一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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薫君視点


納涼の夜

 

 

 

 

蓮さんの介入により蘭ちゃんの虚先輩襲撃の件は有耶無耶になり、俺と虚先輩は蓮さんに色々と根掘り葉掘り質問攻めにされてしまったが、まぁなかなか有意義か時間だったのかも知れない

 

 

そんなこんなでキャノンボールファストに向けたユニット調整とデータ取りをしたり、束さんに言われた様に一夏さんとデートに行ったり、弾達と遊んだり、課題をしたりと約2週間が経過した今日この頃、嫌いじゃないが苦手な人から携帯へ電話が掛かってきた

 

 

「はろはろ〜薫君かにゃ〜? 束さんだよぉ〜」

 

 

電話を取ると、まだ昼・・・12時を少し過ぎた頃なんだけど、篠ノ之博士は酒でも飲んでいるのでは無いか? と疑いたくなるぐらいテンション高めに挨拶をかましてくる

 

 

あといつの間にか苗字から名前呼びに変わってるし、いや構わないんだけどさ?

 

「あ、はい。こんにちは、何かありました? 」

 

 

「ちょっとお節介をね? 今日、ウチで納涼祭をやるんだよねぇ〜だから いーちゃん誘って行っちゃいなよ」

 

 

と篠ノ之博士は少し危うい雰囲気を出しつつ俺に提案してくる、嬉しい助言? 提案ではあるが、この人マジで酒飲んでるんじゃね? と疑いつつ

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

「うんうん、いーちゃん をよろしくね? ついでにニャンニャ・・・あー」

 

 

篠ノ之博士が余計な事を言おうとした瞬間、何者かが通話を切った様だ、と言うか絶対篠ノ之博士、酒飲んでたな、うん

 

 

「それにしても納涼祭・・・か」

 

 

篠ノ之博士曰く、ウチ と言っていたから恐らくは篠ノ之神社の事だろう。なら位置的に門限がある寮より実家に戻る方がいいかな? と考え、次に一夏さんの浴衣姿を想像をしてしまう

 

 

見たい、見たいぞ。絶対一夏さんは浴衣似合うと思うんだ! とすればやる事は決まっている、まずは一夏さんに電話だ

 

そう決め、携帯で一夏さんへ電話をする

 

 

「あ、一夏さん? 今大丈夫かな? 」

 

 

「うん、大丈夫だよ? 」

 

数回電子音がした後、一夏さんが電話に出て質問に答えてくれる

 

 

「今日、納涼祭があるらしいんだけど、良かったら一緒に行かない? 」

 

 

「納涼祭? あ、あぁ篠ノ之神社で毎年やってる奴かな? うん、是非」

 

 

やはり納涼祭の場所は篠ノ之神社らしく、一夏さんが把握していた様ですんなり話が進む

 

 

「待ち合わせの場所なんだけれど、篠ノ之神社の境内で良いかな? 実は私、実家で用事があって戻ってて」

 

「え? あぁうん、俺は大丈夫だよ? 一応道は覚えてるから、それじゃ篠ノ之神社で」

 

「うん、ありがとう」

 

 

と一夏さんとの電話を切った後で、浴衣の話をするのを忘れた事に気付き、寮の自室にあるベッドの上でのたうち回り後悔する

 

いや、まだだ、まだワンチャン奇跡が微レ存・・・と言うわけで奇跡を信じる他無くなってしまった

 

 

それから色々と支度をして外出届けと外泊届けを提出し電車に乗り最寄り駅へと向かう、今回は電車で知り合いに遭遇しなかったな、良かった

 

 

とか考えつつ、目的地で有る篠ノ之神社へと歩み出す

 

 

「えぇっと・・・確か、この道をコッチか」

 

 

一夏さんには見栄を張ったが、一回だけ行った場所を完全に覚えてはいないので記憶を探りながら慎重に進む

 

 

少し迷い掛けたが何とか篠ノ之神社に辿り着き一安心していると

 

 

「やぁやぁ薫君、待っていたよ? 」

 

 

「うわぁっっ篠ノ之博士?! 」

 

巫女装束に身を包んだ篠ノ之博士が音も無く死角から現れた言う、いつのまに・・・

 

 

「もぉ〜篠ノ之博士なんて他人行儀だぞぉ〜? さぁ気安く束さんって呼び給えよ」

 

 

「は、はぁ・・・」

 

 

俺と篠ノ之博士の距離は約2m、この距離で呼気から感じるアルコール臭、この人は既に相当量の酒を飲んでるな、こりゃ

 

 

と思い、面倒事に巻き込まれない内に逃げようとした瞬間、篠ノ之博士に腕を掴まれ

 

「1名様ごあんなーい」

 

「ちょっ、離してください。ちょっと!? 」

 

 

引き摺られる様に強制連行される、うん抵抗はしたんだけど話聞かないし離してくれないしだったんだ、うん

 

 

数分歩き、鳥居から境内を抜け居住区の方へ辿り着くと篠ノ之博士は俺の腕を離して少しフラフラした足取りで玄関へ近付き扉を開けて

 

 

「お母さ〜ん、連れてきたよ〜? 予想通り洋服だったぁ」

 

 

なんか喋り方が退行し始めてる気がしてるが、そんな事は捨て置いとくとして 今、篠ノ之博士は『お母さん』と言った

 

 

俺の記憶違いで無ければ、篠ノ之博士の両親は要人保護プログラムで篠ノ之神社(ここ)に居ない筈なんだけど・・・一時的に戻ってきたとか? ん〜分からん とか勝手に考えていると

 

 

「ご苦労様 束、貴女は少し禊ぎで酔いを醒ましてきなさい? いいですね? 」

 

「はぁい、じゃぁね薫君」

 

 

篠ノ之さんを、そのまま大人にした様な女性に篠ノ之博士は言われヒラヒラと手を振って姿を消す、素早いな

 

 

「はじめまして、私は篠ノ之ハタキ、貴方に分かりやすく言うならば箒と束の母親になります」

 

 

「はじめまして、八月一日 薫です。あの・・・どうして俺はここに? 」

 

と、ハタキさんは温和な笑みを浮かべて自己紹介してきたので俺も自己紹介をしてから疑問を投げかける

 

 

篠ノ之博士の言動からして、俺はハタキさんに呼ばれていた様だから、凄い気になる

 

 

 

 







篠ノ之家、母を出しましたよっと、もちろんオリキャラです


柳韻さん出すかは未定

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