僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~   作:魔女っ子アルト姫

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課題と話が来る黒龍

その日も龍牙は雄英にて勉学と自主練などに精を出しながら更なる向こう側へと伸ばす為の腕を伸ばしている。完全にドラグブラッカーと一体化した姿を得たとしても更なる発展形があるのでは、更なる姿などがあるかもしれないと追求をやめる気はない。ある種、趣味の一つになっているかもしれない。そう思いながらも今日も個性習熟訓練の一環としてバイク形態となったブラックドラグランザーに跨りながらグラウンドの一つを疾走していた。

 

「此処でっ……!!」

 

地面と平行になりそうな程に身体を倒して直線から真横に曲がっていく、もう身体が擦れるギリギリの所。普通のバイクならば出来ないような事だが、このバイクはブラックドラグランザーなのでそれ自体は体重移動もしてくれるお陰で容易に曲がる事が出来るので加速したままで行ける。そして途中で思いっきり車体を持ち上げるように力を込めるとタイヤが地面を蹴るように空へと跳躍してそのままバイク形態から通常形態へと戻りながら空を疾走していく。

 

「此処で一気にっ―――!!」

 

後輪だけを出現させながら一気に降下しながらウィリーを行いながら龍は高らかに咆哮を上げながら、前方へと黒炎弾を降り注がせていく。同時にブラックドラグランザーと視界を共有させて視界を確保して狙いを定めて仮想敵の動きを封じつつ逃げ場を無くしていく。周囲は鉄をも溶かす黒炎の火の海にして完全に逃げ場を無くす、そしてそこへダメ押しと言わんばかりに自らを黒炎で纏った龍が敵を押し潰す勢いで突撃する。

 

「……ふぃ~……でもやっぱり火力ありすぎるかな……?」

 

突撃の後を見ると黒炎によって溶けている地面や粉砕されている道路跡などが視界に残っている、これはこれで一体誰に対して使えばいいのだろうかと困ってくる。脳無レベルの相手でないと確実に相手を殺してしまうのではないかという疑問が頭に過る、そして同時に黒炎の関係で必然的に火力と殺傷力がありすぎてしまうと気づきこれは何とかしなければならないと新しい課題として定めていく。

 

「後開発を目指すとしたら遠距離攻撃か……黒炎弾は何方かといったら中距離、遠距離は如何するかな……」

 

出来る限りの片づけを済ませると寮へと道を歩いていく、バイクを使用する為の許可は下りているがその扱いには漸く慣れてきた所。最近になって根津から正式な許可申請が通ったという話が来たので、これで名実ともにドラゴンライダーとして活動出来るようになる。まあいざとなったら空を飛んでいくという手もあるのだが……。

 

それはそれとして自分の泣き所といえば矢張り遠距離に対応出来ない所。自分のタフネスに物を言わせて攻撃を正面突破して相手を無理矢理距離内に収めるという選択肢もなくはないのだが、攻撃されたらノックバック確定、当たった時点で完全アウトな個性持ちのヴィランを想定すると作っておくことに間違いはないだろうと色々と策を巡らせていく。

 

「……龍頭からの黒炎弾を応用して何かに発展させれば行けるか……炎を一点集中させてバーナーみたいにして放射するとか……」

 

そんな事を考えながらも道を歩いていると寮近くで影が目に入った。唯の影ならば気にしないのだが、その影は自分が嫌というほどに見た事がある物だった。その影の形を見た瞬間にはそこに誰が居るのか分かってしまった、そこには自分の敬愛する師がいた。

 

「師匠、如何したんですか急に雄英に来て!?」

「野暮用でな、これから時間を取る事は出来るか」

「ええ、そりゃ勿論。この後は寮で復習をやろうとしてた位ですから」

「なら問題ないか……応接室へ行くぞ、お前に会いたいという奴を連れて来ている」

 

そう語って歩きだしていく師の後に龍牙も続いていく。

 

「師匠、№3おめでとうございます」

「見ていたか」

「そりゃもう釘付けでした」

「……そうか」

 

それを聞いてギャングオルカは出来るだけ平静を装っているが、まっすぐ前を見つめているのだが頬は上がっており龍牙にはばれない様にガッツポーズを取ったりしている。彼としても矢張り龍牙に見て貰えていた事は嬉しかった様子。

 

「それと同時に師匠の弟子として俺はもっと進んでいかなきゃいけないって思い知らされましたよ、俺にはそれだけの責任がある訳ですから」

 

胸を張っている龍牙にオルカは少しだけ胸を撫で下ろした。自らの弟子を信じて次の世代を託すと宣言したと言えば聞こえはいいだろうが、それは望んでもいない事を押し付けてしまったのではないかという考えが脳裏を過り続けていた。だが余計な心配だったのかもしれない。

 

「俺は嬉しかったですよあんな風に言って貰えて、俺はそんな師匠に相応しい弟子になるつもりです。もっと精進します」

「……ふん、ならば俺ももっと厳しくしなければな」

「俺はそれでもかまいませんよ」

 

今ですら以前よりも優しくなっているのだから元に戻してくれても構いないという龍牙だが、オルカとしてはそうするべきなのかは多少なりとも迷っている。世間にあのように宣言した以上、そうなる為にも自分も師としてしっかりしなければいけないだろう。それでも手心は必要になるだろうが。

 

「それで師匠、俺に会いたいって人って一体誰なんですか?」

「お前に意見を求めたいという奴だ、なんでもそいつの地元に脳無のハイエンドと思わしき奴の目撃情報があるらしい」

 

それを聞いて龍牙は思わず身体を強張らせた、ヴェノムのお陰で怪我は塞がっているがその時に龍牙は腹部を二回貫かれている。ハイエンドの危険性を身をもって体験している。それに関する話ならば確かに自分がいかなければいけないのも理解出来る。

 

「そのハイエンドが、俺が遭遇した奴なら相当やばいですよ。ヴェノムと一緒じゃなかったら俺も確実に死んでたでしょうから」

「だからこそお前に話をしたいと来たんだ」

 

舞い込んできたハイエンド脳無の話、それが齎すのは一体何なのか。

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