一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

49 / 112
昼休みと彼と私

 

 

 

整備室に打鉄を運び入れ、丁度 薫君とデュノア君が居たので昼ご飯に誘い一旦更衣室を経由する事になり、2人が制服に着替えている間、私は少し裏技を使い明石に格納していた予備の制服を展開して着る

 

本来なら推奨出来ない事だけど、明石は作業用で競技用じゃないから多少のエネルギーロスは無視出来るし、エネルギーが足りなければナノマテリアルを内燃機関に入れて作れば良いだけの事だ

 

それから着替え終わった2人と合流して、意外と人が居ない屋上の東屋でお弁当をバススロットから展開して2人の前に並べ

 

 

「少し多めに作ったから遠慮せずに食べて? 」

 

本当は鈴や箒も交えて食べるつもりで、お弁当を作ってきたのだけど、まぁ薫君もデュノア君も食べ盛りだし、多分余らないだろう、多分

 

 

「ありがとう一夏さん、篠ノ之さんと凰さんが一夏さんは料理上手って言ってたけど、これは凄いね」

 

薫君は驚いた表情で私が並べた お弁当を見て手放しで褒めてくれる

 

「ほんと凄い、この入れ物、えーっと・・・重箱? いっぱいにオカズとかお米が入ってて、作るのに時間かかってるよね?」

 

デュノア君は目を輝かせて褒めてくれる、なんか2人に褒められて照れてしまう

 

 

「食べて食べて? ね? 」

 

手を合わせ いただきます して私は おにぎり を食べると2人も食べ始める

 

 

「あ、そういえば自己紹介してなかった。私は織斑 一夏、よろしくね? 」

 

2個目の おにぎり を食べた時に思い出して自己紹介する

 

「シャルル・デュノアだよ、よろしくね? 」

 

ニコっと少女の様な笑みを浮かべるデュノア君を見て、少し失礼を承知で質問をする事を決め

 

「デュノア君、失礼な事を聞くけど、君は男の子?」

 

「あはは、よく間違われるけど僕は男だよ? えーっと日本では僕みたいな人を男の娘って言うんだっけ? 」

 

私の質問にデュノア君は苦笑しながら答えてくれる、しかし言葉ではなんとでも偽れてしまうので、コッソリ明石のスキャン機能を悪用してデュノア君を鑑定すると、紛れもなく男の娘・・・男の子だった

 

「え? あー・・・うん、一部の人の間では言う・・・かな? 多分」

 

やはり世界を動かしているのはオタクの人達なのかも知れない、私もその分類に入るしね?アニメ大好き、ガンダム大好き、ガンプラ大好き!! だもん

 

「だとしたら、シャルルはもっと食べた方が良いんじゃないか? 凄い華奢な気がするんだけど」

 

 

少し身長が高めの薫君がデュノア君へ質問すると

 

「そうかな? フランスでは周りの友達より少し小さいぐらいだったのだけど・・・それに薫は成長期来た後でしょ? 僕はまだ始まってないよ成長期」

 

 

薫君の言葉にデュノア君は少し不満そうに言い反論する、それを聞き

 

「えっと、デュノア君って今何歳? まさか・・・」

 

と私が質問すると

 

「今? 12歳、今年で13歳だね? 日本の学校風だと中学1年生になるのかな? 」

 

そうデュノア君はニコっと笑む、なんか妙に背伸びしてる感を随所に感じてたけど、やはり歳下だったかぁ

 

 

そりゃ薫君に比べて華奢で小柄だよ、だって中学生になったばかりぐらいの年齢だもん、当たり前だ

 

 

「これからに期待だなシャルル、いっぱい食べて大きくなろうな」

 

 

なんかお兄ちゃん化してる薫君がニコっとしながら言うと

 

「薫、僕は君の弟じゃないよ? なんで お兄ちゃん化してるの? 」

 

と言葉では否定しているもののデュノア君の表情は満更でもない様子だ

 

 

「いや、まぁ・・・ウチの弟もシャルルぐらい礼儀正しくて素直だったらよかったんだけどなぁ、生意気だからさ」

 

薫君は肩を竦めながらデュノア君へ言う、そういえば薫君は長男で下に弟がいるらしい

 

兄弟仲は悪い訳ではないが、男兄弟は毎日何かしら喧嘩していたとか

 

 

そういえば私は姉さんと喧嘩した事ないな、9つ歳が離れているし姉さんに育てて貰った恩を感じている

 

それに・・・実の姉とはいえ、霊長類最強のブリュンヒルデに逆らったり楯突こうなんて考えられる程、私は命知らずでは無いし、私は間違いなくシスコンの部類だ

 

それはそれとして

 

「デュノア君は兄弟は? 」

 

場の流れで彼に尋ねてみる

 

「僕は一人っ子、兄弟かぁ良いな。織斑さんは? 」

 

デュノア君は本当に羨ましいと言う表情をして私に聞いてくる

 

 

「元世界最強のIS乗り(ブリュンヒルデ)だった姉が1人いるよ」

 

 

「へぇ、そうなんだ・・・ん? 」

 

私の言葉にデュノア君は一瞬流そうとして首を傾げる、なんだろ守ってあげたくなる・・・これが庇護欲って奴なのか?

 

「元ブリュンヒルデって織斑先生の事だよね? ということは? 」

 

「私は、その織斑先生・・・織斑 千冬の実妹なんだ。あ、歳が9つ離れてるんだよね」

 

と言うとデュノア君は少し驚いた表情をする、私って結構 姉さんと顔が似てるって言われる事が多いんだけど、デュノア君には分からなかったみたいだ

 

 

いや、むしろ自己紹介の時は緊張してたのかも、薫君が居るとはいえ、周りほぼ女子だし、歳上だしね?

 

 

とりあえず暫くは薫君と一緒にデュノア君を見守ろう、もしかしたらデュノア君の専用機も触らせて貰えるかも知れないしね

 

 

アレ? そういえば、デュノア君ってデュノア社の社長と苗字同じだなぁ、もしかして社長子息?

 

 






お待たせしました


シャルル君に決定しました←


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。