僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~ 作:魔女っ子アルト姫
「すっげえな4人が殆ど独占状態だぜ!!」
「4人とも2000件オーバーの指名って……やべぇな普通に」
「それで他は500切ってるって事はマジで集中してるって事なんだな……」
黒板に表示されている指名が入っている各人、その中でも爆豪、龍牙、轟、常闇はぶっちぎりの数値を叩きだしている。全員がトーナメントではすさまじい活躍と戦いを披露したことが起因している事は間違いない、全員が激戦を披露し自らの力の最大限を出し尽くしたと言っても過言ではない、それを評価しないプロなど存在しないという事だろう。
そしてこれらの指名を出したヒーローの元へ出向きヒーローの活動を体験するという。プロの活動を自らの身体を持って体験し、より実りある訓練をするため。そしてその為にヒーローネームの考案をするという、仮にもプロヒーローの元に行く事になる、それはつまり将来的な自分の立場のテストケースにもなる。
「つまりはこれらを使って職場体験をさせてもらうって事だ。そこでヒーローネームを決めるって流れだ、適当なもんは―――」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!この時の名が世に認知されてそのままプロ名になってる人は多いからね!!!」
『ミッドナイトォ!!!』
教室に参上したのは18禁ヒーロー事ミッドナイト、龍牙にとっては根津経由で知り合った数少ない異性。葉隠についての相談や学校生活で友達が出来た時は如何すればいいなどとそんな相談も持ち掛けたりもした。それをミッドナイトは年の離れた弟が出来たような気持ちになりながらも快く相談に乗っていた。龍牙としてもお姉さんと思っている。
「まあそういう訳でミッドナイトさんに来てもらった。俺はそういうの無理だからな」
「さあこれからあなたたちの未来へのイメージを形にするのよ!変な名前だとやばい事になるから真剣にね!!」
龍牙の師であるギャングオルカ、これが仮にチンピラオルカという名前だったらどうだろうか。ヒーローとしての威厳もないしヴィランへの威圧にも何もならない。故に様々な意味でヒーローネームは大切になるのである。因みにチンピラオルカについてはお見合いの時にエンデヴァーがそう呼んでいたので、龍牙は一応報告すると……
『あの万年2位の蚊取り線香がぁぁぁああああああ!!!!俺の息子に何吹き込んでやがんだぁああああああああ!!!!!』
『し、師匠お願いだから落ち着いて!?根津校長ヘルプ、ヘルプゥゥウウウ!!!!!』
とガチギレしながらエンデヴァーの事務所に突撃しようとしていたのを必死に止めたりもした。そんなこんなで龍牙も名前を考える、自分にある要素と言えば常闇が言うように闇炎龍というのが全てに凝縮しているような気がする。闇のような炎を吐く龍、正しく自分だ。といってもこれをそのままヒーローネームに採用するのは常闇も気分が悪いだろうし、参考にする程度にしておこう。
「……ギャング・ブラックドラゴン……あっいいかも」
自分が参考すると言ったら矢張り師匠たるギャングオルカ、そのギャングというフレーズを少々失敬して自分を組み込んでみると中々にかっこいい字面になっている。しかしギャングというのは本来ヴィラン側、ギャングオルカにマッチしているのは鯱が海のギャングと言われるからで自分には合わないと没にする。次々と案は出てくるが如何にもしっくりこないのか没にしていく、自分にはそういうセンスが無いのかなと軽く落ち込む中、ミッドナイトから驚きの発言が飛び出した。
「そろそろ時間的にもいい頃かしらね、それじゃあ出来た人からレッツ発表!!」
『!?』
まさかの発表形式に驚きの声が上がる、だが結局ヒーローとして活動をするならば注目されるのは自明の理。今の内に慣れていくという意味ではいい方法なのかもしれない。しかし全く進んでいない龍牙からするともう決めなければならない状況になってしまい、焦りが出てくる。幾ら頭をひねってもいいのが出ず、抱え込んでしまう。
「梅雨入りヒーロー・フロッピー」
「可愛い~!!親しみやすくてお手本みたいなヒーロー名ね!!」
「親しみ……」
「武闘ヒーロー・テイルマン!」
「名が体を表してる、いいわね!!」
「名が体を表す……」
「インビジブルヒーロー・ステルスガール!!」
「良いわね最高!」
「やっぱり……」
「漆黒ヒーロー・ツクヨミ、それが俺の名だ」
「夜の神様!常闇君にピッタリね!」
「自分にピッタリ……」
次々とヒーローネームが決まっている中、それらを参考しながら自分の名前を組み立て上げようとする龍牙。ヒーローとしての親しみやすさ、分かりやすさ、自分に合っているなどなど参考にする部分が多聞にある中で必死に考える。やっぱり自分の龍という部分を強調するべきなのかと思いつつもペンが動かない。
「俺だ……ダイナブラスト!!!」
「おおっダイナマイトにブラストを合わせたのね!!」
続いて壇上に上がったのは爆豪、彼は自分の爆発にダイナマイトなどを掛け合わせたいかにも強そうな物になっている。だが彼曰くそれだけではなくダイナミックを合わせているとのこと、渾身のネーミングらしく本人は良い感じと言われて自慢気にしている。尚、此処に決まるまでヴィランのような名前ばかり考えていたのだが、声援の中にダイナマイトボーイという物が混ざっていたのを思い出してこれに行きついた。
「ショート」
「あれ名前でいいの?」
「思いつかなかった。それでも俺は俺の名前でいい」
「まあそういうのもありよね、事実自分の名前をヒーローネームにするヒーローもいるし」
「そういうのもあるのか……!!」
焦凍は自身の名前で活動すると言う、しかし龍牙はそれを感銘を受けた。自身の名前、龍牙。それこそヒーローネームに相応しいのではないかと。龍であり悪を砕く牙を持つヒーロー……確かにこれはこれでいいかもしれないと龍牙は手を上げた。
「はいっ龍牙君!君はどんな名前にしたの?」
「凄い悩みました。俺名前とか碌に考えられないみたいなんで、色々候補は合ったんですけど……やっぱこれが一番だと思います」
そう思い、ボードを掲げる。そこにあるのは自分の名前、自身の個性と同じである自分の名前をヒーローネームとして胸を張って使っていくつもりだ。
「貴方も名前なの?」
「はい。やっぱりこれが一番俺らしいって思いまして―――敵を牙で砕いて誰かを救い、炎で誰かを温める龍。そんなヒーロー……リュウガ、それが俺の名前です!!」
結局リュウガにするしかない……だって思いつかないだもん!!!私毎回毎回名前で苦労してるんですよ!!誰が良い名前があったらそんな思考を教えて欲しいもんだぜ……。