう思ってた……」

「いや科学者何て全員あんなもんだぞ」

『いやそれはないでしょ』

「お前ら息合いすぎじゃね?」




何時になったらこれ、映画の良い所に入るんだ……。後ちょっとかな……。後、少し検討中なのですが、この部分を一部本編にリンクさせようかなと考えてます。もしかしたらあり得るかもしれないのでご了承ください。

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