一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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一夏ちゃんの憂鬱

 

 

クラス代表戦に向けて一夏さんが持ってきた出所不明の情報を元に作戦立案し、それをこなせる様に練習をしたり一夏さんから貰ったガンプラを組み立てたり、色々と充実した日々を過ごしている

 

そんなクラス代表戦まで1週間を切った月曜日の朝、登校して自分の席に座るとクラスメイトが寄り集まって 今朝方起こった事故や事件でクラス代表戦に招かれていたお役人が数人亡くなったらしい みたいな話が聞こえてきたので気の毒にと思いつつ、いつものように隣の席の一夏さんに挨拶をすると彼女の顔色が悪い事に気付く

 

「一夏さん、顔色悪いけど大丈夫? 」

 

「え? あぁうん、大丈夫・・・」

 

俺の質問に一夏さんは少し辛そうな声で答えるが、俺には大丈夫には見えない

 

 

見た所、何処か怪我をしている様子では無いし、風邪を引いている訳でも無さそうだ

 

「大丈夫そうに見えないのだけど・・・」

 

「ははは・・・そうだよね、でも大丈夫。病気じゃ無いから・・・毎月の事だしね・・・」

 

そう言い一夏さんは机に突っ伏す、それを見て更に心配になり彼女へ声を掛けようとした瞬間

 

「八月一日、今日明日は そっとしておいてやってくれ。一夏は重いらしい」

 

死角から現れた篠ノ之さんが椅子に座っている俺を見下ろして言う、しかし何が重いかが全く分からずに困惑していると

 

「私達に毎月あって、男のお前には無いアレだ。ここまで言えば察する事も出来るだろう? 」

 

なんか睨む様な表情で言われ、よく分かっていないが頷いておく、篠ノ之さんは一夏さんの横に屈み彼女の腰を摩りながら俺には聞こえない程度の小声で何かを話している

 

 

なんか今日の篠ノ之さんは怖いな、何かしたかな? 俺

 

 

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クラス代表戦まで1週間を切った月曜日、私は鈍痛を感じ目を覚まし また来たかと少しイライラする

 

身体を起こし軽い吐き気と気怠さと不愉快な鈍痛を忌々しく思いつつベッドから降りてサイドテーブルから薬を取り出して簡易キッチンへ移動し薬を水で流し込んで椅子に座り溜息を吐いて薬が効いてくるのを待つ

 

 

幾ら女である事を受け入れていても、今日の様な日は 何故自分がこんな目に と思ってしまう

 

とはいえ、世の女性は皆 軽い重いの差があるにしても毎月耐えているのだからあまり弱音を吐けない、が 痛いのは痛いし、血が足らなくて軽く吐き気はするし、イライラするし 忌々しく感じるのは仕方ないと思う

 

暫くして薬が効いてきて動ける様になったので身支度をする為にシャワーを浴びる、その途中でお湯と共に流れてゆく紅を見て更に憂鬱な気持ちになり、目の前の鏡に目を向け映る自分を見る

 

 

最強のIS搭乗者、ブリュンヒルデに よく似た黒髪の少女、それが今の自分

 

 

「・・・私は もう俺には戻れない、受け入れたじゃないか」

 

鏡に全力で拳を叩き込みたい衝動を抑え、自分に言い聞かせる様に呟き、頭を冷やす為にお湯から水に切り替えて少し浴びて頭を冷やし、ふと ある事に気づく

 

「今回は、あの日の夢を見なかったな・・・珍しい事もあるなぁ」

 

蛇口を捻り水を止めて浴室を出てバスタオルで手早く身体を拭いてナプキンを装備してドライヤーを使い髪の毛を乾かし始めながら思う

 

毎月この時期に見る悪夢、あの忌々しい日の夢を今回は見なかった、それは今まで1度も無かった事だった

 

トラウマが癒えて来ているのだろうか?

 

数年で癒る傷では無いとも思うが、まだ1日目だ、まだ油断は出来ない

 

髪を乾かしてから出ると毎朝の事だが簪がベッドの上で身体を起こしボーッとしていたので おはよう と毎朝の挨拶をすると、ゆっくりと私の方を向き

 

 

「・・・一夏、今日からアレでしょ? 顔色悪いから休んだら? 」

 

と、何故か簪は的確に言って来たので少し驚く

 

 

「え、いや、薬も飲んだし大丈夫だよ? 流石に実習は見学させてもらうつもりだけど」

 

軽く言い訳みたいな物言いになってしまったが簪へ言うと

 

「あまり無理は良くない、ただでさえ新生活で知らず知らず疲労が蓄積している可能性もあるから・・・とはいえ、私が強制出来る事でも無いから、今は一夏を信じる」

 

そう簪は言うとベッドから降りて身支度を始める

 

 

たまに感じる事だが、簪は何者なんだろう? 勘とか鋭いし、なんで私の状態が分かるんだろう? 

 

そういえば、のほほんさんも時々鋭い指摘とかする時があるんだよな・・・なんだろう? 

 

 

それから朝食を食べて登校したが、薬を飲んだとはいえ無くなった血が直ぐに生成される訳では無いので軽く貧血気味の状態な為、怠くて仕方ない

 

そんな私を心配した薫君が声を掛けてくれたので、大丈夫と 返答するが信じて貰えず、少し濁して伝えるが伝わっていない様子だったが怠さがピークに達し机に突っ伏し、薫君には悪い事をしたな と考える

 

 

とにかく薬を飲んでいても痛いのは痛い、多少はマシになってるが痛い

 

 

これは簪の言う通りにした方が良かったかも知れない、思考が ぼんやり して纏まらないし、何より動くのが凄く億劫だ

 

 

なんか箒が私の横に屈んで小声で話し掛けてきたので、小声で返す

 

 

あぁこれは姉に怒られてしまいそうだ・・・憂鬱だ

 

 







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