僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~ 作:魔女っ子アルト姫
共に装着されたビルドドライバーが唸りを上げながら変化の兆しが起る中、戦兎のドライバーにセットされたトリガーがけたたましい音を立てながら龍牙の周囲を取り巻く炎と黒龍のように巨大な金型のようなものが取り囲む。黒と黄色の警戒ラインが成された兵器のパーツを製造するかのようなそれに挟まれながらも戦兎は落ち着き払いながら呼吸をする。そして双方に言葉が投げかけられる―――
「「変身!!」」
アーマーを纏った姿は先程の漆黒で鋭角的な姿から一転、各部にバネが仕込まれている。そして何よりボトルによって変化しそれぞれのボトルの形になる瞳が兎に統一されている。二つで一つだったビルドの力を完璧に統一した姿、ラビットラビットフォーム。
「戦兎兄さんそれって……」
「これが俺の最高傑作、ラビットラビットフォームビルド。如何よ龍牙、凄いでしょ、最高でしょ、天っ才でしょ!?」
「ああ、ミルコ姉さん成分を含めて最高傑作って事ですね解ります」
「ウグッ……お前、益々口が減らなくなってきたな……」
強ちそれを否定もしない戦兎も戦兎だが、戦闘準備も整った二人は未だ自分達を見据えている善魔を睨みつける。
「おおっかの高名である桐生 戦兎博士のビルド、そしてそれの最強とも言われる姿と黒鏡 龍牙様の最強をお相手できるとは……この悪士 善魔、お相手になるように全力をもって務めさせていただきます!!」
「あいつも口が減らねぇな……まあいい、行くぞリュウガ!!」
「ええ、ビルド!!」
共に駆け出していく二人は瞬時に敷地を越えて飛び出していく、それらを迎え撃つかのように一気に空気を裂きながら迫る善魔はその両腕を更に巨大な者へと変化させてながら加速のままそれを全力で叩きつける。それを回避しながら両者はその腕を逆に駆け上がりながら懐へと迫る。
「「せぇのっ……!!!」」
同時に炸裂する両者の拳、顔面を捉えながら天から地へと引き摺り下ろしながらそれへと腕が伸ばされていく。ビルドの脚が一気に伸びて地へと降ろされた善魔を捉えながら、それを一気に縮めませて距離を詰める。
「なんというっ……!!悪魔の無慈悲・凄惨の断爪!!」
自ら自身をスリングショットの弾丸のようにして迫ってくるビルドの一撃を大剣の刃のように分厚くした爪で受け止めるが直後に同じく伸ばした手の先に掴まっていた龍牙が一気に迫る、それが爪を圧し折るようにしながら一撃を善魔へと炸裂させる。
「ガフッ……流石、龍牙様のビヨンド・ザ・リュウガで御座いますねぇ……!!」
「なら、もっと味わえ……ドラゴン・スマッシャー!!!」
右腕に部分出現の応用でバスターベントを出現させ、それから放つ砲撃の反動を推進力にしながら更に一気拳を振り抜く。だが善魔もそのダメージを得て更に身体が強靭な物へと変化していく、鋼の肉体となったと言わんばかりのそれを誇りながら反撃の一撃でバスターベントを粉砕する奥から今度は飛び込んでくるビルドがその顔面へと飛び膝蹴りを加えた。
「俺をいる事を忘れんな!!」
「ええ、勿論忘れてなどいませんとも!!」
確かに膝がクリティカルヒットしているのにも拘らず、善魔はそれを受け止めている。鼻は潰れ血が流れているのも関わらず、それが如何したと言わんばかりに耐えきっている姿に思わずビルドは共に退いて構えを取る。潰れた鼻を強引に直しつつ、レンズが割れてしまった眼鏡の位置を直しつつも不敵に笑い続けている姿には不気味な物を感じさせられる。
「フフフッ……此処まで慈悲を貫通しダメージを受けた日は何時振りでしょうか……流石は御強い、これは私も本気で行かなければ此方がやられますねぇ」
「仮にも顔面潰されてんのにまだピンピンしてんのかよ……どういう身体してんだ」
「だが同時に感謝を、私は痛みを受ければ受ける程に力を増大させる。悪魔の恨みというのは恐ろしいのでご注意をっ……!!」
その言葉の通りに善魔から感じられる圧力は徐々に増している。ダメージを受けて更に強く、力を増しているのも事実。防御を高めつつも受けたダメージを力に変換する天使と悪魔の個性、それに対しながらも龍牙と戦兎は全く動じる事も無く構えを取り続ける。
「ハン、笑わせるな。お前なんかより髭の方がよっぽど怖いわ」
「その比較は如何かと思いますけど……強くなろうが全力で向かって行く事に変わりはないですからね」
「フフフッ……ではその侮りが死を招くとお教えいたしましょう!!」