僕のヒーローアカデミア~ビヨンド・ザ・リュウガ~ 作:魔女っ子アルト姫
ヒーローネームも決定した一同、そこからは彼らの問題へと切り替わっていく。指名を受けた物は指名先から自分が行く職場体験先を決めて相澤に申し込んでおく必要がある。複数の指名がある場合はその選定に急がなければならない、指名がない者は事前に雄英が受け入れ可能なヒーロー事務所から選んでそこを申し込む運びになる。しかし、多くの指名を受けている者はある意味で地獄を見る羽目になる。
「龍牙君そのファイル全部指名先が書いてるプリントなの!?」
「そうなんだ。凄い量だよね……」
と軽く汗を流しながら机の上に置かれているファイル、しめて23個。ファイル一つにつき約100件の指名先の名前や情報などが分かりやすく纏められているのだが……それでも龍牙は2303件という凄まじい数の指名を受けているので量も凄い事になる。一体どれから見たらいいのかも困ってしまうほど。
「一応相澤先生が目安にしろってランキング順に纏めてくれた奴もあるからね、見た目以上ほどの量ではないかな多分」
「へぇっ~見てもいい?」
「勿論」
相澤が簡単に纏めてくれた紙、それは龍牙に指名を出したヒーロー事務所がヒーローランキング順位、主な活動内容などを纏めてあるもの。これだけ大まかなヒーロー事務所の傾向と力が分かるようになっている。興味をひかれた葉隠がそれを見てみるがそれを見て驚く。
「えっ凄い何これ!?トップヒーローの指名ばっかり!!?」
「マジかよ!?うおっすげぇいきなりエンデヴァーからの指名あるぞ!!」
「エンデヴァーだけじゃねぇ……ランキングトップテンに入ってるヒーロー全員から来てる!?」
その言葉にクラス中からその紙を見ようと集まってくる皆、それもその筈。オールマイトを除いたトップヒーローの中のトップヒーロー集団全てから指名を受けていると言っても過言ではない指名を受けている。龍牙の実力と将来性などがそれだけ多くのヒーローに評価されているという事になる。龍牙が凄い事は知っていたが改めてそれを思い知らされると驚くしかない。
「おい龍牙お前Mt.レディから貰ってるのかよ!!?その指名オイラにくれよ!!」
「いや流石にそれは相澤先生に相談しないと……というか峰田、優……じゃなくてレディさんのファンなのか?」
「当たぼうよ!!!」
と力強くサムズアップする峰田。新人ヒーローとして売り出し中の女性ヒーローMt.レディ。巨大化という個性で女性ながら力強い戦いを繰り広げるヒーローなだけではなく、非常に美しい美女である事も有名でファンも多い。どうやら峰田もその一人らしい。
「龍牙ちゃん、峰田ちゃんは多分Mt.レディをそっち系の目で見てるだけよ」
「そうなのか?」
「違うし!?」
と梅雨ちゃんの言葉に素直に聞いてみる龍牙、それを慌てながら否定する彼を見る龍牙。実はそれなりに仲が良い二人、しかし体育祭終了直後に自分の自慢の物を貸してやる!と言われてしまい、どんな反応をすればいいのか困って未だに返答をしない龍牙であった。
「んっというか龍牙、なんでお前Mt.レディの事、レディさんって呼んでんだよ!?っつうかその前もなんか言いかけてたろ!?」
「保護者経由だけど面識があるんだよ。今度サインお願いしてみようか?」
「龍牙お前……オイラとお前はズッ友だぜ!!!」
Mt.レディは師匠こと、ギャングオルカ経由で面識がある。対巨大ヴィラン戦闘訓練として相手となって貰ってからはそれなりなやり取りをしている。新人ヒーローとして苦労もしているのか、愚痴も多いが龍牙はそれらを真剣に聞いたうえで相談に乗ったりもしているからか、彼女からの評価は高い。一方的だが弟認定されて少し困っている面もあるが、良い人だと彼は思っている。
因みに最近会った時には、個性が暴発してしまい、事務所再建の間だけで良いから泊めて欲しいというお願いだったりした。
「でもまあ俺は行く処は決めてるんだ」
「マジで、こんなにあるのに」
「来てたら行こうって思ってたんだ。でも来ててちょっと安心した」
そう言いながら龍牙はファイルを開きながら目当てのヒーローのページを開く。そこにあったヒーローの写真を見て安心したような表情を浮かべる龍牙に事情を知っている常闇は納得したように微笑んだ。開かれてたページにあるのはギャングオルカの事務所である。
「ギャングオルカか、成程かなりいいチョイスだな!」
「見た目関係もありそうだな」
「それだけじゃないだろ、なぁ龍牙」
「まあな」
短い言葉のやり取りだが、常闇には龍牙の心の中を全て見通りしていた。今の龍牙にあるのは喜びと安心、師匠からの指名が来なかったら如何しようとでも思っていたのだろう。
「何だよ何だよ何だってんだよ、お前ら勝手に分かった風にしやがって!!おい常闇教えろよぉ!!」
「言っていいのか龍牙」
「俺は別にいいけど」
「そうか、ギャングオルカは龍牙の師匠だ」
『……えええええええっっっっ!!!??』
直後、教室中に悲鳴のようなボリュームの声が響いた。直後に龍牙に対する追求じみた質問攻めが行われるのであった。
「やぁっやっぱり龍牙に指名を出したんだね」
『やめた方が良かったですかね』
「いやいや正解だよ、実地でしか教えられないことだってあるからね!!」
雄英の校長室にて根津は携帯でギャングオルカに連絡を取っていた。龍牙に指名を出した件についての電話、ギャングオルカとしては実地でしか教えられない事もあるので、改めて鍛える為に指名を出している。確かに自分が教えたらある意味問題が生じるかもしれないが、それでも指名は出すべきだと彼は思っている。
『……恐らく、多くのヒーロー達は龍牙の事を戦力としてしか考えてないでしょう。俺は奴自身を見て教え込むつもりです』
「そうだね。まだまだ龍牙は幼くて未熟者だ、信頼出来る人間がビシバシ扱いてやるべきだね。実地では遠慮せずに新米サイドキックを育てるつもりでやってやりな。その方が龍牙も喜ぶだろうし」
『分かりました、では―――心を折りすぎない程度には厳しくやりましょう』
個人的にMt.レディは普通に好きです。なんて言うんだろう、うん好きです。
だって素敵やん、えっ主に何処が好きかって?そりゃ……やめておきます、妻が目を光らせて睨んできそうなので。
あと最近葉隠さんってどんな感じなのかって想像が止まらない。こんなに想像をかき立てられるですね。いやぁ……すげぇな透明ヒロイン。