一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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突撃、隣の中国代表候補生

 

 

アレから何とも言えるない感情を抱きつつインタビューを受けた後、良い時間になったので片付けをしてから部屋へ戻り、予め取り分けて有ったプチケーキとプチシューを簪へおすそ分けしたら喜んで貰えたので良かった

 

 

そんな訳で翌朝、いつもの様に登校すると クラスメイトが輪になって話をしていて、聞き耳をたてるとクラス代表戦の話をしていたり隣のクラス、2組に中国から転入生?が来た、とか そんな話をしている

 

 

中国、か・・・鈴、元気かな メールのやり取りはしてるけど、無理してないといいけど

 

とか考えながら通学鞄から教科書を机に入れて、気配を感じ ふと机から顔を上げると、勝気な目、トレードマークのツインテール、チャームポイントの八重歯を持つ笑顔の親友が仁王立ちで立っていた

 

「りっりっりっっ鈴!? なんで此処に?! 」

 

驚きのあまり少し大きい声が出てしまう、そんな私を見て鈴は満足そうに

 

 

「良い反応するじゃない一夏、あたし の予想以上で嬉しいわ」

 

本当に嬉しそうにしている鈴を見て、とりあえず立ち上がって机を迂回して鈴の前に立ち

 

「理由はどうであれ、また会えて嬉しいよ鈴。久しぶり」

 

そう言い小柄な鈴を抱き上げる様にして抱きしめる、軽い、軽過ぎる

 

「あっちょっと一夏、嬉しいのは分かったから降ろしなさい。一夏? 」

 

攻めは強いが守りは弱い鈴は、照れた様で そう言うが聞こえないフリをしておき

 

「鈴、ちゃんと ご飯食べてる? また軽くなったんじゃない? 」

 

あまりやり過ぎると怒るので鈴を降ろし尋ねる

 

「ちゃんと食べてるわよ、それと あんた は あたし の親? いや親戚のおばちゃんみたいね」

 

そう言い鈴は肩をすくめ時計を見て

 

「惜しいけれど時間みたいね、自分のクラスに戻るわ。つもる話は また後でにしましょう、なんか嫌な予感もするし」

 

「うん、また後でね」

 

すささー と自分のクラスに帰って行く鈴を見送り再び自分の席に座ると姉が鐘と共に教室へ入ってきてSHRを始める

 

もしかして鈴、姉さんの気配を感じとってたのか? だとしたら野生的勘が冴えてるなぁ

 

 

さてと、鈴との再会も嬉しい限りだけど、クラス代表戦は先日の模擬戦とは勝手が違う

 

模擬戦の時は戦う相手はオルコットさんだけだったから対策を盛りに盛ったが、今回のクラス代表戦は今はまだ対戦相手が誰かも分からない

 

ただ今、クラス代表で専用機を持っているのは1組(わたしたち)と4組・・・そして恐らく2組、だ

 

 

入学から約1週間弱と言う絶妙に微妙な時期の転入、恐らく正しくは転入ではなく遅れて入学してきた と考える方が良いかも知れない

 

そうなると、入学が遅れた理由があるはず、と考えると専用機の調整の遅れと考えられる

 

鈴は恐らく中国代表候補生だろう、多分

 

 

そうなると少し予定変更する必要がありそうだなぁ・・・情報収集は簡単だけど薫君の出来る範囲で作戦を組み立てるのは中々に骨が折れる、だって私は整備士であって策士じゃないのだから

 

まぁ束さんから手ほどきを受けているから、ある程度は戦術も身についてはいるけど

 

そんなこんなSHRを受けながら、あれやこれや考え昼休みに鈴がまた現れるだろうと結論をだし、ひとまず目の前の事に集中する

 

それからアッと言う間に昼休みになり、教室を出たら既に鈴が壁に背中を預けて立っていた、うん、似合わないな

 

「お待たせ鈴」

 

「そう待って無いわ、行きましょ? 」

 

そんな有り触れた言葉を交わし並んで学食へ歩き出す

 

「約1年ぶりになるのかな? 」

 

私が鈴へ そう言うと

 

「そうね、1年と少しかしら? 」

 

と鈴は少し考えてから言う

 

「それより、元気そうで良かったわ。実は結構心配してたのよ? 」

 

鈴は少し安堵した様な表情で言う

 

「おかげさまで元気だよ、風邪もひいてないしね」

 

私の親友、鈴こと 凰 鈴音と言う少女は少し直情型で喜怒哀楽がハッキリしている面倒見の良いオカン気質の人間だ

 

ドイツでの一件で日本へ帰って来た後で、色々ガタガタだった私を受け入れ支えてくれたのは鈴だったが、1年前に家の事情で中国へ帰って行ってしまった

 

 

それから1年は弾や数馬、庵さんに色々助けてもらってきたのだけどね?

 

とにかく、私は鈴には感謝している

 

「そう、なら良かったは。弾と数馬は元気かしら? 」

 

「IS学園に来る前に1回会ったけど、元気だったよ? 」

 

鈴の質問に私は答える、鈴にとっても大切な友達の2人の事は気になるのだろう

 

「ねぇ一夏? 今度、一緒に会いに行かない? 」

 

「うん、行こう」

 

鈴は言葉に頷き思う、弾と数馬も鈴に会いたいだろう と

 

私は友達に、親友に恵まれている と思う

 

こんな素敵な親友がいるのは幸せな事だ

 

とりあえず、凄い私達を凝視して後ろを歩いている箒も交えて昼ご飯を食べる事にしよう

 

 





ウチの鈴は良い子にしましたw


少し距離近過ぎますかね?一夏

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