僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~   作:魔女っ子アルト姫

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決意する清純と努力する黒龍

結果、なし崩し的にA組の出し物はバンド演奏とダンスホールを融合させたような物に決定してしまい耳郎、龍牙は中心で関わる事が決定的となり、葉隠も楽器を練習中という事で中心人物的な事は決定されてしまった。此処で問題になったが演奏する曲や楽器の担当分担などだった。バンドの骨子的な存在となるドラムは耳郎も練習だったとの事、他のメンバーも経験が無かったらしいのだが……

 

「そう言えばカッちゃん、昔にだけど音楽教室に行ってなかったっけ?」

「あ"っ?」

『意外過ぎる……!?』

 

まさかの爆豪が音楽教室に通っていた事が判明。放課後だが寮で試しにバンドをやって貰うと耳郎が驚愕するレベルで完璧な腕前であった。本人は乗り気ではなく誰がやるか、と言った雰囲気だったが……此処で龍牙が一言。

 

「爆豪、音で他の科を圧倒すると思えばいいんじゃね?」

「……雄英全員、音で殺るぞぉ!!!」

 

本人自身、他科のストレス発散目的の文化祭は何処か気に入らなかった。だが龍牙の一言で気が完全に変わった。向こうとしても自分達ヒーロー科の事を良く思っていない、そんな自分達が他を圧倒しひれ伏すしかない者を見せ付けたらどうなるだろうか、そんな脳内想像の結果、やる気を出した。

 

「でも俺、こういったギターみたいなのは触った事ないけど……」

「大丈夫ウチが教える。それにクラシックでもギターが出来るなら直ぐに覚えられるよ、後龍牙、アンタサブボーカルね」

「えっ」

 

音楽経験が耳郎と並ぶレベルな龍牙は必然的に中心人物且つ重要ポジションとなるのは当然とも言えた。加えて寮にて軽く歌わせてみた結果、低音の良い声を出せていたので耳郎のハスキーボイスと組み合わせる方式に決定した。因みに使い方も直ぐに覚える事が出来た。

 

「っというかさ、龍牙をソロで歌わせてみるのも悪くねぇんじゃねぇか?普通にいい声してるしよ」

「サブで一曲やらせるのもありだよ」

「いやいやいや……流石にそれは重い重い」

 

そんな一悶着もありながらも龍牙の文化祭での役割が決定していく、ギターの練習に加えて歌う事にまでなってしまったので色んな物が重なってきてしまった。最初こそ周囲から負担が大きくなってしまったので減らすべきではないか、と言われるのだが……そこはタフネスお化けの龍牙。夜遅くまで練習していたとしてもケロッとしている上にこの一言で問題ないとしてしまう。

 

「まあ師匠とのガチ訓練よりマシだからね」

 

皆からしたらそれと比べられちゃ終わりである、と言っても龍牙としては経験すること全てをそれと比較してしまうほどに師とは長く深い時間を過ごしたという事である。そんな龍牙も文化祭に向けて頑張っていこうと思っている。

 

「凄い、もうウチの指導なんて必要ないじゃん。やっぱ経験者だから呑み込みが早いよ」

「いや教え方が上手いからだよ」

 

練習用の課題曲として出された曲を演奏し終えた龍牙に対して耳郎が圧巻と言った表情で拍手を送る、龍牙の実力を知りたくて所々えぐいレベルの物を出してみたのだが、それらを完全に覚えている上に演奏しきってしまった彼の実力はもう褒めるしかなかった。そんな龍牙もクラシック系以外が初めてなので確り教えて貰ってたからこそ出来たと思っている。

 

「それじゃあ次からはさ、常闇を教えてやってよ。ウチは全体練習にダンスの振り付けに合わせて微調整もしなきゃいけないからさ」

「出来る範囲でなら」

 

龍牙も龍牙でボーカルとしての役目を果たす為の練習をしなければいけないので、今現在猛練習中。此方は苦戦しているのか本人的に満足出来ないのかまだまだな部分がある模様。加えてメインである耳郎とも練習をしなければいけないので時間が掛かる。

 

「んじゃ休憩しててよ、後で常闇見てあげて」

「了解」

 

と、此処で指休めも含めて龍牙は休憩を取る事になった。寮内は少し騒がしいので外に出て芝生の上に腰掛けてボンヤリと空を見上げる事にした。特に何も考えずに空を見上げていると、なんとなく思った。自身の修行以外で此処まで熱心に努力を重ねていた事があっただろうかと。根津に教えられていた楽器の練習も何方かと言ったら気分転換的なものだったし、此処まで熱心な物もなかったと思い至る。

 

「でも、良いなぁ……こういうのって。こういうのを青春って言うのかな……今度ミッドナイトさんに聞いてみよう」

 

青春の青臭さが大好きなミッドナイトに問えば即答で超いい!!と返すであろう事を思っていると頬に適度に冷えたペットボトルが当てられた。振り向いてみるとそこには自分だけで見えるように個性を解除して笑顔を見せている葉隠の姿があった。それを受け取ると彼女も隣に腰掛ける。

 

「頑張ってるね龍牙君」

「葉隠さんこそ、ダンスは順調?」

「うん。芦戸ちゃん教え方凄いうまいんだよ、でも私がダンスが魅せるのって相当難しいよね」

「あ~……まあ確かに」

 

ダンス隊に入っている彼女の方も色々と順調に向かっているらしい、が此処で葉隠個人の問題も出てくる。身体が透明である彼女はダンス隊に入っても衣服の動きでダンスを表現する事になるので振り付けが個人の物になっているらしく芦戸もかなり頭を捻っているとの事、思い切って個性の事を打ち明けようとしたのだが

 

「大丈夫!!寧ろどうやったら魅せられるのか考えるの楽しいよ!!って言ってた」

「すげっ」

「それでね、ちょっと龍牙君に相談があるの」

「俺に、相談……?」

「うん」

 

彼女からの相談というので姿勢を正して聞いてみる事にする、重要な物ならば自分も心して聞かなければならないからである。少し緊張した面持ちでそれを待っていると……葉隠はこういった。

 

「あのね、私ミスコンに出てそこで個性を解除してみようと思うんだけどどうかな?!」

 

そう、今まで龍牙にだけ明かしていたそれを大きな舞台で明かしたいという物だった。しかもその舞台というのが雄英のミスコンテスト、思い切った発想に思わず驚いてしまう龍牙。だがある意味いいかもしれない、日頃から透明人間として目立たない事が正解であるが、個人的には目立ちたいという思いで揺れている彼女。だからこそ女性としての魅力で勝負するミスコンテストに出ようというのだ。これはかなり面白くなりそうな気がする。

 

「いや本当に良いと思うよ、俺応援するよ」

「ホント!?やった、龍牙君そう言ってくれるなら私やってみる!!それでね、衣装とかどうしたらいいと思う?」

「あっそっか衣装の問題とかあるのか……」




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