一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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模型部訪問

 

 

あれからオルコットさんが何故か上から目線で煽りに来たりしたが、特に問題は起こらずに昼休みになり八月一日 君を見送り姉から貰った資料を片手に購買に行って片手間で食べられる物を買い、人気の少ない屋上の東屋で資料を読みながら食事をする

 

特にユニット換装の手順を念入りに読み理解を深める、じゃないと八月一日 君が怪我をしたり試合中に事故が起こる可能性が出てくるからだ

 

「・・・これを作った人はガンダム好きな人だな、絶対」

 

ユニット名や武装名は和名になってあたるが、形状や特性を見て間違いなく影響を受けているのが分かる

 

 

それは逆に言えば、ISの技術を流用すればMSが作れる可能性が有ると言う事でもある、まぁISの方が小回りが利くから優位なのは間違いないだろうけど

 

そんなわけで隅から隅まで隈なく読み、あとは実機を直接確認すれば大丈夫な状態にしておく

 

「さて、専用の設備は いつ設置が終わるかな・・・ん? 待てよ? 」

 

 

専用の設備が必要で設置工事が行われる訳だけど、アリーナ全部のピットに設置工事をする・・・訳は無い、多分一箇所だけだろう。何せ私がいるし、明石が有る

 

つまり下手しなくても、彼のサポート要員に組み込まれつつあるって事だろう

 

「・・・もし そうならバイト代でないかな? 」

 

実は衝動買いで少しやらかしてしまったのでバイトをしたい所なのだが、IS学園は全寮制 故に簡単にはバイトが出来ない

 

とはいえ、しばらく趣味を買い控えれば大丈夫では有るし あまり気にしない事にしよう

 

ちなみに衝動買いしたモノは流石に寮へ持って来れないし場所も無いので実家の自室に置いてある

 

そんなこんなで昼休みを過ごし5時間目、6時間目を受けて放課後になる

 

「八月一日、今日は専用機のフィッティングとパーソナライズ、ファーストシフトをする、場所は第2アリーナだ。織斑、換装などのテストは明日以降になる、頼むぞ」

 

姉の指示を受けて返事をすると、頷いて山田先生と教室を後にしていく、それを見送り

 

「一応 資料には一通り目を通しておいたよ、だから今日も頑張って 八月一日 君 」

 

と自分なりに彼を応援すると

 

「ありがとう織斑さん、また明日」

 

彼は そう言って通学鞄を持って教室を出て行った

 

とりあえず明日の放課後は換装作業の確認とかになるのかな?いやぁ楽みだな

 

とか考え帰り支度をして模型部を覗きに行く事にした

 

学園の簡易地図を見ながら模型部の部室を目指す訳だが、この学園は やたら広い

 

まぁ生徒数も それなりに多いし扱っているモノがモノだから仕方ないと思いはするが

 

そんな訳で道に迷いそうになりながら模型部の部室へ たどり着き、ノックをしてから扉を開け

 

「失礼します」

 

最低限の挨拶をして中を見ると部室は かなり広く壁際には様々なプラモデルが並びISの縮尺された模型も飾ってある

 

残念ながら誰も部室には居なかったので飾ってあるプラモデルを見る事にした

 

「あれ?これって・・・」

 

なんか見覚えのあるガンプラの前に立って、何処で見たかを思い出そうとする

 

割と最近だったはず、と自分の記憶を探り

 

「あ、そうだ。去年辺りに出たコンテストの時だ、優勝作品が此処にあるって事は・・・」

 

そこまで独り言を呟いた瞬間、扉が開き

 

「あれ?知らん子がいる、あぁ1年の子か・・・見学? こう言ったらアレだけど正直 ウチの部は集まり悪いよ? かなり、ね」

 

黒髪でボブカットな先輩が私に言う、集まりが悪い理由は何となく察しがつく、部室以外でも それこそ寮の部屋でも作れるからだ、現に私は昨日作ったし

 

「ははは・・・何となく理由は分かります、あの・・・これを作った方は? 」

 

苦笑して先輩に言い、優勝作品を指し尋ねる

 

「ん? あぁソレ? 私」

 

と答えながら私の横まで来て

 

「あの時の3位の子か、なるほどね。確か・・・織斑 一夏、だっけ? 」

 

先輩は 私を知っていた様で そう尋ねてくる

 

「はい、合ってます」

 

「そっかそっか、これはライバルが増えて張り合いが出て来たなぁ〜 あ、私は八坂 美緒、一応 部長って事になってる。よろしくね? 」

 

と八坂先輩は嬉しそうに自己紹介をしてくれたので

 

「えっと、入部するには? 」

 

こうゆうのは入部届けとかが必要だろうと尋ねると

 

「あぁ、はいはい。ちょっと待ってねぇ・・・はい」

 

なんか書類棚みたいな場所から入部届けを取り出して渡してくれたので受け取り、ささっと記入して八坂先輩に渡す

 

「あとで顧問に提出しとくね? まぁ部員も幽霊ばっかだから顧問も幽霊だけどね? 」

 

と八坂先輩はコロコロ笑う、なんとも皮肉めいた事だなぁと感じつつ愛想笑いをしておき

 

「模型部って何人ぐらいいるんですか? 」

 

「貴女含まずだと10人かな? 私も毎日部室に来る訳じゃないからねぇ、ほら実機を整備する自主練とかに行く事も有るし」

 

私の質問に八坂先輩は答える、その質問を聞き あ、この人は私と同種の人間だと認識する

 

つまり競技者志望ではなく、整備士志望で恐らくある程度の技術を持っている筈

 

よし、八月一日 君の整備関係で人手が必要になったら八坂先輩に声を掛けてみよう

 

ガンプラを見る限り、腕は間違い無いだろう、多分

 

 






やっと模型部まで書けました


さて、次はどうしようか


私ちゃんと、いちかわいい 出来てますかね?

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