僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~ 作:魔女っ子アルト姫
戦兎とミルコは龍牙の部屋にお邪魔する為に寮へとやって来た。だが寮についた時点で大騒ぎになって緑谷はミルコにサインをお願いし、快諾して貰えて感激に浸っていた。同時にミルコとはどんな関係なのかと問いただされる事になったのだがそこでミルコは笑いながら龍牙を抱き寄せて、力強く宣言した。
「今日からこいつの姉貴になったから宜しくな、ちょくちょく雄英に遊びに来てやるからその時には声かけろよ。鍛えてやる!!!」
『ええええッッ!!!?』
「いいぞ、元気だなお前ら!!」
と物事を正確に説明しなかった為にその説明に戦兎が奔走する為になった、正確には義兄や義姉という義兄弟的な物になったと説明して漸く皆は落ち着いたように胸を撫で下した。そしてそこで再び戦兎がミルコを引っ叩いた事で喧嘩のゴングが鳴り響いた。
「ってぇな!?何すんだ戦兎テメェ!?」
「それはこっちの台詞だ馬鹿ミルコ!!お前こそいきなり何口走ってんだアホ!!」
「ンだとこのクソ野郎が!!」
「「上等だ表出ろぉ!!」」
「あっじゃあ俺部屋でお茶の用意してますので」
『いや止めろよ!!?』
もう完全に慣れたというか呆れたと言うべきなのか、龍牙は下手に止めずに一回外で軽く発散させた方がいいなと判断したのか部屋の番号を伝えて先に戻る事にするのだが一斉にツッコミが入る。流石に止めないと大きな問題になる上に大騒ぎになるのでは……と言われたので一理あると納得してから一言掛ける事にする。
「派手にやらないでくださいよ」
「分かってる、口喧嘩程度だ!!」
「ああ、ちょっと手が出る程度の、な!!」
そして二人は同時に足を踏み出して外へと出るのだが……同時に怒声混じりの罵声と殴り合うような音が聞こえてくる。本当に大丈夫なのかと不安が過ってくるかもしれないが、二人がマジで喧嘩をするならば戦兎は確実に変身するしミルコはあんなに大人しく喧嘩しない。一応弁えた上で喧嘩をしていると龍牙は察する。
「お、おい龍牙お前あのミルコが姉貴になるとかどうなってんだよ……!?」
「さあ……何か気に入られたみたい」
「何だお前年上キラーか!?どうやったらそんなに年上にモテるんだ教えてくれ!?」
「取り合えずエロ全開にするのやめたら?」
峰田からの追及を軽くいなしつつも龍牙は部屋へと戻っていく、途中で寮を揺るがすような衝撃が放たれたのだがきっと大丈夫だろうと自分に言い聞かせながら紅茶の準備を始めておく。暫くすると酷くスッキリしたような顔つきになった二人が入って来た。
「終わりました」
「ああ、終わった終わった。ったくお前も少しは考えてから喋れよ」
「事実は事実だろ、それに関してお前が神経質になりすぎなんだよ」
二人の声色に既に怒りなどの感情などは浮かんでいない、既に平常心でいるようで胸を撫で下ろしつつも腰を下ろした二人に紅茶のケーキを差し出しておく。二人はそれらに手を出しながらも笑っているので龍牙も手を付ける。
「あっそうだ、これも渡すの忘れてたわ」
そう言いながら懐から二つのボトルを龍牙へと投げ渡した。それは赤と青のボトル、それも自分を示すような龍の紋章が記されている。
「それはナックルに装填する用のボトルな、どっちも龍牙から抽出させて貰ったデータを基にしてそこに他から抽出した物を混ぜて作った専用の奴。ドラゴンマグマボトルとドラゴンブリザードボトル、此処まで言えばナックルの名前も分かるだろ」
「あ~……属性を使い分けられるからエレメントなんですね」
「でもよ、龍牙って元から炎出せるのにマグマって被ってねえか?」
「良いんだよマグマと炎は全然違うんだから、その内他のボトルも開発する」
そんな事を言いながらケーキを頬張る戦兎、まあ確かに違うと言えば違うだろうが……大部分の人からすればマグマも炎と同じような属性だろうとは思う事だろう。龍牙も同じと言えば同じだがマグマは吹雪で冷やせば足場の制作などに使えるのではないか、と前向きに考えて活用方法を考え出す。
「んで龍牙、実はこっからが本題っというか雄英に来た理由があるんだよ。実はオールマイトから話が飛んできてな、緑谷の相手をしてほしいって言われたんだ。お前なんか知ってる?」
「オールマイトが緑谷に、ですか?」
戦兎が雄英に訪れた本当の理由はオールマイトから相手をしてほしいという事を言われたからである、戦兎も何故自分に話が来たのかは分からないが平和に貢献した物としてその話を断るつもりはないが何かあったのかを知りたい。と言われても龍牙は全く分からない、と言いたい所だが心当たりは僅かながらに存在していた。葉隠にB組との授業の時の話を聞いていた時の事。
「そういえば緑谷から急に黒い物が飛び出したって葉隠さんが……」
「黒いもん?あの緑のサイン欲しがってた奴だろ緑谷って、そいつの個性ってそんなものなのか?」
「いやあいつの個性は身体能力を強化する類の物でそんな物なんかじゃ……」
「ふぅむ……それじゃあある意味龍牙に近い類の物なのかもな、緑谷の個性って」
戦兎の考えは龍牙のように個性の核、ドラグブラッカーのようなものが存在する。個性は発動するとそこから力を引き出す事になりそれが身体能力の強化という物になる。だが今回は全く別の引き出し方がいきなり可能になってしまい、ある種の暴走状態になったのではないかというのが戦兎の考察。
「んじゃ戦兎を呼んだのは結果的に複数の個性を持ってるのと変わらないからその対応の仕方を学ぶ為って事か?」
「かもしれねぇな、それか俺の抽出で緑谷の個性データを取って調べて欲しいって事かも。それで適したサポートアイテム制作を頼むとか」
それは普通にありそうな話だとある意味で龍牙は納得する、そして戦兎はお代わりのチーズケーキを欲したので新しいのを出した時戦兎が龍牙に向けていった。
「なあ龍牙、お前も一緒に来て緑谷とガチバトルしてくんね?」
「―――はいっ?」
「ンだとそれ面白そうじゃねえか!!私にもやらせてくれよ!!」
「お前は加減できないから駄目だ」
次回龍牙、緑谷とガチバトル!?