俺の名前は 八月一日 薫、世界初の男性IS適合者と言う点を除けば難読名字を背負った何処にでもいる男子学生だ
今でも何故自分が、と思うが思った所で現実は変わらない事を俺は学び自覚している
さて何故、俺がIS学園へ来たかと言えば、受験会場の下見をしに行った時、道に迷って彷徨っていたら たまたまIS学園の受験会場の前を通り掛かりトラックから打鉄の搬入作業をしている人がいたので道を聞こうと歩みよって道を尋ねて教えて貰い お礼を言って去ろうとして、偶然 打鉄に手が当たってしまって、気付けば俺は打鉄を纏い呆然としていた
正直、何が起こったか分からなかった、搬入作業をしていた作業員の人も呆然としていたから、俺と同じ様な気持ちだったと思う
それから気付けば俺はISの研究施設の一室にいて、国のお偉いさんと向き合って話しをしていた
そこで話した内容は あまり覚えていないので纏めると
①俺は世界初の男性IS適合者と判明した
②他の男性も搭乗出来る様に色々、協力して欲しい
③安全の為にIS学園に入学してもらう
④生活に必要なお金は毎月定額支給する
といった感じだろうか?
お偉いさんは一応 拒否権も有るがオススメしないと言っていたので、実施 拒否権が無いと思い了承する
研究施設で入学するまで過ごした訳だが、非人道的な扱いはされずに至って普通の扱いをしてくれた
と言うか、良い人しか居なかったので居心地は悪くなかった
それから3ヶ月ぐらい研究施設で過ごしIS学園に入学したわけだが、正直予想の100倍はしんどい と感じる
俺は別に人見知りをする性格でもないが、場違い感が凄い
それに加えてニュースなりで俺の存在を知った生徒の好奇の目も突き刺さる
小中共学の学校に通っていて女子に免疫が無い訳でもないが、男子1に対し教室内だけでも29、それに加えて廊下にも見物客がいる状況、そんな空間に居て正常な奴は、余程鈍感かトランスジェンダーとかぐらいだろう多分
とにかく俺には、かなり しんどい状況なのである
そんな状況から現実逃避する為に頭を抱えて様々な事を考える、選択肢が無かったとは言え、俺はやって行けるのか? とか
わざわざ普通に教室で授業を受ける必要があるのか? とか
そんな答えが出る訳の無い自問自答を繰り返している内に、SHRが始まって居て自己紹介が俺の番まで回って来ていた
先生に一言謝ってから自己紹介をすると、数年前に現役引退をした最強のIS搭乗者、織斑 千冬が現れ自己紹介を褒めてくれた
それに小さくどうも と言うが隣の娘が
「 え、えぇ!? 姉さん!? なんで此処に?! 痛っっ」
と割と大きめの声で叫んだおかげで掻き消されたので、織斑 千冬が隣の娘を小突くのを見つつ席に座る
なるほど、確かに姉妹と分かる程度には似てるな
とか考えつつ、織斑 千冬の自己紹介を聞く。そうでないと、後が怖そうだ
織斑 千冬 改め 織斑先生の第1印象は出来る女性とか厳しい女上司みたいな印象だった、まぁ俺はつい最近まで普通の中学生だったんだけど
でも鋭い目付きだが、その視線には間違いなく優しさが含まれている様な気がする
それから1時間目と2時間目を受けて分かったこと、俺には基礎知識が皆無って事、山田先生と織斑先生が放課後に補習してくれるので何とかなる筈だ、多分
2時間目が終わり、精神的疲労で机に突っ伏していると、声を掛けられて顔を上げると金髪ロールの如何にもお嬢様なクラスメイト オルコットが立っていて絡んできた
やたら上から目線で俺を見下してくるが、ISが登場してから増えた輩だ、特に珍しくもないから聞き流していると、隣の娘・・・織斑さん(仮)がオルコットを追い払ってくれたので お礼を言うと何故か焦った様な感じで返答されてしまった
それから3時間目になってクラス代表と言う名のクラス委員長を決める事になったのだが、自薦がいなくて何でか俺が推薦されてしまう
本音を言えば、面倒くさいからやりたくないが、断れる雰囲気でもないので諦めていると、オルコットがよく分からないが怒り心頭で立ち上がり謎の演説を始める
その演説の九割九分聞き流していると、織斑さんが机に拳を叩きつけ立ち上がって見た目から想像出来ない程のドスの効いた声でオルコットに苦言を呈す
それを見て、あぁ この娘は 織斑先生の妹なんだなぁと勝手に納得する
それから何でか俺はオルコットとクラス委員長の座を掛けて模擬戦をする事になってしまった
普通なら勝てる訳が無い勝負だが、勝てる可能性がゼロでは無いのでどうにかしてみよう
それに負けた所で俺は痛くも痒くもないし?
ま、俺が負けるにしても、それなりに頑張らないとオルコットも面白くないだろうからな
次回に続くですだ