一夏ちゃんは戦わない   作:銭湯妖精 島風

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地方予選 拾壱 出会う

 

 

筐体の中で一通り反省をして悔しいは悔しいが熱くなれるバトルではあったなぁ、と思っているとバトル終了の表示が出て私達の敗北が知らされる

 

 

「やっぱりダメだったかぁ、まぁ仕方ないか」

 

ユキカゼや道具一式をバススロットに格納して筐体を出る

 

「お疲れ様でした、アチラが一枚上手でしたね。やはり経験値の差はありました」

 

クロエが筐体から出てきた私達3人に労いの言葉をかけてくれる、確かに経験値の差が かなり有った、Oは私の数倍はガンプラバトルを経験しているのは間違いない、と感じた

 

「・・・役に立てずすまない」

 

戦で敗走し責任を取って腹を切ろうとしている武士みたいな表情の箒が重々しく言う

 

「気にしないで箒、私も落とされちゃったし。クロエの言った様に経験値の差は覆し難いんだし? 」

 

とりあえず箒を軽く抱きしめて背中をポンポンとしながら優しく言う

 

「そうだよ篠ノ之さん、次勝てば良いんだよ」

 

薫君も箒を励ますと

 

「・・・すまない、ありがとう。次は勝つ、必ず」

 

箒の瞳はヤル気に満ちていて良かったと感じつつ箒から離れ

 

「とりあえずここに居たら邪魔になるしフードコートに行こう? 」

 

3人に提案すると、3人は頷きクロエを先頭に移動を開始する

 

 

次の大きい大会は来年まで無いけど、小さな大会とか交流会みたいなイベントなら夏休み期間に有った筈、次はそれに誘ってみようかな

 

とか考えながら歩いていると、疎らに人がいる通路で姉さんより少し背の高い茶髪の女性、金髪の長身の女優みたいな人、小学生頃の姉さんにソックリな少女とスレ違い、思わず足を止めて振り返ると同じタイミングで少女も振り返っていて、物凄く驚いた表情をしていた

 

「ん? どうしたマドカ・・・あー」

 

茶髪の女性が少女が立ち止まった事に気付き振り返り彼女の名前を読んで、私を見て何かを察した表情をする、なんか聞き覚えがあるなぁ この人の声、しかもつい最近、とか考えていると

 

「どうするマドカ? 」

 

「・・・巡り合わせとは面白い・・・今日、此処が そうだったんだろう」

 

「分かった、スコール。1回移動するぞ」

 

「そうね、分かったわ」

 

何かアチラは話をしているけど、サッパリ内容が分からないので、何て声を掛けようか考えていると

 

「あー・・・少し時間良いか? ウチのがアンタと話したいって言ってるんだけど」

 

「はい、大丈夫です」

 

なんか遠慮気味に尋ねられてしまったが、私としては助かる申し出なので素直に頷き、茶髪の女性を先頭に移動を始め、少し混み合ってるフードコートに辿り着き適当な奥の席を確保して

 

「クロエ、飲み物買ってきてくれるか? 」

 

「構いませんよオータム、事情は知っていますから」

 

オータムと呼ばれた茶髪の女性はクロエと知り合いの様で、クロエにお金を渡してお使いを頼む、事情ってなんだ? と考えていると

 

「今から話す事は他言無用で頼む、そして織斑 一夏以外の2人は出来るだけ口を開かないでくれると助かる」

 

オータムさんの言葉を聞きチラッと薫君と箒の表情を見てみたけど、不信感アリアリな表情をしている、まぁ仕方ないかも知れない名乗っていないのに私の名前を知ってるし、ね?

 

「ひとまず自己紹介な、アタシはオータム。こっちの金髪美女がスコール 、そして・・・」

 

「・・・織斑マドカだ」

 

真面目な表情をしたオータムさんが自己紹介し、スコールさんが笑みながら軽く手を振り、姉さんな似た少女 マドカが緊張した面持ちで自己紹介する

 

それを聞いて私は混乱する、だって私には姉さん以外に肉親が居ないし親戚だっていない。こんなにも姉さんに似ているのに赤の他人な訳がない、赤の他人ならばワザワザ此処に移動して話をする必要がない

 

「やはり混乱させてしまったか・・・すまない。だが、いつかは逢いに行くつもりでいたんだ・・・初めまして親愛なる姉さん」

 

とマドカは緊張と少しの照れが混ざった表情で私へ言う、その表情を見て私の中で何かがストンと嵌り混乱が収まって、目の前のマドカが可愛く思え始める

 

「私は亡くなった両親の子供ではない、私は親戚の子供ではない、私は普通の人の子供ではない、私は作られた存在だ。此処で詳しくは話せないが私は貴女と同じ血が通っているだけの紛い物、それでも私は貴女を姉と想っていたい。それを許してくれないか? 」

 

マドカは私を真っ直ぐと見据え不安そうに尋ねてくる、その姿に庇護欲が湧き出て愛おしく感じるので私の答えはもちろん

 

「君がどんな存在か、私は知らないけど私は君を受け入れる。実は弟妹欲しいなって思ってたんだ、私は末っ子だしね? 」

 

とニコッと笑みマドカへ言うとマドカは安心したのかポロポロと ありがとうありがとう と言いながら泣き始め、オータムさん が良かったな と言いながらマドカの頭を撫でたり涙を拭いてあげたり世話をする

 

なんかオータムさん、お母さんみたいだなぁ

 

あとやっぱり聞いた覚えのある声な気がする、どこだろう?

 

「・・・マドカ・・・頭文字はM・・・もしかして、さっきバトルしたMって」

 

警戒しつつも静かに傍聴していた薫君が何かに気付いた様子で尋ねる

 

「その通りだ八月一日、一月(ひとつき)前とは比べ物にならない程、強くなっていて驚いたぞ? 」

 

マドカは姉さんに似たキリッとした笑みを浮かべ返事をする、つまり・・・

 

 

「オータムさんがO? だから声に聞き覚えがあったのか」

 

バトル中と若干イメージが違うのが少し意外だったけど自分の中で納得出来たから良かった

 

 

とりあえず後で連絡先交換しとこう、オータムさんにマドカの写真とか送って貰おうかな?

 

ん? あれ? マドカの事、姉さんは知ってるのかな? あとで聞いておかなきゃ

 

 





お待たせしました


箒のバトルシーン書くつもりだったんですが、脳内にイメージが浮かばなかったので飛ばしてしまいましたw

許せよ箒w

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