一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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薫君視点


学園祭開始

 

 

 

約2週間しかない準備期間を経て、IS学園学園祭当日がやってきてしまった

 

 

明石の性能をフルに使い机やらなんやらは量子化して格納し、簡易的にリホームを一夏さんと有志メンバーが突貫でやってくれた為、教室が教室じゃ無くなってる

 

まぁそれはそれとして、俺はバックヤードで のほほんさんに最終調整(メイク)されている

 

 

「よーし、カオリちゃん完成だぁ〜」

 

相変わらずチカラが抜けたゆったりとした声で良い、満足そうに のほほんさん は言い手鏡を渡してきたので受け取り見ると、黒髪セミロングのメイド少女が映っていた、まぁ俺なんだけどね、うん

 

 

にしても、のほほんさんの技術すげぇな、メイクで ここまで誤魔化せるとは

 

 

ちなみに髪はウィッグを使っているよ

 

 

そんな訳でバックヤードから出て開始時刻を待っていたクラスメイトに合流すると

 

 

「似合ってるよ、薫君」

 

一夏さんが寄ってきて笑みながら言うが、絶妙に嬉しくないので苦笑しておき

 

 

「今日は頑張ろうね」

 

「うん、まぁローテーションで自由時間あるから、一緒に回ろ? 」

 

 

一夏さんに言うと、ニコニコしながら提案してきたので頷く

 

 

「よし、全員居るな? いよいよ学園祭本番だ、待ちに待った祭の日だ。やるからには1位を目指すぞ、総員持ち場につけ! 」

 

 

何処かの軍服を着たボーデヴィッヒさんが気合いを入れてクラスメイトを鼓舞する、ボーデヴィッヒさん凄いヤル気だなぁ、まぁやるからには俺も頑張りますか

 

「それではシャルル、八月一日、ホールを頼む。箒は入り口で誘導を五六と九はビラを配ってきてくれるか? 」

 

ボーデヴィッヒさんは的確に指示を出して各々仕事に取り掛かる

 

 

「頑張ろうね薫」

 

「だね、頑張ろうシャル」

 

 

そんな訳で始まったコスプレ喫茶の営業は、初っ端から大盛況で直ぐに満席になってしまった

 

 

ちなみに俺がクラシカルメイド、シャルが某騎士王の私服である

 

 

そんなこんな慣れない接客で四苦八苦していると

 

 

「・・・アンタ、似合ってるわね」

 

「嬉しくないよ、凰さん」

 

どうやら様子を見にきた若干引き気味で凰さんに言われ、少し凹むが気を取り直し

 

「いらっしゃいませ、お嬢様。こちらの お席にどうぞ」

 

 

「その見た目で、その声だとギャップがあって脳がバグりそうになるわね」

 

 

凰さんを席に案内すると、褒めているのかよく分からない事を言われてしまう。 これはどっちなんだろう? いやマジで

 

「アレ? なんか、いつもと髪型違うね? 」

 

「あぁコレ? シニヨンよ」

 

「へぇ〜」

 

 

どんな構造かは分からないけど、いつめのツインテール+お団子が2つあって凰さんは器用だな、と感心する

 

 

それから特に問題は起こらずに凰さんはケーキセットを堪能して退店して行った

 

 

ささっと片付けて次のお客さんを入れると、見るからに学園関係者ではない茶髪の女性が入店し、俺の方へ歩み寄ってきて

 

「私は巻紙礼子と申します、少しお時間よろしいですか? 八月一日さん」

 

 

と、名刺を差し出して にこやかに言う、この人・・・どっかで見た事がある様な気がするぞ? どこだっけ?

 

とりあえず空いていた席に通し、オーダーを取り品物を出すと

 

 

「聞く所によると八月一日さんの専用機はマルチロール機、このマルチスラスターとか如何ですか? 」

 

「は、はぁ・・・」

 

巻紙さんは営業の様で、なんかグイグイとセールスをかましてくるが、この辺は一夏さんに任せっきりだから返答に困るし、彼女を何処で見たか凄い気になって話が全く頭に入って来ない

 

 

「スラスターは興味が無いですか? なら、このルガーランスは如何ですか? マイナーチェンジを続けて耐久度も重量も実用性に問題無いですよ」

 

 

スラスターの時より熱くオススメされ、漸く思い出す

 

 

「オータムさん? オータムさん、仕事はIS関係の営業職だったんですね」

 

 

と彼女へ言うと、先程までの愛想笑いが消え少し不機そうか表情へと変わり

 

 

「そーだよ、アタシは あんまり向いて無いからやりたくねーんだけどな? 今日だって上からの辞令だから仕方なくな」

 

 

と巻紙さん改めオータムさんは、ささっとパンフレットを片付けて鞄へ仕舞い込み、コーヒーを飲み

 

「・・・これ、淹れたの誰だ? 行きつけと同じ味がするぞ」

 

「え? 多分、一夏さんだと思いますけど・・・? 」

 

 

そういえば何処から食料品を調達したか聞いてなかったな、もしかして静さんにお願いしたのかな? 確か一夏さんは あそこでバイトしてたって言ってたし

 

 

「八月一日、マジでルガーランスはオススメだぞ? 突いてヨシ、薙いでヨシ、撃ってヨシの万能武器だ」

 

「ルガーランス、か資料見せて貰って良いですか? 」

 

 

「おう」

 

オータムさんは余程ルガーランスを気に入っているのか再びオススメしてきたので、資料を見せて貰う

 

 

全長は打鉄改を装着した俺と同じぐらい、刀身自体の耐久値は問題ないし重量自体も大物ならでは程度で許容範囲内、ただルガーランスの特性 刀身が開閉して荷電粒子砲を撃つ故に、開閉機構の強度が少し気になる所だな

 

 

まぁ幸い打鉄改のバススロットには余裕があるから、破損前提で予備を積めば対応可能かも知れない

 

「一度、担当整備士と話して良いですか? 」

 

 

「あぁ構わない、発注する場合は仕事用の連絡先は名刺に書いてるからソレにかけてくれ」

 

 

とオータムさんは席から立ち上がり、次の仕事が有るから と会計して退店していく

 

 

ほんと、営業職向いて無いと思うんだけど、なんで移動願い出さないんだろ?

 

 

 

 






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