チームMOSとの激戦を繰り広げたガンプラバトル地方予選から約1週間が経った今日この頃、6月も終わりに近付いてきて夏の雰囲気を肌で感じる様になってきたなぁ、と思いつつ7月に入ったら臨海学校があるので、それに向けて準備をしないといけない
臨海学校でやることは、確か非限定空間での機動を学ぶための実習と専用機持ちの代表候補生は、2学期にある行事用に試作された追加装備のテスト、整備科志望の人達は換装補助と整備実習、とか色々とやる事が沢山あるみたいだ。噂によると国家代表と模擬戦出来るとかなんとか
と、そこまで考えて ふと思う、あれ?一夏さんと恋人らしい事が出来てないんじゃね? っと
まぁ同じクラスで席は隣だし、打鉄改の専属整備士をしてもらってるから一緒にいる時間は長いんだけどさ? 俺も高校男子、彼女と手を繋いだりデートしたりしたい、と思う訳で・・・
よし、臨海学校の自由時間で海水浴出来るから水着を用意しなきゃならないから、それを口実にデートに誘おう と思った瞬間に凰さんと篠ノ之さんに両脇を拘束され一夏さんが連れ去られて行くのを見送り
「・・・人生って上手くいかないものだなぁ」
と独り言を呟いて、あとでLINEでメッセージを送ろうと決め寮に帰る事にした
寮へ帰り、すっかり趣味になってしまったガンプラ作りをし、頃合いを見て一夏さんへLINEをしてみたが、先約が居ると返信が返ってきた
多分、先約って凰さんと篠ノ之さんだろうな、タイミング的に一夏さんの水着を買いに行こうとしてるんだろうし、これは邪魔しないほうが良さそうだ、と判断し、デートは次の機会にしようと決意する
そういえばシャルは水着用意したかな? と思いシャルへ連絡してみると、まだ用意してなかったので休日の明日、一緒に行く事にした
一夏さんとデートが出来なかったのは残念だけど、たまには男2人で遊ぶのもいいか、と思いキリの良い所まで
翌朝、いつもと同じ時間に起きてIS学園に入学してから毎朝やっている軽い筋トレをして朝風呂で汗を流し出掛ける支度をする
待ち合わせ時間に合わせて外出届を提出して合流地点の噴水へ向かうと、そこには見慣れた銀髪のクラスメイトがいて、普段ズボンを履いている彼女がプリーツスカートを履いていて少し驚きつつ俺に背中を向けている状態の彼女に声をかける
「おはよう、ボーデヴィッヒさん、ボーデヴィッヒさんも誰かと待ち合わせ? 」
俺の声に反応し振り向く彼女に俺は違和感を感じる、彼女の金の瞳と右目に眼帯をしていて、おかしい、と
「やぁ、待っていたよ八月一日君。手前勝手で悪いが此処にシャルルは来ない、彼にはララ・・・ラウラとデートへ行って貰う事になったんだ」
と彼女は俺へ告げる、彼女はラウラ・ボーデヴィッヒ ではない、なぜならボーデヴィッヒさんは俺の事を君付けで呼ばないし、こんな穏和な笑みを浮かべて話をしないし、何かと厳しい
目の前の人がボーデヴィッヒさんではないとなると、何者なのだろう? 待てよ? 何処かで見たぞ? 何処だっけ?
「あぁ、すまない。まだ自己紹介がまだだったね、私はマリー、ラウラ・ボーデヴィッヒ の専用機、シュバルツェア・レーゲンのコア意識だ」
俺が思考を巡らせていると、彼女が自己紹介してくると同時に思い出す、篠ノ之博士が主催した会でクロエと初めて会ったあの日だ、結構遠くに見えた筈、確か
と、謎が解決したので
「よろしくマリー、それで俺を待っていたのは、用件を伝える為? 」
「あぁ、あとララが『デートを邪魔されたくない』と言って待機状態の
なんか若干ドヤ顔気味のマリーに言われ、少し考える
今日は休日でIS学園の生徒、特に俺と同じ学年の生徒が臨海学校の水着を買う為に出掛けている筈だ、さっき外出届出しに行った時も結構人がいたし
そんな中、遠目ではボーデヴィッヒさんにしか見えないマリーを連れて行動したら変な噂が流れる可能性が・・・いや、ないわ
クラスメイトだし、仲が悪くないのは知られているし? と言うかシャルル除いてクラスメイトも女子しかいない訳だから今更クラスメイトのソックリさんと歩いてるだけで変な噂にならないだろう、多分
それに困っているマリーを無碍に出来ないしね?
「分かったよマリー、多分行先は同じだろうし同行するよ」
「ありがとう八月一日君、君は優しいな? だからこそ一夏は君を選んだのかもね? 」
マリーは そう微笑み言い先に歩き出したので、俺も後を追いながら思う
今回は『一夏を悲しませたら、お前を殺す(意訳)』が無かった、良かったと
ひとまずはレゾナンスへ向かおう、多分シャルとボーデヴィッヒさんも そこに向かっている筈だし、レゾナンスなら欲しい物が手に入る筈だから
そういえば臨海学校が終わって少ししたら夏休みか、実家に帰れるかな?
お待たせしました